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つなぎとめる命の電話

2024-04-09 04:00:16 | 日記

いのちの電話

不安や悩みの相談を受ける「いのちの電話」。

全国に50カ所ある、いのちの電話の拠点の一つとして、

「関西いのちの電話」は半世紀にわたり、電話の向こうに

心と耳を傾けてきた。

「生きるのが辛い」、「孤独だ」

寄せられる悩みはさまざまだが、否定せず気持ちに寄り添う。

新型コロナウイルス禍を経て、世間には閉塞感が漂い、有名人の

自殺も続く。

需要が高まる中、24時間体制で傾聴を続けているが、相談員の

高齢化や不足といった課題が深刻化している。

24時間365日 隣人として傾聴

「こんばんは、いのちの電話です。どうされましたか?」

大阪市淀川区にある社会福祉法人の建物の一角に

開設される、関西いのちの電話。

1畳ほどの小さなブースに設置された事務机の前で、

ボランティア相談員が固定電話を取る。

相槌を打ちながら、電話の向こうに静かに耳を傾ける。

ときにその電話が、誰かの命をつなぎ留める「いかり」になる。

「自分の価値観を持ち込まず、相談者の内面を理解しながら

話を聞くことが重要。悩みや不安は聞きますが、正しい方向に

導くことが私たちの役割ではないんです」。

20年以上のキャリアを持つ女性相談員は静かに話す。

孤立や孤独感、先行きへの不安。

匿名で寄せられる相談は誰にも話すことができない心の叫びだ。

顔が見えないだけに、相談員は電話の向こうの声のトーンや抑揚、

息遣いにまで注意を払う。

ときに相談は長時間におよぶこともあるが、「時間が長いから

悩みが深刻、短いから簡単に解決するということではない。」

(女性相談員)という。

話をして、納得できるまでの時間は相談者によって異なる。

それまでじっと相談者の話に耳を傾けるが、基本的に助言は

行わない。

話しているうちに、問題の本質に気付き、もつれた糸をほど

いていくのは相談者自身だからだ。

7月12日にはタレントのryuchell「りゅうちぇる」さんが急死、

現場の状況から自殺とみられると報じられた。

相談者の中には、こうした著名人の自殺報道などに影響を受け、

動揺している人も。

ただ、相談員たちがしっかりと話を聞く中で「最終的には自分とは

別の問題として納得してもらうことが多い」という。

女性相談員は続ける。

「相談窓口を探して電話をかけることが、行動に移す前のワンクッションに

なっている。

私たちは「隣人」として話を聞いて、答えを見つけるサポートをする。

困ったときはいつでもかけてきてほしい。

1人じゃないですよ。」

深刻化する相談員不足

警察庁などの統計によると、昨年の自殺者は前年比874人増の

21,881人。

約10年前から減少していたが、新型コロナウイルス禍を経て

増加傾向にあり、相談窓口の重要性はますます高まっている。

電話相談は1953年、英国ロンドンで始まった。

日本では約20年後の昭和46年、東京でボランティアによる電話

相談が開始。

2年後には大阪でも関西いのちの電話が開局した。

関西いのちの電話事務局によると、現在、会社員や主婦など

20代から80代の300人のボランティア相談員が登録。

交代制で24時間365日休みなく対応できる体制を整えるが、

交通費などは相談員持ち。

負担は決して小さくない。

事務局によると、昨年の相談件数は17,132件。

需要は増す一方、スタッフの数が追いついていないのが実情と明かす。

かかってきた電話を取れないこともよくあり、事務局長は「いつ機能

不全に陥ってもおかしくない。」と話される。

また希望すれば相談員としてすぐに活動できるわけでもない。

心理学などを学ぶ研修期間は2年。

丁寧な対応が求められるだけに育成に時間をかけるが、途中で

辞退する受講者も少なくなく、なり手不足に陥るジレンマを

抱えている。

ただ、コロナ禍を経て、相談員をやりたいという応募者は増加

傾向にある。

令和2、3年はそれぞれ計50人の応募があった。

事務局長は「命をつなぎ留める事を担うのは重いけれど、

必要以上に怖がる必要はない。コロナを経て何か人の助けに

なればと応募してくれた人が増えたのではないか」と

分析している。 

 

