羽生結弦が進み続けるために…「押し潰されそうな気持ちを原動力にする」
メンタルが強いと思ったことは一度もない
オフシーズンの現在も練習場に通う毎日。モチベーションについて尋ねると。
「陽を浴びるのは久しぶり! やっぱ気持ちいいですね」。オフシーズンでもアスリートの毎日は変わらない。リンクの空く深夜に練習するため、昼は家にいることが多いという。取材では終始リラックス。屈託のない笑顔と自然な佇まいがとても印象的だった。
「努力の結果が全て。成果が出た時が一番のご褒美だと思っています。頑張ったら何が食べたいとか、買おうとかではなく(笑)、達成した時の喜びを味わいたいから。些細な目標でも、日々何かをやり遂げるようにしたいですね」
数々のタイトルを獲得してきたが、メンタルが強いと思ったことは一度もないのだそう。
「試合はもちろん、アイスショーでも気持ち悪くなるぐらい緊張しますし、眠れない夜もたくさんある。でもそれは自分の理想が高いから。だから常に最善を尽くすしかない。練習するだけでなく、休んだり、時には何も考えないことも含め、自分が一番良いと判断した選択を積み重ねることによって、たとえ結果がその時に出なくても、必ず強くなっていってると思う」
「試合はもちろん、アイスショーでも気持ち悪くなるぐらい緊張しますし、眠れない夜もたくさんある。でもそれは自分の理想が高いから。だから常に最善を尽くすしかない。練習するだけでなく、休んだり、時には何も考えないことも含め、自分が一番良いと判断した選択を積み重ねることによって、たとえ結果がその時に出なくても、必ず強くなっていってると思う」
「次の試合は勝ちます!」という発言で自分にプレッシャーをかけることも多い。
「できると信じているから。願いを言葉にすることで、脳にもいい作用があると思っています。押し潰されそうな気持ちを原動力にして頑張るイメージ。力んでしまったり、お腹が痛くなることもあるんですけど、その力をいい方向に変えることができれば。緊張しているからこそ丁寧に、集中して取り組むことができる」
「できると信じているから。願いを言葉にすることで、脳にもいい作用があると思っています。押し潰されそうな気持ちを原動力にして頑張るイメージ。力んでしまったり、お腹が痛くなることもあるんですけど、その力をいい方向に変えることができれば。緊張しているからこそ丁寧に、集中して取り組むことができる」
近年の試合では「天と地と」「新・平家物語」や「SEIMEI」など日本をテーマにした選曲でも知られる。羽生さんは日本人としてのアイデンティティをどのように考えているのか。
「実はそんなに意識をしていなくて、むしろ日本人だから忍耐強いとか、丁寧だとか、固定観念に縛られると良くないなと感じます。それがコンプレックスになる人もいると思う。みんなそれぞれ違うからこそ、みんながいい。外国の選手に会うと価値観が違うこともありますし、スケートに対する態度も人それぞれ。でも最終的に何かを一緒にやろうとした時に、一つになることができる。そういうことがSDGsが掲げるダイバーシティな社会だと思いますし、大事なことだと思います」
キラキラ眩しい笑顔はまさに“王子”! 一方で、真剣に話に耳を傾け、理路整然と質問に答える様子には、常に自己を内省し、意識や考えを言語化することに長けたアスリートとしての資質が窺える。
昨年9月、7年間学んだ早稲田大学の人間科学部通信教育課程を卒業した。
「スケートも勉強も、知識って大切だなと。SDGsの活動についても、自然の中にある、限りある資源を持続可能なものにしていくための勉強をして、そういったプロダクトを選ぶことをしていきたい。僕自身はゴミの問題が気になるので、練習中には常にマイボトルを持ち歩くのを心がけています。ささやかでも自分に何ができるのかを問うことは一つの前進なのかなと思うんです」
結弦くんの言葉には
置かれた状況をきちんと語りながらも、
ひとつひとつに人間性や誠実さ、謙虚さなどが散りばめられています。
そして、何よりも魅力的だと思うのは
ひとりひとりの意見を尊重していること。
自分と違う意見であっても、
決して否定することなく、
自分の気持ちも大切にしながら、
相手の気持ちも大切にする。
人の良い点を探して、褒め讃えていたり、
謙虚に人の話を聞いて、
相手の意見に耳を傾けて、
相手の意見を尊重する。
そして、人の幸せを願い、
人の幸せを心から喜んでいる。
そういうところに魅力を感じます。
また、何事にも諦めずに挑戦して、
出来ると信じて行動していること。
結弦くんのインタビューを聞いて、
日々、自分も謙虚さを忘れず、
常に挑戦する姿勢や誠実さ、
常に挑戦する姿勢や誠実さ、
そんな特質を追い求めたいなと、
改めて思うのでした。
私も結弦くんが出来ると信じています。
読んでいただいてありがとうございました。
*画像は感謝してお借りしました。