新古今和歌集の部屋

鴨長明方丈記之抄 日野の庵2 東にそへて蕨のほどろを

東にそへてわらびのほどろをしき、つか

なみを敷て夜の床とす。東の垣に

窓をあけて爰にふつくゑをつくり出

せり。枕のかたに、すびつあり。これを柴折

くぶるよすがとす。庵の北に少地をし

め、あばらなるひめ垣をかこひて園と

す。則諸の薬草を栽たり。假の庵

の有様かくのごとし。其所のさまをいはゞ

みなみにかけひあり。岩をたゝみて水を

ためたり。林軒近ければ、爪木を拾ふ

にともしからず。名を外山といふ。正木の

 
 
東にそへてわらびのほどろをしき、つかなみを敷て
夜の床とす。東の垣に窓をあけて爰にふつくゑをつ
くり出せり。枕のかたに、すびつあり。これを柴折
くぶるよすがとす。庵の北に少地をしめ、あばらな
るひめ垣をかこひて園とす。則諸の薬草を栽たり。
仮の庵の有様、かくの如し。其所のをいはば、南
に筧あり。岩をたたみて水を溜めたり。林・軒、近
ければ、爪木を拾ふにともしからず。名を外山とい
ふ。正木の
 

(参考)前田家本
(流布本のみ)
仮の庵の有樣、斯くの如し。其の所の有り樣を言はば、南
に筧あり。岩を立てて、水を溜めたり。林の木
ければ、爪木を拾ふに乏しからず。名を外山とい
ふ。正木の
 

(参考)大福光寺本
(流布本のみ)
カリノイホリノアリヤウカクノ事シ。ソノ所ノサマヲイハゝ南
ニカケヒアリ。イワヲタテゝ水ヲタメタリ林ノ木チカ
ケレハツマ木ヲヒロウニトモシカラス。名ヲヲトハ山トイ
フ。マサキノ



 するといへる一義なり。
 こゝは愛すの心也。古今
 の序にかすみをあはれ
 みといへると同じ心也。
ことさらにといへるよりやぶ
 らんといへるまでは◯に
 身ををこなへる徳をいへ
 り。
 
栢杜遺跡から見た日野北山
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