平行線?
どんなに言っても、どこまで行っても交わらないとき、どうすればいいのだろう…
2014年8月9日…
TVでは「思い出のメロディー」が流れ、台風11号への警戒を呼び掛ける…
三重県に大雨特別警報が出され、広い地域で土砂災害が懸念される。
夏の甲子園大会は開会式が明後日に順延…開会式の延期は54年ぶりとか…
そして8月9日は、長崎原爆投下の日。
台風接近で強風の心配から、祈念式典の会場ではテントが撤去された。
当日、幸い雨は降らなかったものの、重い雲が垂れ込める中、午前11:02に黙祷…
続いての平和宣言で、田上富久長崎市長は、広島の平和宣言とは違い、
一歩踏み込んだ表現をすることを選びました。
核兵器の恐怖は、過去のものではなく、“今と未来の問題”であること。
「核兵器のない世界」の実現のために、明確に日時を定め、対立を越える第一歩を踏み出すこと。
日本政府は、核兵器の非人道性を一番理解している国として、その先頭に立つことを求めました。
そしてはっきりと「集団的自衛権」という語句を出して、
日本政府に対して、不安と懸念を表明しました。
日本国憲法に込められた「戦争をしない」という誓いを確認し、「平和国家」としての安全保障のあり方について、
不安と懸念の声に、日本政府が真摯に向き合い、耳を傾けることを強く求めたのです。
宣言では、若い世代の新しい活動にも言及しました。
大学生たちの海外に向けたネットワーク活動。
高校生たちが国連に届けた、100万を超える、核兵器廃絶を求める署名。
その高校生たちの合言葉「ビリョクだけどムリョクじゃない」
って、とってもかっこいい
決して「核廃絶」をお願いするのではなく、
一人ひとりの人々の集まりである市民社会こそがもっとも大きな力の源泉であることを確認し、
核兵器のない世界の実現に向けて自ら行動することを、世界の人々に呼びかけました。
最後には、東京電力福島第一原子力発電所の被害者への支援継続を誓い、
来年の被曝・敗戦70年に向けて、実りある一年にしようと締めくくりました。
式典は、その後被曝者代表城臺美彌子さんの平和への誓い、子どもたちによる平和を願う合唱と続きました。
被曝者代表の城臺さんは、政府による集団的自衛権の行使容認に触れ、
「武力で国民の平和を作ると言っていませんか。被爆者の苦しみを忘れ、なかったことにしないでください」
と述べて、政府の姿勢を批判しました。
それに続く首相あいさつでは、広島での挨拶が「コピペ」と批判されたからでしょうか?
自分がああした、こうしたと並べ立てる言葉は控えめになり、全体として短めなものでした。
以下、NHK長崎放送局のニュースより
被爆地・長崎での平和祈念式典で政府が従来の憲法解釈を変更して集団的自衛権の行使容認を閣議決定したことへの懸念や批判が相次いだことについて、安倍総理大臣は式典終了後の記者会見で、「丁寧にわかりやすく説明する努力を続けることによって必ずご理解をいただける。平和国家としての我が国の歩みはこれからも決して変わることはない」とこれまでの主張を繰り返し、改めて理解を求めていました。
う~ん…結局平行線??
どんなに、わかりやすく、感動的で、真っ当なことを訴えても、門前払い??
今日の朝日新聞に、大林宣彦監督のインタビューが載っています。
そのメルヘンチックな手法と、永遠の思春期的物語がちょっと性に合わないので、
この方の映画自体に、英陸はそれほど感動したことはないのですが、
持ち続けておられる「想い」には共感しました。
「必要なのは、正義より正気です」
という言葉…
「正義って勝ち戦でしか守られないから。正義をかたくなに信じ過ぎると、
対立する相手を悪と規定しなければ収まらなくなります」
海外ニュース…
ウクライナ東部で続く、親ロシア派との戦闘…ウクライナを守ると息巻く青年…
「正しいのは俺たちだ。俺たちが勝利するまで戦いは終わらない」
親ロシア派の兵士たちも、お互いにそう思っていれば、永遠に争いは終わらない。
自分が正しいと信じていていい。信じたいだろうから。
でも、そこから選ぶ道は、相手を抹殺することではないはず…
「必要なのは、正義より正気です」
この言葉気に入っちゃった
大林監督、コレ、もらっちゃっていいですか~おいおい
うっちー見てたら、種を越えて愛し合えるって、信じられる
「あちゅと…」
がんばれ!内田篤人!!
