浦和レッズ差別横断幕問題…処分が決定
Jリーグ発足以来初の無観客試合…23日Vs清水戦
長谷部さんの古巣で起こった事件だけに、とても胸が痛みました…
「踏み込んだ処分」とか、「厳罰」とも言われているみたいですが、
事件が起こったのが3月8日、処分決定が13日。
対応は遅いぐらいじゃないのでしょうか?
さらに、球団側が決定した措置として、横断幕を掲げたグループの無期限入場禁止は当然だけど、
全サポーターのフラッグや横断幕も禁止にしてしまったのは、どうなんでしょう?
それで、浦和のサポーターの皆さん、納得するんですか?
浦和の問題、人種差別行為は絶対に容認できません。でも、一転して規制に走るクラブ側の姿勢には相当な違和感があります。サポーターと正面から向き合っているといえるのでしょうか。処分の軽重の議論よりも、ここにずっと本質的な問題がある気がします。今後、すべての横断幕を禁止だそうです。
— 潮智史 (@ushios1) 2014, 3月 13
浦和は横断幕を全面禁止にしたが、これは思考停止ではないのか。次に差別行為が起きそうになったら、今度こそ周りの良識あるサポーターたちがこぞって声をあげてやめさせるはず。そうした勇気ある行動こそが本当の差別撤廃につながる。全面禁止はトラブル回避の手段にしか過ぎない。#urawa
— 柴田真宏 (@MasShibata) 2014, 3月 13
(毎日新聞WEB)
浦和レッズの淵田社長の謝罪の態度は真摯なものだったと思う。
けれど、単に厳罰主義に陥っちゃいけないし、また謹慎したから「ハイ、おしまい」でもない。
本当に選手の支えとなり、かつサポーターも楽しめる応援というものを、つくっていかなきゃいけないんだと思う。
日本のサポーターはとても礼儀正しく、秩序をもって行動しているから、
女性や子どもたちも安心して応援ができる。世界でもお手本になる存在…英陸はそう思ってきた。
基本的にそれは変わらないのだと思う。
でも、日本人全体が、「差別」に関して鈍感だった。
サッカーのサポーターに限ったことじゃないし、人種差別に限ったことでもない。
最初に「Jpanese Only」という文字が示されただけでは、差別だとわからない感覚…
問題なく見過ごしたサポーターも少なくないし、警備員や球場側も即座に撤去しなければならないと思わなかった。
そのくらいに差別について「無知」だった。
じゃあ、この横断幕を掲げた人たちは、なぜ、この言葉を知っていたのか?
「誰か特定の人や人種を排除する意思はなかった」と証言しているらしいから、
もしそうだとしたら、彼らこそとんでもなく「無知」。
何かを見て、マネをしたのだろうか?
何か参考にしたものがあるのなら、そこのところをはっきりさせるべきだ。
もし「悪気もなく」この行為を行ったのだとしたら、そしてこの行為を気に留めない、当然の風景だとするならば、
日本は酷い差別の温床になっているとしか言えない…
今回の処分について、
諸外国で人種差別への処分が厳格になされていることを受けて、日本でも厳しい処分を…
みたいに言われているけれど、
日本で人種差別が顕在化している事実はこれまでも山ほどある。
「ヘイトスピーチ」がそうだし、ネットでの暴言、本屋に行けば嫌韓・嫌中国の本が並び、
それなりに売れているのだろう。
雑誌も「売れるから」という理由で、嫌韓・嫌中国の特集を組む。
マスコミが煽ってきた面はないのか?
さらには国の態度…竹島問題や尖閣諸島の問題をはじめ、靖国神社参拝問題など、
国土を守れ!日本の行為はすべて正しい!他国が間違ってる!と、排斥思潮を煽ってないか?
TVの街頭インタビューに答えたある男性は、今回の処分を「自業自得」と言いました。
もちろんそうなんだけど、完全に他人事になってるようで、気になった
今回は「人種差別」に関することだったし、皆が注目するスポーツの世界で起きたことだったけれど、
「差別」はすべての差別と関連していることを忘れちゃいけない。
男女差別についてもそう。病気、出身地、貧富、地位、身分、見た目…自分の生活すべてに差別が起こりうることを、
実際に起こっていることを自覚しなきゃ、問題の解決はない。
そして、差別は必ず「いじめ」を伴う。
お国はいじめ問題解決のために、道徳教育を強化するとか、教育委員会制度を改正するとか言ってるけど、
「いじめ」の問題は「差別」の問題と不可分なんだ。
「排除の論理」の問題なんだ。
そんで、子どもがなぜ「いじめ」をするかといえば、それは大人がやっているからだ。社会がやっているからだ。
子どもたちは大人の背中を見て育ってるんだ。
村井チェアマンの言葉。「Jリーグ(の選手)は、子供たちが将来なりたいと思う職業。だからこそ、子供たちに『仲間はずれはいけないんだよ』と伝える責任があった」「サッカーを愛する多くの人が無観客試合の光景を見るでしょう。サポーターのみならず、全クラブ、自分の問題と受け止めてほしい」
— 中川文如 (@nakagawafumi) 2014, 3月 13
村井チェアマンのこの言葉は重い。
この指摘こそが大事なのだと思う。
人種差別だけではない。すべての差別にNOと言おう。
サッカーやスポーツ界だけではない。身の回り、社会全体、そして自分のこととして受け止めよう。
まず、わが身に尋ねよ。
サッカー・ワールドカップ2014ブラジル大会 開幕まで あと91日