石ころ

秋の味覚


原付に乗って、ひとつ遠くのスーパーまで買い物に行く。日差しがちょっと強くても、もう風はひんやりと頬に心地よい。どこからともなく金木犀の香りも流れてきて、思わず深呼吸をする。

今は秋の交通安全、ついつい気持ちよく走ってしまうから要注意。原付制限速度は30キロそれはちょっと無理、怖くてそんな速度では走れない。後の車の苛立ちを考えたら、やはり邪魔にならない速度で走ってしまう。設定が無茶だと思う・・・

スーパーで、昨日と同じ場所に松茸があった。昨夜主人に話すと、一度は食べようと言っていたことを思い出して、なるべく大きくて綺麗なものを選んで手に取る。ちょっと香りをかいでみると、ラップの上から懐かしい松茸の香りがかすか・・・。どうせ薫り高い国産が出てきても、高くて買う気にならないのだからこだわらないことにする。

それにしても、北朝鮮産と書いてあるのが引っかかる。今、輸入していないはずと思うけど・・まあ、いいか。綺麗だし、形もいいし、大きさもご飯に炊くにはちょうどいい大振りがなのが2本、これだったら3合は炊ける。

結婚した当時は、新聞紙に包んだものを「ほら、秋の味覚」と言って、実に無造作に頂いたものだった。それは栗や柿を頂くのと同じような感覚だった。まさか、輸入したものしか食べられなくなるなんて、本当に世の中分からないもの。

この間見たテレビで、寅さんの昔の映画をやっていたが、寅さんが甥の松茸ご飯の松茸を取って食べてしまって、おいちゃんやおばちゃんを泣かせていたけれど、もう、あの頃は手に入らなくなっていたのだなあと思って見ていた。

むしろあの頃の方が飢餓感があったのかも知れない。私たちも毎年「ほら、秋の味覚」が来ないかな。なんて言い続けていたように思う。今ではすっかり縁がないことに慣れてしまって、北朝鮮産でも、中国産でも、カナダ産でもこだわらないで喜んでいる。それでも秋は秋。松茸ご飯は松茸ご飯。家族で食べれば秋の喜びもひとしお。

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