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悪質な通販サイトに注意

2024-04-08 03:50:43 | 日記

公式装う通販サイト増加

大手の公式通販サイトを装った偽のショッピングサイトが

増加している。

公式サイトのロゴなどを使って本物そっくりにしているが、

高級ブランドの時計やバッグなどが100万円単位で値下げ

されるなど、不審点が多い。

代金を詐取されたり、商品が届かなかったりする被害もあり、

関係機関が注意を呼びかけている。

不自然な日本語

<GRAND FINAL SALE 本当に最後の在庫一掃、

終わり次第終了です>

交流サイト(SNS)に表示された広告をクリックすると、

閉店した大手百貨店の写真やロゴと共に、高級ブランドの

バッグや時計などが販売されているサイトが出てくる。

本来なら数百万円する高級時計は800万円引き、

高級ブランドバッグは150万円引きで販売されていた。

サイト自体は一見本物のようだが、漢字が通常日本で

使われる字体ではなかったり、「何か助けがありますか?」

など、不自然な日本語が所々見受けられたりする。

日本サイバー犯罪対策センター(JC3)が協力する、

ウェブサイトの危険性の有無を確認できる無料サイト

「SAGICHECK(https://sagicheck.jp/)で調べると

「このサイトは怪しいように思われます」との表示が出た。

被害を受けた百貨店はホームページで、「一切関係が

ございません」とし、偽サイトにアクセスしないよう

呼びかけている。

国民生活センターにも相談が寄せられているという。

公式通販サイトを装った偽のショッピングサイトは年々

増加しているセーファーインターネット協会からJC3へ

共有された情報によると、悪質なショッピングサイトなどの

通報件数は、令和4年は28,818軒で、3年の17,878件と比べ、

1万件以上増加した。

消費者庁もビーズソファの「Yogibo(ヨギボー)」や会員制量販店

「COSTCO(コストコ)」のロゴなど盗用した偽サイトに関する

相談が相次いでいるとし、注意を呼びかける。

国民生活センターによると、ネット通販の偽サイトに関する

相談件数は、令和3年度は12,649軒、4年度は15,779件、

今年度(5月末現在)は1393件に上る。「商品が届かない」

「粗悪品が届いた」などの相談が寄せられていると言う。

検索上位に表示

JC3によると、悪質なショッピングサイトはネット検索結果の

上位や検索エンジン、SNSの広告にも表示されるという。

偽サイトは、商品の価格が極端に安い、決済方法が銀行振込限定、

振込先が個人名義の口座、不自然な日本語表記、URLのTLD

(トップレベルドメイン)が見慣れない「.top」「.bid]ーなどの

特徴があるという。

被害に遭わないためには、市販のセキュリティ対策ソフトなどを

導入するほか、初めて利用するショッピングサイトについて、

実在する会社が運営しているかどうか確認することが重要だという。

JC3は「ウェブサイトの信憑性を確認する上で、SAGICHECKなどを

判断の参考として活用してほしい」としている。 

 

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賃貸の退去時トラブル状況

2024-04-02 07:56:18 | 日記

賃貸の原状回復トラブル

春は入学や就職、転職のシーズン、長年暮ら

した家を離れる人も少なくないだろう。

賃貸住宅を退去する際、あまりに高額な修繕

費用を求められたら要注意だ。

 

「賃貸住宅の原状回復トラブル」に関する

相談は、今年度だけで既に公的窓口に1万件

以上寄せられている。

 

勘違いしやすいケースを把握しておこう。

 

修繕費用に疑問

東京都の女性会社員は昨年、賃貸マンション

を退去し、家族で引っ越した。

 

マンションの貸主(大家)に立ち退くことを

伝えると、修繕費用の見積もりが送られて

きたが、計上額は約37万円。

2DK(約55㎡)全ての壁紙の貼り替え費用

約13万円も含まれていた。

 

暮らしたのは約12年。

 

女性の前には7年ほど別の住人が暮らして

いた。

 

寝室の壁には子どもが落書きをし、女性が

それを拭き取った跡は一部にあったが、経年

変化によるとみられる色落ちもあった。

「すべての部屋の壁紙の貼り替え費用も見積

もりに含まれていた事に納得できず、おかしい

と思った」

という女性は、国土交通省の

「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」

で確認した。

 

すると、日照などによる壁の変色は経年変化

として、借り主(入居者)が原状回復義務を

負う事はないほうに分類されていた。

 

一方、落書きなどの行為による毀損は借主が

原状回復費用を負担する方に分類されていた。

 

女性は、このガイドラインの内容と見積もり

への疑問を記したメールを貸主側に送付。

結果、壁紙の費用負担は約13万円から

約7000円に減額されたと言う。

 

相談は1万件超

「入居時から傷ついていたなどの原状回復

 を求められた」や

「玄関の壁紙の僅かな傷で全面の貼り替え

 費用を請求された」

など、国民生活センターや全国の消費生活

センターなどに寄せられる

 

「賃貸住宅の原状回復トラブル」

 

の相談は後を絶たない。

 

和6年度の相談件数は3月10日時点で

1万1531件に上る。

 

昨年12月、不動産・住宅情報サイトの

運営会社が、5年以内に賃貸住宅からの

引っ越しを経験した1075人に行った調査

でも、51.6%が退去費用に納得できない、

と答えた。

同時に

「冷蔵庫設置による壁の電気焼け」

など、退去時に修繕が生じる項目の修繕

費用は借り主と貸主どちらになるかを

聞くと、勘違いが多かったのは、

貸主負担になる項目では

「壁ポスターを張った画びょうなどの穴」、

借り主負担になる項目では

「専用庭の雑草処理」

となった。

不具合早く報告

仲介業者も大家さんも賃貸業を営むプロ。

 

肩を並べて交渉し、退去時に費用をなる

べく抑えたいのであれば、借り主も最低限

の知識を蓄えておく必要がある。

 

退去費用をめぐるトラブルを最小限にする

ために、居住中からできる対策がある。

 

例えば、きちんと閉めても、窓の隙間から

雨が吹き込んで来るなど、建具の不具合が

ある場合は、大した事ではなくても早めに

貸主に相談しておくべきである。

 

また、新たに賃貸借契約を結ぶ際には、

書類の「特約事項」をしっかりと確認し、

疑問に思うことが書かれていないかを

確かめることも大切である。

 

さまざまな例を把握して納得できる

交渉につなげたい。 

 

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