歯科医物語

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関川夏央氏と 谷口ジロー氏の出会い

2023-01-16 03:37:54 | ★「谷口ジロー」中心街
 

 関川夏央氏は、言うまでもなく 谷口とのコンビで、「事件屋稼業」・「『坊ちゃん』の時代」などの、名作を生んできた人物である。

 しかし、関川氏は「大うそつき」である(笑)。

 関川は、彼のエッセイ(対談も彼の創作?)のなかで、谷口との出会いを、完全に、フィクション化しているのである。関川氏の書いた「谷口先生登場」のシーンを、集めてみた。
 途中、谷口先生にかなり「失礼」なことも書いてあります>すみません。 m(__)m







80 単行本「無防備都市」
日本・フィリピンの混血。10年にわたるヒッピー生活を送る。・・・・・・・。香港で関川と出会い、その後日本でオモチャ屋を開業し、失敗。生活のためマンガ家となる。






80 単行本「リンド3! vol.4」
 47階に、ふたりの男がやってきた。
・・・・・・・・・・
 その窓のもたれ、ビールのグラスを手にした白系ロシアの殺し屋のような痩せた男は、谷口という名前だった。
 もうひとり、・・・・・・太った男は関川といった。
 ふたりは低い声で話はじめた。
・・・・・・・・・・・・
関川 「漫画パンチの編集部から、動物の話を描きたがっているが、物語に苦慮している描き手がいる。ひとつ台本を書いてくれないか、といわれたのがキッカケだった。」
谷口 「俺は動物・・・・・・・ま、哺乳類が描きたくてしかたがなかった。君は、ところが、人間しか書きたくないという」
関川 「そうだ。はじめて会ったときは、互いの敵意の火花で、タバコに火がついた」
谷口 「いまは・・・・・・?」
関川 「いまも・・・・・・・戦いだろうな」
谷口 「(笑)結局、しだいに、要求はなにもない、のようなスタイルに変化していった」
・・・・・・・・・・・・・・






81 雑誌「ふゅーじょんぷろだくと」掲載 「谷口ジローとの4年間プラス2時間」
日本・フィリピンの混血。10年にわたるヒッピー生活を送る。その後日本でオモチャ屋を開業し、失敗。生活のためまんが家となる。
(谷口に関川がインタビューの形式。)
関川: 関川です。
谷口: 谷口です。
・・・・・・・・・・・
編集者: あのー、おふたりは初対面・・・・・
関川: のわけがないでしょ。






81 単行本「名探偵に名前はいらない」
(関川の原作者としての)デビュー作は。>谷口ジローとやった仕事です。







82 雑誌「ブリッコ」掲載「原作屋稼業 題1話 1977年の冬のにおい」
・・・・(関川が)受話器をとりあげると、旧友のフジワラの声が聞こえた。・・・・・
「そのおまえのくだらない経験を洗濯機に突っこんで1度あらいな。それから書きな。」
「書く?」
「そうさ。マンガのストーリーをかけってんだ」
「ほう?」
「半分フィリピンの絵描きがいる」
とフジワラは言った。
「絵は達者なんだ。しかしツラもそうだがセンスが日本人離れしている。だがらまだ一流じゃない、やつをなんとかするためには、とおれは考えたのさ。つまり、毒を制するには毒をもってせよ、だ。」
「毒? おれが毒だってか」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・(マンガのストーリーを)書きあげたカレンダーをまるめてドブくさい出版社にとどけると、彼は、アマチ・シゲルのような表情をつくって10万円をおれに渡した。カレンダーはそばにいたヒゲの男にぽんと放り投げた。
 油を塗ったように輝く浅黒い肌を持ったその男は、カレダーの裏側の文字のすべてを読み終わると、ひと言も口をきかず、ただ挑戦的な微笑を浮かべただけで明るい冬の街へ出ていった。やつはタニグチ・ジローってんだ、とフジワラがいった。







85 単行本「暴力街21分署 無防備都市」
(谷口は)・・・・・深夜、地下鉄工事の労働者として働きながら、私立探偵をめざしてアイフル探偵学校に入学。ここで、関川夏央と出会う。
 1976年から、「夢と希望うをもってマンガをつくろう」を合言葉に関川とマンガを製作し、ついに自分の天職を発見したと感じる。







86(96) 単行本「事件屋稼業1 Revised Edition」
・・・・(関川の)青春の怒涛はつづく。小豆の先物取引に手を出して文なしとなり、空腹に耐えかねて、カレンダーの裏に書いたマンガ用のストーリーを売った端た金で吉野家の牛丼を杭、鯨のベーコンを買うようなチンケな日々を送るうち、日比混血の血の気の多いマンガ家、ジロ・タニグチを知る。双葉女子高前の土手で桜の花びらを散らす乱闘ののち、ともに昭和維新の歌をうたって和解する。


