自転車の交通違反に罰則
16歳以上の自転車の交通違反に
反則金納付を通告できる交通反則
切符(青切符)制度の導入を柱とした
改正道交法が参院本会議で可決、
成立した。
自転車走行中の携帯電話使用(ながら
運転)や酒気帯びに罰則を新設した。
青切符制度は公布から2年以内に、
ながら運転、酒気帯びへの罰則は
6か月以内に施行する。
近年は自転車の利用拡大で、違反や
事故が目立っていた。
青切符は、起訴を見据えた捜査が
必要な現状の交通切符(赤切符)交付
より違反の処理時間を短縮でき、
効率的な取り締まりと違反者への
安全運転への指導が可能となる。
青切符は、車やバイクでは導入
済みで、自転車の取り締まりが
大きく変わることになる。
ながら運転、酒気帯び罰則
青切符対象となる115種類程度の
違反のうち、重点対象行為と位置
付ける
「信号無視」、
「指定場所一時不停止」
などの違反を中心に取り締まる。
運転中に、
「手に持った携帯電話で通話」、
「画面を注視する、ながら運転」
も対象だ。
反則金を納めずに起訴されて
有罪になると、
「6か月以下の懲役」
または
「10万円以下の罰金」
となる。
具体的な摘発基準は、警察庁が
施行までに全国の警察に示す。
「違反を認知した警察官の指導や
警告に従わない場合」、
「歩行者らに危険を生じさせた場合」
の交付を想定。
反則金の額は原動機付き自転車並み
の5000円から1万2000円ほどになる
見込みだ。
「酒酔い運転」など20数種類は、従来
通り赤切符対象。
「酒気帯び運転」も赤切符対象で、
有罪になれば
「3年以下の懲役」
又は
「50万円以下の罰金」
となる。
ながら運転で実際に危険を生じ
させた場合は赤切符対象となり、
「1年以下の懲役」
又は
「30万円以下の罰金」
となる。
改正道交法成立
改正法では、モーターで自走する
ペダル付き電動自転車(ペダル付き
原動機付き自転車)をペダルだけで
走行しても、原付きの運転に該当
するとも明記。
公布から6ヶ月以内に施行する。
車道で自転車を追い越す車に間隔
に応じた安全な速度での走行も求
めた。
自転車にも可能な限り道路左側の
走行を求め、それぞれの違反を
罰則化。
車の普通仮免許取得の年齢要件
も18歳から17歳6カ月に引き
下げ、1月から3月の早生まれ
の高校3年生が卒業して就職や
進学するまでに普通免許を取れ
るようにした。
いずれも公布2年以内に施行する。
改正道交法のポイント
➀16歳以上の自転車の交通違反に
反則金納付を通告する交通反則
切符(青切符)制度を導入。
➁自転車走行中の携帯電話使用
(ながら)運転に罰則。
③自転車での酒気帯び運転に罰則。
④車道で自転車を追い越す車に
自転車との間隔に応じた安全
な速度での走行を求め、自転
車には可能な限り道路左側で
の走行を求め、それぞれの
違反に罰則を科す。
⑤ペダル付き原動機付き自転車
をペダルだけで走行しても
原付きの運転に該当すると
明記。
⑥車の普通仮免許取得の年齢
要件を18歳から17歳6ヵ月
に引き下げる。