負け犬さんのぼやき日記〜殺陣と日々の日常と〜

世間的には負け組かもですが、日々満喫して生きています!そんな日々のちょっとしたことを書いていこうと思っております!

はじめましてでハタと思ったこと…

2020-10-04 15:03:42 | 殺陣
先日(土)の稽古で見学の方が3名いらっしゃいました

和太刀の稽古は、いつでも稽古参加ご希望の方は来て頂いております。
初回は稽古内容を御見学という事で見て頂き、(その時の状況次第ですが実際刀を持って頂き、体験で動いて頂く事もあります。)
実際通われるかを御本人に決めて頂いております。





昨日はこちらの稽古参加人数が少なかった事もあり、基本稽古と一本殺陣作品の稽古過程から発表までの流れを見て頂いた後、実際に刀を持って頂き、斬り役(芯)に入って頂きました
ありがたい事に『楽しかった!』との事で無事稽古を終えたのですが…

ベテランメンバーとの帰り道、ふと
『ステキな方達で一緒に稽古出来るのが楽しみなんですけど…お顔が実はわからないんですよねぇ』と言われ…
一瞬の?の後……
『そうだ!』と。





マスクです。
稽古中は当然マスクをしているので、
お顔の下半身がわからないままなのです

これまで一緒に稽古してきたメンバーは、当然マスク無しの状態で出会って、稽古や舞台公演をしてきていますから、当然素顔を知っている上で、今はお互いにマスク状態で稽古をしております。


そういえば、ちょっと前に
小学校1年生のお子さんを持つお母様の投稿で、
担任の先生が
『みんなせっかく出来たお友達や、先生のお顔知らないんだよね。
しゃべったらダメだけど、ちょっとみんなマスク外して、お友達のお顔を見よう』と提案して下さり、はじめてマスク無しのお友達や先生のお顔が見れたとお子さんが喜んでいたという記事を見て、改めて今の状況の異常さに愕然としたのを思い出しました。

そして、まさに今身近に、改めて実感をし、早くこの『いつでもどこでもマスクが常識』という状況が終わる事を心から願います。
具合が悪い時に、他の方に迷惑をかけないようにするためのマスク。
その本来の使い方に戻って欲しい

幸い御見学にいらっしゃった皆さん、
稽古に参加されるとの事でしたので、
マスク無しで刀を合わせられる日を心待ちにするばかりです。










ありがとうございました!そして新たな場所へ

2020-09-22 18:50:09 | 殺陣
昨日、4連休最終日。
カルチャースクールの授業に行ってまいりました
20年近くお世話になったカルチャースクールが今月末で閉校する事となり、最後の授業です

ありがたい事に別のカルチャースクールからお声をかけて頂き、10月からは同じ曜日、同じ時間で授業を継続する事が出来る事となりました
多くの方がそちらに継続して通って頂ける事もあり、いつもと同じように楽しく稽古をする事が出来ました

長い方ですと、もう20年近いお付き合い。殺陣という文化の奥深さを改めて感じます。やってもやっても次々と発見があって、良い意味でゴールが無いんですよね。
だからこそ楽しい





授業の終わりでは、もう新しい場所での更衣室の心配や、ちょっと遠くなるから寝坊が心配!(笑)という明るい話で、
『また10月に会いましょう!』とお別れ出来たことが嬉しかった…

スクール内は後片付けが進んでいて、飾ってあった絵画や手芸の講座の生徒さんの作品も無くなっていました。
空になった棚を見て、寂しい…というのか物事の終わりの何ともいえない虚無感というのか…を感じましたが、
新しい場所へ向かえるありがたさを噛み締めて、楽しみに10月を迎えようと思います












稽古にて

2020-09-06 18:56:58 | 殺陣
先日(土)の稽古で久しぶりに手付け(振付)をしました。

昔は結構頻繁に手付けをしていたのですが、自分の思いに囚われて突っ走ってしまい、思いばかりで緻密さが無いというなかなかの欠点があり、そこをハッキリ自覚してから手付け恐怖症のような状態になっておりました。
自分一人で完結するものではなく、当然人を巻き込みますからね

昨日は和太刀主宰が他現場の仕事で稽古大幅遅刻という緊急事態
のため躊躇しているヒマ無しというところだったのですが…

こうなると体裁もクソも無いので、自分の中にあるもので勝負するしかありません…
結果出てきたのが、『京都に来たばかりの頃の沖田総司』でした。
もちろん最初からそう決めて作っていたわけではなく、手付けをしている内に
『これって、そう持っていけば良いんだ…』と気付いていったのですが。





和太刀の公演の中で、自分が芯の作品・他の方の作品含め、元気に活躍していた頃、死の間際、死後のイメージ作品等々10回近く沖田総司をやらせて頂いております。初めての時は、あまりに有名な存在で敬遠していた事もあり、恥ずかしながら学校のお勉強程度の知識しかありませんでした。
そこから色々な資料や小説を読み漁り、回数を重ねるごとに、自分なりの沖田総司を作っていきました。








