新古今和歌集の部屋

百人一首一夕話 18 巻之七 1 蔵書


百人一首一夕話巻之七

  目録
崇徳院  御製の譯
 美福門院の話           官軍白川殿を襲ふ話
 鎮西八郎の話           新院讃岐に送らせ給ふ話
 西行白峰の歌の話         久の松の話
源兼昌  歌譯

左京大夫顕輔  歌譯
 人麿画像の話           俊成卿顕輔を師とせられし話
 表歌の話             六條家の和歌の話
待賢門院堀川  歌譯




 為朝九石の弓をひく。矢に向ふ
 もの万に一生を得るなし。兄義朝、
 已に是に向ふ。其矢兜の頂に
 中る。義朝いまだ其枝精し
 からずと笑ふ。為朝應ずるに兄
 を重んじ、為に一矢を遜る○
 命を得ずんば我辞せずと、大に
             戦ふ

以下三紙をつらねて、保元交戦の
圖なり。人物の態、兵器の製、画
史の精練、看官目をとじめて、
これを察すべし

○:のみ








                 先王の道を
                 學ぶは、仁義を
                 進め、國家を安んぜん
                 為なり。左府頼長公、
                 博学多才といへども、
                 君を資、自を慎まず。
                 遂に悪逆無道に
                 おち入り、其死を
                      よく
                       せず
                      悲史、
                      匹夫にも
                       およば
                         ざる
                       ことを




保元の後しば/"\、
兵乱やまず、世以て
帝の祟とす。大
乗經の
請願、
むなし
からざる處か。
崇徳の号
こゝに
 おこれり


蓮如入道志たかく、
墨染の衣を雨露
に潤しはるかの
波濤を凌ぎ、仮
の御所に来り、
守衛の武士の
ゆるさ
 ざるを
尚その
ほとりを
立さらず。
終に其
音づれ
   を
 得て、
和哥
  を

ささげ、
なぐ
 さめ
奉り
 しは、
かの
 魚腹
   に
 書をかくして
      賣、
 桜樹に
  詩を題
    して
 去るの、
   忠臣にも
   比せんか

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「その他」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事