日日火水木土土

「月月火水木金金」ではない
怠け者の絵日記、photo日記。

ディープ・タイ料理

2007-09-12 | ひとりごと
最近は、あまり行かなくなったが、仕事で通りかかるところで、
強烈な、アジアンテイストの匂いがするところがあった。
魚の腐ったような匂いとココナッツミルクの香り、
これは、もうタイ料理でしょう。
あたりを探してみると、
30メートルくらい先の通りを曲がったあたりに、
なんともディープな感じのタイ料理屋があった。


全品680円とリーズナブルではあるが、
インチキ臭い看板が、いや増しに興味をそそる。
なかなか行く機会がなかったのだが、
先日、丸善に行った帰り、ちょうど昼食時にあたったので行くことができた。


そうして、オーダーしたのがゲーンソムというカレーのセット。
初心者なのに、「初心者注文禁止!」の警告をものともせず頼んでしまう、
今のわたしの性格っていったい……、だ。
幼少の頃から、青年期までは食べ物の好き嫌いが激しく、
ハンバーグ、ケチャップスパゲティーの類しか食べなかったのに。
ある時期「食は文化だ、めしは理屈で食うぞ!」と
心に決めてからは、ほとんどなんでもいけるようになった。
しかも、ゲテモノ系。
臭い、苦い、酸っぱいものが好きになってしまった。



セットの内容は、ゲーンソムは上記の能書き通り。
魚の臭みと、酸っぱさが印象的だった。
辛さは、辛いは辛いが口が痺れるほどではない。
ぱらぱらのタイ米と食べるとおいしい。
たしかに、はまりそうな気配だ。
つき合わせは、ゴーヤと高菜みたいな葉っぱの卵で和えたもの。
見よう見まねのタイ風を気取り、
ご飯にごっそりと乗せぐちゃぐちゃにしながら食べた。

バンコク旅行で、暁の寺に行く時に通った、
市場のむせ返るような生臭い匂いを思い出した。
ぜひ、他のメニューも試したいものだ。

丸の内の丸善

2007-09-04 | ひとりごと

29日、娘が仕事で丸の内の丸善に来るというので、
仕事ぶりをのぞきにいってきた。
その日はアケビ、9時からは自由な時間だ。
少し時間をつぶさなければと思っていたら、
9時にはオープンとのこと。
すぐに出かけ、店内をブラブラとした。


ここは使える。
本のジャンル、点数がすごく多くて、
見て廻るのに、すごい時間がかかってしまう。
さらに、文房具売り場も充実していて、
万年筆も豊富な品揃えだ。
後日、じっくりと時間をとって遊びたいと思った。

そうやって、店内を遊泳していたら、
あっという間に11時近くになってしまった。
昼食で、いなくなってはと、
急いで新刊雑誌の販売ブースへ行ってみた。
大人の娘が、しっかりと働いていた。
手を振ったり、話しかけたりしないでと、
きつく言われていたので、
さりげなくアイ・コンタクトを交わして、
ブースの前を通り過ぎて行った。
頼りなげに見える娘も、外で見ると立派なおねーさんだった。

靖国神社参拝

2007-08-25 | ひとりごと

8月15日、終戦記念日、靖国神社にお参りに行った。
非国民、インチキ・サヨクのわたしには、縁遠い世界ではあるが、
たまたま、その日が女子医大の経過観察の日にあたり、
お盆休みだった妻と、近くを散歩したついでにである。

その時のわたしの気持ちは、日本の英霊の弔いというよりも、
下士官砲兵として南中国に従軍した父の、
戦地で亡くなった戦友に対する思いを伝えるためだった。

父が亡くなってから15年以上になる。
父は、生前一度だけ靖国神社にお参りしたことがあった。
長崎に住む父は、わたしが東京で結婚式をしたときはじめて上京した。
せっかくだから東京見物をと思い、どこか行きたいところはと聞くと、
何のためらいもなく靖国神社と答えた。
まだ、インチキではあるが、サヨクが漢字だったころだったので、
ちょっと抵抗はあったが、少しからかいながら父母妻の4人で出かけた。

