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「RTした人の小説を読みに行く」企画総評 5月24日~6月5日

今回、2回目の「RTした人の小説を読みに行く」企画を行いました。
今回の企画で、告知を含めて要した期間は、5月24日から6月5日までの13日間でした。
告知は以下のツイートで行いました。



先ほどのツイートにある通り、募集の条件は以下のように設定しました。

作品URLはリプライで。
10万字程度以下で完結済みの小説。
先着5名様まで。
未登録でも読めるweb 小説。
Kindle 小説なら無料のもの。
読んだ小説には必ずブログに感想を書きます。
【ご注意】感想にはネガティブなことも書きます。

5作品を先着順に募集したわけですが、都合8作品の応募がありました。
最後の作品の応募があり、募集を締め切ったのは、告知してからおよそ3時間半後でした。
長編あり、短編あり。
ホラーあり、ファンタジーあり。
こんな無名の作家志望に、読んで欲しいと、特色のある8つの作品が集まりました。
ご応募頂いた方々、そして拡散にご協力頂いた方々、ほんとうにありがとうございました。

応募を締め切ってからすぐに精読にかかりました。
平均すると、1作品につき、1.6日のペースで読破し、感想文をこのブログに書きました。
今回集まった作品はどれも力作でした。
ただ、前回と同じく、Amazon のセルフパブリッシングサービスである KDP (Kindle ダイレクト・パブリッシング)を利用して出版されている小説に比べると、幾つかの作品は荒削りに見えました。
しかし、そんな荒削りな作品でも、投稿されている web 小説投稿サイトでは、レビューや感想がつき、高評価を受けている場合もありました。

さて、先述した作品の粗削りさについて。今回の企画では特に気になったことがあります。
それは誤字脱字やてにをは(助詞の使い方)、話者(物語を語る視点)について。
わたしがアマチュア作家さんの作品を読むとき、ある程度の誤字脱字や、てにをは(助詞の使い方)の間違い等は許容しています。
あって当然だからです。
でも、それには限度があります。
あまりにひどいと、作品世界に没入しにくくなります。
話者(物語を語る視点)についても、ある程度の揺らぎは許容しています。
しかし、それにも限度があります。
これも、あまりにひどいと、作品世界に没入しにくくなります。
それから、登場人物が無数にいる物語でも、主人公を明確にすることは大事です。
主人公に感情移入することで、作品世界に没入しやすくなるからです。

今回の企画では、個人的に面白かった作品が2作ありました。
そのどちらも、誤字脱字やてにをは(助詞の使い方)、話者(物語を語る視点)については安定していました。
なので安心して作品世界に没入することができました。
ですがこの2作、改行のルールが全く違いました。
一方は、改行を多用する書き方。
もう一方は、ある程度まとまった文章を1つの段落として、その段落が変わるごとに改行する書き方。
前者は長編で、主人公の一人称で語られる作品でした。
改行を多用することで、読みやすく構成されていました。
後者は中編で、やはり主人公の一人称で語られる作品でした。
こちらは文章をある程度まとめることで、主人公の心情を、ゆっくりと読者にしみ込ませる効果があったように思います。

小説を書く上で、大切なことの1つは、作品世界への没入感を妨げないように書くことだと、わたしは考えています。
そのために、誤字脱字やてにをは(助詞の使い方)の誤り、話者(物語を語る視点)の揺らぎは低く抑えることが必要だと思います。
今回読んだ8作品には、そのことが実現できている作品と、まだまだ推敲に力を入れて欲しい作品とがありました。
後者の作品には、ネガティブな感想を書かせて頂きました。
わたしは、感想文で読んだ作品を貶すことはありません。
ただ、作品に違和感を感じた点などがあれば、それは隠すことなく指摘させて頂きます。
そうすることで、さらにより良い作品が生み出されると信じているからです。
わたしのこの指摘で、応募者の方が気落ちしてしまったとしたら申し訳ありません。
これに懲りずに、また創作に励んで頂けると有り難いです。

それでは最後に、今回書いた読書感想文へのリンクを、掲載した順番に紹介しておきます。
各作品へのリンクは、それぞれの感想文に記載してあります。
皆様の読書のご参考にしていただければ幸いです。
【ご注意:読書感想文の投稿後に、作品が改稿されている場合があります】

読書感想文「Evil Revenger 復讐の女魔導士 ─兄妹はすれ違い、憎み合い、やがて殺し合う─」(MST, 2018/10, 小説家になろう)

読書感想文「夜明けの蝶は街を見下ろす」(天野行隆, 2021/05, pixiv)

読書感想文「貴方の復讐、お手伝い致します」(桜桃, 2021/03, カクヨム)

読書感想文「ありきたらない恋人契約と一途な初恋の行方~ヒロインになれない私は~」(リリー・アントワネット, 2021/05, 小説家になろう)

読書感想文「蝉の置土産」(高村 芳, 2020/12, カクヨム)

読書感想文「まどろむクジラと筋肉痛」(ハルハル(春a裏), 2021/05, 小説家になろう)

読書感想文「五月の綿裏包針」(紅城楽弟, 2020/10, 小説家になろう)

読書感想文「EgoiStars:RⅠ」(紅城楽弟, 2021/05, 小説家になろう)
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