夕顔のスケッチブック

~やさしい気持ちなれる風景をみつけに行こう~

東寺そして神光院~晩秋の京都⑤

2018年12月17日 | 京都の旅

 

早朝の東寺

 

昨夜のライトアップを一目見ようとする人たちの

300人以上の長い待ち列が

テレビのニュースに写っていました。

 

 

ちょうどこの場所から金色に輝く五重塔が

瓢箪池にも映り込んで

どんなに美しい光景だったことでしょう。

 

 

至る所にライトアップの機材がおかれ

境内丸ごと綺麗な夜景か想像できます。

 

 

朝早い時間だったらゆっくり廻れると

思って訪れてよかったです。

木造の建築物としては日本一の高さを誇る

国宝五重塔の初層内部の特別公開中でした。

 

 

内部心柱を大日如来に見立て

内陣に展開しているのは弘法大師空海によって

体系化された真言密教が

黄金色の仏像で立体的に表現されたものでした。

 

 

ともあれ建物内の撮影は全く禁止。

なので講堂内の立体曼荼羅も国宝金堂も

感動を伝えれません(^-^;

 

 

東寺は唯一残る平安京の遺構です。

整然とした広い敷地内は

多くの紅葉で美しく飾られていました。

 

 

 

 

 

東寺を出てから 今度はずいぶん北へ上り

西賀茂の「神光院」へ…。

 

東寺と同じく弘法大使ゆかりのお寺です。

隠れた紅葉の名所と聞いて目指しました。 

 

 

京都のタクシーの運転手さんは

京都を熟知されている方ばかりです。

「神光院」の名をいうと「ツウですね」と笑って

「三弘法めぐりですか?」と聞かれました。

 

 

 

京都三弘法めぐり」…初めて知りました。

四国八十八か所巡礼に行く前に

最初は東寺で弘法大使様に旅立ちの報告をし

満願の報告に高野山に参ると言われていますが

明治の初めまでは

京都で御大師様ゆかりの3つのお寺に詣でてから

旅の安全を祈り旅立ったそうですが、

最近この「三弘法めぐり」が復活しているとのことです。

 

 

そしてその一つが「神光院」です。 

ここは観光寺ではなく普段から信仰深い方々が

熱心にお参りに来られるお寺のようです。

 

  

 

静かな境内に

ゆく秋を惜しむかのように

燃える紅葉が綺麗で心和みます。

 

 

 

かつて弘法大師が京都での最後の

90余日をこの寺で修行し

この地を去る時に

庶民との別れを悲しんだという

エピソードが残っています。 

 

 

門の傍らの立札には悲しいお知らせも綴ってありました。

今年6月の地震と台風で甚大な災害に見舞われたことです。

倒木とそれによる屋根破損、御大師増の倒壊

撮影するには忍びない箇所が

未だ修理できずに多く残っていました。

 

 

ひさかたの陽光揺れる朱の紅葉

なんだか少し物悲しい

密かなる霊場

 

 

 

少しでも早く修復が叶うようにと

手を合わせた本堂を後にした帰り際

振り返った本堂に

御大師様と囲む人々の遠い幻が見えたような…。

そんなことが起こってもおかしくないような…

美しいお寺でした。

 

 

さて、教えてもらった「三弘法参り」のお寺は 

東寺・神光院・仁和寺

 

 

明日巡るお寺を決めかねていた私たちですけど

候補の中に「仁和寺」もあり♪

全員一致で決定しました^^

かくして先日ご紹介したブログ仁和寺につながることになります。