境内にはいると、父の背筋が心なしかいつもよりも、
シャンと伸びたように感じた。
1月の寒い時期であり、厚いオーバーコートを羽織っていたが、
御手水場からは、そのコートを脱ぎ、父は厳かな空気に包まれた。
「寒かけん、コートなんか脱がんでもよかさ」
などと軽口をたたいていたわたしも、
その空気に口をつぐまざるを得なかった。
本堂に進み、鈴を鳴らし、手を合わせる父。
そこには、わたしの知らない名もなき日本兵の姿があった。

戸定邸のアンディ・ウォーホール

2007-08-06 | ひとりごと
昨日は、暑い中松戸市の戸定邸に行ってきた。
広い家の中で、のんびりと時を過ごした。
猛烈に暑いのだが、部屋を通り抜ける風は、
さややかで心地よかった。
妻と二人で、あちらこちらで横になったりした。
大広間で、横になっているときに、
外人二人と、日本人二人の女性が入ってきた。
若い方の外人が、急にわたしに笑いかけてきた。
何だろうと思っていたら、わたしの着ていたTシャツを褒めてくれた。

ヴェルベット・アンダーグラウンドのアンディ・ウォホールがデザインした、
あのアルバムの絵のTシャツだ。
わたしは、アンディ・ウォーホールと言ったが、
その外人は、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドに傍点があるらしく、
「ブイ・ユー」などと言いながら、彼らのメロディを口ずさんでいた。
以前、京都に行った時には、マッシヴアタックのTシャツに、
同じく外人が反応したことがあった。
いやはや、アーティストTシャツ国際交流、いいね。

と、いったことがあった、その翌日の今日の朝、
寝起きのFM放送を聴いていたら、
なんと今日が、アンディー・ウォーホールの誕生日らしい。
おやおや、またなんとも不思議な偶然の一致。
わたしが、昨日バナナのTシャツを選んだのは、
アンディの誕生日を祝ってのことではなく、
ちょっとした、思いつきなのに。


夕焼けこやけ

2007-08-04 | ひとりごと

先日、妻と娘と日暮里に行ってきた。
妻が娘にスカートを作ってもらうための生地選び。
ずっと前にも、わたしが前の会社にいたころ、
半休をとって、日暮里で待ち合わせをして行ったことがあった。

二人が、目的の生地屋を物色しているとき、
わたしは、いつものようにカメラをぶら下げあたりを散歩した。
そのときに、この碑を見つけた。
あのよく知っている「夕焼け小焼け」の歌碑だ。
いやはや、意外な発見だった。
第三日暮里小学校の先生が作詞したものとは、
まったく知らなかった。ひどく親しんだ童謡がねー。
いやはや、このような発見があるから、散歩はやめられない。

ちなみに、この日に買った生地で作ったスカートは、
妻の誕生日プレゼントとして先日手渡されていた。



プチ・ムチ・オタク

2007-07-03 | ひとりごと
「プチ」というのが、はやっているようだ。
書名で拾ってみると、
プチ認知療法、プチお祓い、プチ哲学、
プチすいぼく、プチ瞑想などなどだ。
手軽に、おしゃれにといった、
物事に対するアプローチを指すのであろう。
その「プチ」の反対語は何かと考えてみた。
まず、思い浮かんだのは「オタク」だ。
ひつこく、ダサくといった傾向性だ。
また、その対極には「ムチ」というのもある。
無邪気に、のほほんといった姿勢だろうか。
この三つの精神の志向性を順序だてれば、
ムチ、プチ、オタクということになりそうだ。

写真は、壁に残された主張の痕跡。

薪能 雑話

2007-06-19 | ひとりごと

「薪能」に行く数日前のことだ。
能にはほとんど無縁の生活を送ってきたわたしが、
思い浮かべたのが、新藤兼人の『鉄輪』という映画だった。
能を素材にしていて、能楽師である観世栄夫が主演だ。
新宿文化で、パンフレットを買い観世栄夫の紹介記事を読み、
能についてすこしばかりのにわか知識を
えたことなどを懐かしく考えていた。
そんな薪能の前日6月8日の朝刊で、観世栄夫氏の訃報に接した。
……。

このような偶然が、しばしばわたしの周りには起こる。
その偶然性のメカニズムを知ることができたら……、
などとよからぬことを思い巡らせるのであった。
観世栄夫氏の御魂が安からんことを!

