https://ncode.syosetu.com/n9505fy/
読了しました。
遠い銀河の中に輝く恒星・海陽(マリンライト)。その海陽惑星系の7割近くを3000年以上に渡って統治していた星間連合帝国。その最後の皇帝、ダンジョウ=クロウ・ガウネリンの波乱に満ちた生涯。
今回は「#RTした人の小説を読みに行く」企画による読書です。
この作品の文字数は42万字強で、しかも未完です。
今回の「#RTした人の小説を読みに行く」企画では「10万字程度以下で完結済みの小説」を募集しました。
この作品はその規定を外れています。
しかし、募集時に、この作品の文字数等をチェックせずに受け付けてしまいました。
ですので、今回は特別にこの企画の対象とします。
遠い銀河の中に輝く恒星・海陽(マリンライト)。
その海陽惑星系の7割近くを3000年以上に渡って統治していた星間連合帝国。
時に帝国暦3340年。
皇帝であるゼンジョウ=カズサ・ガウネリンは高齢による寝たきり状態にあった。
そんな中、皇后は双子の皇子を出産する。自らの命と引き換えに。
そこで皇族派は、対立する宰相派から双子の皇子を守るために一計を案じる。
遺伝的検査によって優れた特性を持つと判断された双子の兄は死んだこととし、劣った特性を持つと判断された双子の弟を王宮に残し、死んだと偽った兄を辺境の惑星に匿う計画だった。
その計画は実行に移される。
しかし、実際に王宮に残されたのは兄であり、辺境の惑星に送られたのは弟だった。
しかもそれは秘密裏に実行された。
真実を知る者はごく限られていた。
民衆だけでなく、皇族派や宰相派の多くは、双子の皇子のうち、優れた兄は死に、劣った弟が生き残ったと信じたのだった。
それから時は流れた。
辺境の惑星に匿われた弟は破天荒な少年へと成長していた。
そして帝国暦3356年、寝たきりだった皇帝が崩御する。
双子の皇子のうちの弟、ダンジョウ=クロウ・ガウネリンの波乱に満ちた生涯が始まる。
多くの登場人物、多くのエピソード。それらが丁寧に語られてゆきます。
何本もの伏線が張られ、回収される様は見事です。
ただ、登場人物が多い分、お話しが冗長になっています。
しかし、その割には物語の本筋が明確です。
それは主人公がはっきりしているせいかもしれません。
主人公を見つけて感情移入できるかどうかで、この物語に対する評価は分かれると思います。
欠点を上げるなら、誤字脱字の多さでしょう。
あまりにも多い。
その誤字脱字のせいか、助詞の使い方が適切でない文章も多くありました。
文章の前後のつながりから、正しい意味を推測しないといけない箇所がいくつもあったのです。
登場人物の名前が揺らぐ部分もありました。
ヴェーエス星、デセンブル研究所の所長、ノヴァの名前が、たびたびクジャと表記されています。
ストーリーの組み立てが上手いだけに、もっと推敲に時間をかけた方がよいかと思います。
蛇足ですが、この物語の各場面のシチュエーションは、わたしの好みではありません。
しかし、それでも、この物語はよくできていると思いました。
最新の画像もっと見る
最近の「読書感想文」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事