<追記分>
首相コピペあいさつ、長崎も? 被爆者からの批判に無言
2014年8月9日(土)19:49
長崎市で9日にあった平和祈念式典で、安倍晋三首相の読み上げたあいさつ文の冒頭部分は、昨年とほぼ同一の内容だった。6日の広島市での平和記念式典のあいさつ文が「昨年のコピペ(引き写し)」などと指摘されたばかりで、長崎の被爆者団体からも批判の声が出た。
「本日、被爆69周年――」で始まった長崎の式典での首相あいさつ。最初の段落と2段落目は、年数を示す文言以外はまったく同じ。3段落目の「一度ならず、二度までも被爆の辛酸をなめた」とのくだりは一字一句変わっていない。
長崎原爆遺族会の正林克記会長は式典後に被爆者を代表して首相と懇談した際、このことに触れて「長崎の誓い、決意は去年と同じだったのでしょうか」と問いかけ、「がっかりというか、被爆者みんながびっくりした状態でいます」と述べた。首相はこの時、手元の資料に目を落としたままで、あいさつの内容については言及しなかった。(藤原慎一)
「本日、被爆69周年――」で始まった長崎の式典での首相あいさつ。最初の段落と2段落目は、年数を示す文言以外はまったく同じ。3段落目の「一度ならず、二度までも被爆の辛酸をなめた」とのくだりは一字一句変わっていない。
長崎原爆遺族会の正林克記会長は式典後に被爆者を代表して首相と懇談した際、このことに触れて「長崎の誓い、決意は去年と同じだったのでしょうか」と問いかけ、「がっかりというか、被爆者みんながびっくりした状態でいます」と述べた。首相はこの時、手元の資料に目を落としたままで、あいさつの内容については言及しなかった。(藤原慎一)
被爆者「集団的自衛権、要らぬ」 首相「見解の相違」
2014年8月10日(日)00:03
長崎市で9日にあった被爆5団体による安倍晋三首相への要望の場でも、集団的自衛権が主なテーマになった。長崎原爆遺族会の正林克記会長は「緊張緩和への政府の確かな取り組みさえあれば、火に油を注ぐような集団的自衛権は要りません」と迫った。
これに対し、安倍首相は「平和国家としての歩みは寸分も変わらない。(集団的自衛権について)丁寧に説明する努力をすることで必ず理解をいただけると思う」と応じた。終了後、被爆者の一人が「納得してませんよ」と声をかけると、「見解の相違です」と表情を変えずに言い、会場を後にした。
長崎原爆被災者協議会の谷口稜曄(すみてる)会長は「安倍政権になってから、被爆者が訴えてきた方向と反対に進んでいる」と表情を曇らせた。被爆者と首相のやり取りを聞いていた田上富久・長崎市長は「絶対に戦争をしてはいけないという原点は、理屈でなく被爆者の思いだ。被爆地で、首相にそれがどれだけ伝わったのかよくわからないが、伝えていくのが(被爆地の)大事な役目だと思う」と話した。
以上 いずれもより
首相の「聞く耳持たぬ」態度は明らか。
あいさつ文って、書いてもらってほとんど下読みもしないで、ただ読むだけなんでしょうね
ちょうどTVの中継を見ていましたが、田上市長、やっぱり集団的自衛権と原発問題には言及してくれたな、と。
対して安倍首相は、広島でも同様「コピペ」疑惑。
だから言うことがうすっぺらい。
大林監督の「正義よりも正気」いい言葉ですよね。
敗戦後はや69年、人間って忘れてしまう生き物、
そして体験していない人間は増えるばかり、
どう継承していくか、が問題ですね。
今になって死んだ祖父母に、戦時中のこととか
聞いておけばよかったな、と思っています。
もちろん英陸に戦争体験はないですが…
お誕生日が8月にあるので、子どものころから頭や心のどっかに戦争の記憶がある…
実際に戦争の経験がなくて、心底ありがたいと思っている。
だから、経験していなくても、きっと記憶を受け継ぐことはできると思っています
そして戦場の露と消えた者たち。「死者の望みは生きている者の幸福」とのせりふが心に響く。志々雄の「この国を強くしてやる。それが俺の正義だ」に対して「その正義のために血を流すのはお前ではない」という剣心の言葉とともに。
これ、「誰か」に対する皮肉として
記者さん、書いた気がする。
国民の願いも幸せも犠牲にして「この国を守る」とか「強くする」って、どーゆーことなんだろね。
それって、「誰かさん」が、自分の地位と名誉と勘違いを守るってことなんじゃないのか…
頑なな思い込みを退けるためには、何ができるだろう…
高知新聞のリンク、貼らせていただきます~
http://www.kochinews.co.jp/07cinema/14cinema406.htm
(“最狂”の敵現る 平和な世守るため「不殺の剣」再び)