飲食と化粧

2007-06-09 | ひとりごと
一昨日の帰りの電車での話。
わたしの前の7人がけのシートには、6人の女性が座っていた。
そして、そのうちの3人が物を食べていた。
ひとりは、「無印」の緑色をしたどら焼、
もうひとりは、黒い色をした蒸しパンみたいなもの、
残るひとりは、黄色い袋からグミのようなものを口に入れていた。
どら焼は、快適にパクパクと食べられ、
蒸しパンは、少しずつちぎられ、ゆっくりと口へ運ばれ、
グミは、バックからひそかに取り出されては、静かに口の中へ消えていった。
最近は、若い女性が電車の中で、物を食べる光景をよく見る。
わたしだけかと思ったら、妻も同意を示してくれた。
ダイエットへと過剰に赴く若い女性があんなに多いのに、
これはいったいどういうことなのだろうか。


よくおじさんたちは、電車の中の女性の化粧をこと沙汰する。
やれ、化粧とは「化ける」ということなのに、
人前でそのような姿をさらしていいかとか、
やれ恥じらいをなくしたとか、
日本女性の奥ゆかしさがどうたらこうたらなどと。
この件に関しては、身近な女性である妻と娘に意見を聞いてみた。
すると、化粧などというものには時間がかかるし、
朝のあわただしさを考えると、気持ちは分かるとのことだった。
そんなに面倒ならやめればと思うのではあるが、
女性の生態における文化的な背景を鑑みるに、
事はそれほど簡単ではなさそうだ。

電車内の飲食と化粧、同様の事象のようでいて、
かたや生存に不可欠の要件であり、かたや余剰でしかない問題、
似て非なる事柄のようだ。
まあ、とはいえ、どちらにしてもどうでもいいようなことではある。
どうでもよくないのは、
時間に追われる現代女性のありようなのかもしれないが。

アケビの楽しみ

2007-06-05 | ひとりごと
4月から泊まりのある仕事に就いた。
生活のペースが崩れ、二日間が無駄になってしまうのかと心配していた。
しかし、実際にやってみると、5時間は睡眠時間が確保されているし、
わたしの得意技のひとつに、「どこでも眠れる」というのがあるので、
あまり消耗することも無く、翌日を過ごすことができることを発見した。
しかも、勤務が明けるのが8時半なので、その日は一日有効に使うことができるのだ。
さらに、勤務地が東京都内なのでいろいろな所に出かけるのにも便利だ。
翌日は、だいたいが休みが振り当てられているので、
二日間が自分の時間として使えることになる。
問題点は、通常の土日に必ずしも休めないし、盆正月の休みが確保できないことだ。
しかし、これもひと月前に申告しておくと、休みの按配はつけてくれるので、
ほかのスタッフとの調整で、どうしても休みがほしいときには融通が利きそうだ。
いやはや、いいこと尽くめのようだが、弱っちいわたしのことなので、
すぐにへこたれる可能性も孕んでいるので、どうなることやらではある。

ということで、アケビの楽しみということになる。
最初の泊まり勤務開けの日は土曜日。
休みで、妻がうちにいたので、東京駅で「焼きさば鮨」を買って帰った。
その日は暑い日だったので、そうめんとそのさば鮨でおいしく昼食をいただいた。
そのあと、近くにできた集団映画館に行き、
妻と二人で『バベル』を鑑賞してきた。


6月の暑い日曜日

2007-06-04 | ひとりごと

3日は暑い日だった。
父親と小学1年生くらいの女の子が
どこかへ遊びにいくのか、駅の階段を上っていた。
すでに女の子は、暑さで疲れたのか暑い暑いと言っていたようだ。
それに答えた父親が、
「暑いと思うから、よけいに暑くなるんだよ。
暑いと思わなければ、我慢できるから」と言いきかせていた。
いや、はやなんとも強引な。
「暑いものは、暑いんじゃ」と言いたくなってしまった。
これだから、親の論理は子どもに受け入れられないんだよ。
などとよしなしごとを考えながら、
その二人を抜き去り、改札へと向かった。
そのとき、子どもがまだ小さかった頃、
このような場面でわたしは子どもたちに、
「夏が暑いのはあたりまえだ。
暑いと言ってもどうにもなりはしない」
と言っていたのを思い出した。
いやはや、これもなかなかすごいものだ。
しかしここには、無為自然の深い考えが込められて……。
大人になった娘の、「はいはいはいはいはい」という声が聞こえてきそうだ。

しかし、どちらの親の反応が、無体なものであろうか。