88 単行本「マンガ批評体系 第1巻」
・・・・・1977年2月のすざましく寒い日に谷口ジローと水道橋のたもとではじめて会い、一瞥のうちにたがいに相手を値踏もうとしつつ小さな敵意の火花を交し合って以来、・・・・・」









97 単行本「不機嫌亭漱石」
谷口と関川が出会ったのは1977年であった。そのとき谷口は29歳、関川は27歳であった。・・・・・・しかし現在はふたりのめざすところがやや離れ・・・・・。

 


 
 
 




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谷口ジロー作品論    試論(2)    「或る戦い」      

2023-01-16 03:29:35 | ★「谷口ジロー」中心街
谷口ジロー作品論    試論(2)
           
  「或る戦い」



「タニグチジロー サクヒンロン」・・・・・


これを書かなければならない、
という、強迫観念に、
駆られながら、5年間、
いつも、オレを、苦しめている・・・・。

イヤ、オレは、戦ってきた!。


コンなもん、かけるはずはない・・・

イヤイヤ、それでは、こちらの負けだ。

どうして、彼の作品は、
オレを、魅せるのか??。

この、ナゾを解かなくては
これをやっているイミがないではないか!。


相手は、かなりてごわい・・・

ある時には、超合金ロボットのように、
ある時には、ゴム風船のように、やわらかい「魔人ブー」のように、

オレが、殴っても、なぐっても、
なにひとつ、変わったことはないような、顔をして、
へらへら笑いやがる。

かなり追い詰めたと、思っても、
実は、こちらが、窮地においこまれている。



「ヒョウロン」は、
あるときは、コピー用紙、
あるときは、カレンダーのウラ
また、あるときは、新聞広告のウラに、

書いては、すて、
書いては、捨て・・・・・・。

タバコも、多くなった。


ふと、机に向かっていて、
振り向くと、紙の、山が、
オレのすぐ背中まで、追い詰めている。

オマエらも!、敵か!?


もう、なにか、幻覚まで、見るに
至るっている・・・・。

机の端の灰皿を、
見ると、紙の山の、くずれたところに、
少し焦げた跡があった。

オッと、火事にならなくてよった。



ヨ・ク・ナ・イ!!!。

チックショウ、書けない・・・・。

でも、まだ、手は挙げないぞ。
ゼッタイ、書いてやる!!!。
書くまで、オレは、サイトを辞めないぞ!
戦いつづけるぞ!

覚悟しろ!
覚悟しておけ!

わかったな!

タ・ニ・グ・チ!!!



・・・・・・・クソッ、
今回も、オレのマケだ。

オマエの、勝ちにしといてやる。

覚えてやがれ!



→ どうだ、こんな、「評論」書けんだろ!

人気作家を、評論しなけれは、食ってゆけない、
評論家ども・・・・・。

ハッ、ハッ、ハッ、ハハハハ・・・・




                                     05..11月23日  記





 
 
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谷口ジロー作品論    試論 (1)   「谷口作品の『裏切り』」

2023-01-16 03:25:48 | ★「谷口ジロー」中心街
谷口ジロー作品論    試論 (1)

  「谷口作品の『裏切り』」




谷口ジロー作品には、いつも「裏切ら」れる。

もちろん、「良い意味」でだが
年代順にいうと、


・・・・人間ドラマもの「父の暦」>グルメもの「孤独のグルメ」>
動物SFもの「神の犬」>明治もの「不機嫌亭漱石」>SFもの「イカル」
>人間ドラマもの「遥かな町へ」>都会アクションもの「捜索者」
>山岳アクション(人間ドラマもの)「神々の山嶺」
>ネイティブアメリカンもの「天の鷹」


つぎつぎと、裏切られる(良い意味で)。
つぎは、どんな、ストーリーか。
この、ジャンルの豊富さが、
谷口作品の、魅力のひとつだと思う。


でも、ここまでは、ひとつの
キーワードがあった・・・・と思う。
それは、「日本人」ということである。
日本人が、いつも魅力的に、描かれていた。
(場所は、いろいろだが。)

「深町丈太郎」といい・・・・
犬の「ブランカ」までも、日本犬・・・・


しかし、「ジャック・ロンドン」あたりから、
また、それも、裏切られた。
「シートン」にしても、日本人ではない。

しかも、「オオヤマネコ」では、子供が主人公。


これからも、「裏切ら」れ続けるだろう。

とても、楽しみだ。 


                                         05. 8月9日 記




 

