石ころ

認知症検査の日



 昨日は、免許更新のための認知検査を受けに出掛けた。なぜかこれは遠方の一箇所に集められるのだ。電車に乗って居る間は良いけれど、降りると眩暈がするほどの暑さにタクシーに飛び乗る。場所を知らないでうろつくのは危険だ。
当然会場は老人の山・・と老人が言うのもなんだけれど。待っている間も無駄口を利く人もなく、ただ、交通ルールを教える音声と映像が淡々と流れている。ちょっと異様・・。

試験会場には係の人が多い。まあ、それはルールの徹底が一筋縄ではいかないから・・。携帯の電源を切ることからザワザワ・・、かろうじて私はそれくらいは出来て良かった。良かった。

爆笑しかけたのは、「年を記入する箇所で、西暦和暦どちらでも良いが、干支では書かないでください。」まさか・・ジョークかと思ったが真面目な説明だったので、過去にそういう猛者がいたのだと思うと、可笑しくてたまらなかった。年寄りはそうでなくてはつまらない。そんなふうに惚(とぼ)ける老人は頼もしい。

絵を覚えて、作業的な動作をして、絵を思い出す。時計を書いて・・何時も通り。でも、今回は、絵を口に出してみんなで言うという親切さが挟まれていた。75歳以上へのおもいやり・・。
帰りの電車の中でも、最後まで思い出せない野菜の仲間が何だったのか・・気になって仕方がなかったが、これも年寄りの特徴かな・・。

 結果を受け取って、早々に飛び出したら猛烈な暑さの中で、敷地内で方角がわからなくなり、自動車に乗り込もうとする方を見つけて、大声で駅に行く方角を尋ねた。
「右に出て、ま~すぐどんどん真っ直ぐに行って、ドンと突き当たったら、左に曲がって右」
2回繰り返してくださった。私も大声で
「右に出てま~すぐ、どんどん真っ直ぐに行って、ドンと突き当たったら左に曲がって右ですね。ありがとうございます!」と返事をした。
高齢者だと知っての説明なのだ。リズムがあって覚えやすく、照り返しの自動車道を口の中で繰り返しながら歩いた。

 背後に高校生くらいの若者数人が歩いて来た。彼らも駅を目指していることを感じて頑張って歩いた。追い越されると思っていたが、彼らは長幼の序をわきまえ、ふふふ・・適当な距離を保って追い越さない。
がやがやと話し声を聞きながら仲間になったような、背中を押されているような楽しさを感じた。やはり、若いのがいいな。年寄りと居るより・・ふふふ

デパートによってコーヒーを飲んだ。ブラックで飲むのが美味しいと初めて思った。唇を焼けどしそうな熱々がなぜか美味しかった。半分はお砂糖を入れて体力回復のために。ケーキがメインみたいだったけれど、喉を通らないから要らない。

 先日、「認知症検査通知書」と、面に赤く印刷された葉書を受けとった時私はびっくりしたのだ。葉書をめくって「年齢は78歳です」にもショックを受けた。なんだか追い打ちを掛けられたみたいで、歳をわきまえよ。みたいに感じて・・、
まあ、検査の根拠を知らなかったからだけれど・・道交法101の4。いやいや、これを面に赤字で書いてよ。

でも、結果として昨日は7000歩以上歩いたし、久しぶりの電車のお出かけなど、閉じこもりから引きずり出す主の手段だったのかもしれないと感じた。
しかし、まだ高齢者講習があって年寄りが免許を更新することは、超面倒なことになっている。「イジワルやなぁ・・。まあ、ええけど。抵抗しても無駄やし・・閑やし・・付き合うわ。」

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