昨日は自分が芯をとるのではなく、人に付けた作品でしたが、何となく沖田が似合いそうだなぁという方だったので自然にそうなっていったようにも思います。

遅れて稽古場に到着した主宰の演出も入り、芯・絡みのみんなの頑張りもあり、稽古作品でしたが中身の入ったものになりました。

稽古後言われた、『手付けが出来る人間はたくさんいるが、自分が付けた手(作品)の正体に気づかないまま押しきってしまう人が多い』という言葉は身に染みましたね。
まさに私だよ(T-T)という感じで…
同じ事をずぅーっと指摘されていたのですが、やはり手付けを完遂した昨日(珍しく手の修正は無かった)は重い一言でした。

2年ほど前の和太刀の公演で『死後の沖田総司』をイメージした作品をやったとき、これが沖田をやらせて頂く最後の作品だな…と何となく思ったのですが、
昨日の稽古を通して、またやりたいと思いました。





人生も後半戦のおばさんの図々しい欲ではありますが…(笑)
こればかりはご縁かな?とあまり焦らず
稽古をするのみですね✊













ありがとうございました…そして思うこと等

2020-09-01 20:22:36 | 殺陣
昨日の夜。
一つの劇場が9月末に閉まる事を知りました。
そこは小さな劇場ですが、私にとって大切な場所でした。

殺陣集団『和太刀』は1998年より活動を開始。
『侍本来の動きや日本古来の伝統文化に込められた失われた動きの復活』を目指し、2010年までは日々の通常稽古や山中合宿等で稽古を重ね、2011年より舞台公演の活動をスタート。
2014年5回目の公演で一旦公演に区切りをつける形となりました。

そこから丸2年、稽古継続のかたわら、個々では外部の舞台での振付や出演等活躍の場を広げていきました。
が、『和太刀』としての活動でやるべき事を考える日々でもありました。

そんな時出会ったのがその劇場、『Prime theater』でした。
物を作るという原点に立ち返り、あえてスタッフワークも出演者でこなしていくという形にたどり付き、『和太刀ミニLive』として公演を再スタートさせたのが2016年4月。
何かのご縁だったのか『Prime theater』初の公演でもあったそうです。

客席数30〜40。普通に考えれば、殺陣の公演では選ばないであろう空間で刀をふる事そのものが修行になったような気もします。(劇場の方も殺陣の公演は絶対に無いと思っていた(笑)とおっしゃっていました。)





袖中にはけて、そのままブースに駆け上がり、音響・照明をやり、また出番になれば演者として舞台に戻る。
その間衣装の早替えもして…まさにフル可動でしたが、表現者として体験しておくべき事だとやってみて改めて確信しております。

当日の受付や衣装等、助けて頂ける皆様にも恵まれ、舞台と客席が近いせいか、観に来て頂いたお客様との交流もたくさん出来ました。






2020年、今年の1月末の公演後、予想もしなかったコロナ禍の状況となり、本来ならそろそろ次の公演の企画を動かしている時期なのにな…と思っていた矢先
『Prime theater』を閉めるとの知らせが届きました。

コロナ禍でたくさんの劇場、ライヴハウス等が打撃を受けています。
少し前に、どこかの国ではこのコロナ禍を『これは戦争だ』という表現をしていたそうですが、文化・芸術がやり玉にあげられ、置いてけぼりにされる状況はまさに戦時中のようだと思います。

でも…本当にそれでいいんでしょうか………
人間ってそんなに脆いものなのでしょうか……
文化・芸術は人間が長い歴史の中で、試行錯誤を繰り返し、積み重ねられて、今に至るものです。途中何度もの危機をくぐり抜けて、今尚続いているものです。

それが、対人ではない、対ウイルスで簡単に衰退してしまうものなのでしょうか。

様々なことが便利になり、配信という形も確かにあります。この状況下、当面はその手段を我々も考えなければとは思って模索してはいます。

ただ、生で見ること、聞くこと、感じることはその場でなければ得られないものだと思うのです。

そういう意味では、ある意味戦いなのかもしれません。
現に様々な文化・芸術に携わっている方々はあらゆる知恵を絞り戦っています。
戦わなければならないのなら、せめて正しい知恵と武器を持って戦いたいと願う
ばかりです。

そんな事を小さな稽古場の片隅で思っている今日この頃です。

そして改めて、約4年間。
7回もの公演をうたせて頂き、たくさんの作品が生まれる場をくれた『Prime theater』に感謝あるのみです。




ありがとうございました。














当たり前のこと

2020-08-25 17:53:09 | 殺陣
本日はカルチャースクールの授業。
暑い中ですが、皆さんと元気に刀をふってまいりました

コロナ禍の自粛期間で、
殺陣集団『和太刀』としての稽古は約2か月のお休みの後、6月から稽古を再開しておりますが、カルチャースクールは約5か月の休講の後、ようやく授業再開となりました。再開後、3回目の稽古です。
大人数の講座ではありませんが、長い方だと20年程のお付き合いとなります。
人生の先輩として、こちらが教えて頂く事もたくさんあり、楽しく大切な時間です。

『ソーシャル〜〜〜』等々の制約もあり、まだまだ以前のような形ではありませんが、顔を合わせて、言葉を交わして、一緒に身体を動かす
こんな『当たり前のこと』だと思っていたことがこんなにも嬉しいものなんですよね

そしてふと思いました。
『当たり前のこと』って生きていくために不可欠だから『当たり前のこと』になっている。
だから不用意に『当たり前のこと』を無くしたらダメなんだって。