 
 
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私がやっていた 谷口ジロー先生のサイトに関する ネットでの 情報

2023-01-11 23:57:07 | ★「谷口ジロー」中心街
フランス(BD関連)雑誌「Calliope」
   (=第30回アングレーム国際BD祭特集号
      =谷口ジロー先生インタビュー掲載号)について
 フランスのBD関連の記事が、掲載された、「Calliope」という雑誌があります。2003年の「1月号」は、「Calliope Hors serie(「増刊号=番外号」)」で、「第30回 アングレーム国際BD祭・特集号」となっています。そして、その号に「谷口先生のインタビュー」がでています。

 この雑誌のことを、Nishioさんから、情報(&コピー)
いただき、どうしても欲しくなり、「BD知事」さんにお願い
し、フランスより、取り寄せていただきました。
(ありがとうございます。)
 
 この雑誌のことは、詳細は不明であり、フランス語なの
で、内容は、詳しくはわかりません。BD関連の雑誌で、
作家のインタビューや、イラストなどで、構成されいて
います。

 この、「第30回 アングレーム国際BD祭・特集号」は、
オールカラーで、大きさは、A4版。64ページあります。
 第30回の同祭(谷口先生「遥かな町へ」で、「アルフ
ィール・シナリオ賞・受賞」)の前に刊行されているらしく
、各賞ノミネート作品が、紹介されています。「シナリオ賞
のところには、もちろん、「遥かな町へ」のことが、
でています。

 谷口先生関連では、表紙の1/3に、「歩く人」のイラスト
がでており、目次のページにも、「不機嫌亭漱石」の、日本
語の題字が、装飾文字として、掲載されています。
 谷口先生インタビューのページは、9ページあり、カラーで
、谷口作品のイラストが、たくさんでています。とても、美しい
!ページです。

 インタビューは、「2002年12月、東京・久米川で、行われたようです。が、内容は、フランス語でわかりません。
 でも、最初の方に、「Taniguchi jiro no machi」と、なんと、このサイトのことが少しでています・・・・。光栄に思います。
 その前後を、訳してみました。大体の、意味はわかり、谷口先生に誉めていただいているようです。(ありがとうございます。)
 著作権の問題もあり、(本当は・・・・・、しっかり、訳せないのですが)原文のまま、掲載します。

 

Calliope : En cherchant sur internet, J`ai touve un site realise par un fan, un site tres compllet sur lequel on trouvue une quantite d`informations incroyable sur tous vos travaux.

Jiro Taniguchi : Oui, je le connais. Comment s`appelle-t-il deja ? Tanigichi jiro no machi ou quelque chose comme ca, non ?

Calliope : Oui. tout a fait.

Jiro Taniguchi : Ce site est vraiment tres complet. J`etais tres flatte de l`attention que ce fan porte a mon travail.

Calliope : Sur ce site,.............




 このサイトも少し、役にたったのでしょうか?それとも、(本当は)迷惑だったのでしょうか? インタビューの内容が、わかりませんので、なんとも・・・・・・わかりません。

 「手前味噌」のはなしで、すみません。m(__)m


(Nishioさん・「べデ知事」のNakazatoさん、ご協力ありがとうございました。)

 
 

 
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「谷口ジロー」の ストーリー テーリング の方法  JIRO TANIGUCHI

2023-01-07 22:09:14 | ★「谷口ジロー」中心街
 

谷口ジロー先生が 「冬の動物園」というマンガを描かれているとき

谷口ジロー先生の ストーリー テーリング の方法を

電話で聞いた 




私が ストーリーの先 や 「題名」(その時は決まっていなかった)を

当てる という 形で 聞いてしまった



半分ぐらいは 過去の体験で 半分以上は 谷口の創作ストーリーである

最初の方は 京都の 染物会社に勤めたときの 経験談

後の方は 東京へ出てきて 石川球太氏の

アシスタントをされていた時の 経験談である

 
うまいのは 少しの経験から膨らませた 創造力である

谷口というと 絵がやたらうまいので 絵の話になることが多いのだが

とても うまいストーリー テーラーである


私の想像した 次の内容を 当ててやろうとして言うと

彼の ストーリーは それをはるかに超えているのである


具体的には 主人公の少年の 恋までは当てることができたのだが

最後に 昔 京都の会社で 世話をさせられ

駆け落ちまでしてしまった 「お嬢さん」と

彼女の子供に なんと 東京の動物園で会うのである





ここの内容は 雑誌より早く知ってしまった

いい話だなあと 感動してしまった



 

 

谷口ジロー先生が亡くなられたのは 日本の 大きな損失であると思う
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