UENOUTAのお絵描きとかブログ

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ある日、超能力が目覚めた件 461P

2024-06-02 20:13:38 | 日記
 なぜか草陰草案以外のみんなが泣き出した。それも大号泣のレベルである。大の大人やら大学生の彼らがあんな人目もはばからずに泣くなんて異常事態だろう。
 だって男性はある程度の年齢になると、極力涙は見せたがらない筈だ。もしも見せたとしても、歯を食いしばって耐えに耐えて、それでも絞るように出てくるような……そんな涙のはずだ。
 わんわんと泣く……なんてのは大人の男性が見せる涙じゃない。よしんばそんな風に無く大人の男性もいるかもしれないが、流石に今集まってる全員がそんなわんわんと泣く人だった……とはさすがの草陰草案だって思えない。だからこれは『異常』だ。
 そして今現在、この街でそんな異常を引き起こす原因……それは目の前の悪魔みたいな見た目をしてる彼女だろう。彼女も泣いてる。けど彼女はワンワンというよりもシクシクだ。それに彼女はどうやらずっと泣いてる。草陰草案が思ってるのは、この彼女の涙……それが影響してるんじゃないのかってことだ。
 なにせ……だ。なにせ、彼女から発せられる力は草陰草案が阻んでるのだ。そしてそれはちゃんと機能してる。だってそうじゃないと……
 
(私も泣いてるはず)
 
 ――という事だ。でも草陰草案は……草陰草案だけは涙を流してない。それは影響をちゃんと防いでるからだ。でもならばどうして……ってことになる。どうして草陰草案以外の彼らは泣いてるんだろうか? 草陰草案はわからない。
 
「何をしたの!」
 
 草陰草案はそういって手を前にかざした。すると悪魔のような彼女の周囲がキラキラとしだす。すると彼女は翼を使ってくるりと後方に回ってよけた。
 
(よけた!? 攻撃力なんて皆無なのに?)
 
 今のは実はただのはったりだった。なにせ草陰草案の力は癒しの力だ。アンゴラ氏みたいな攻撃はできない。だからむしろ今のに包まれてると、なんか癒されるぅぅぅ! って感じになるくらいでしかなかった。
 けど……だ。
 
(けど、避けた。なら!)
 
 草陰草案はさらに力を使う。服の下に隠してる黄色い宝石を左手で握りしめて、右手をかざして力の指向性を指示する。再び悪魔のような女性の周りにキラキラとした光が集まる。けど今度は……
 
「きゃあ!?」
 
 いきなり吹いた突風に転がされる草陰草案。周囲の人たちもいきなりの強風に膝をついて踏ん張ったり、やっぱり草陰草案と同じに様に転がってたりした。
 
「つっ……しまっ!?」
 
 草陰草案が転がった。草陰草案だけが転がったせいで、3メートルの距離がアンゴラ氏たちと離れてしまった。彼らは泣いてるが、それでもなんとか床に手をついたりして耐えられたみたいだ。
 けどこれはまずい……と草陰草案は思った。だって今はまだ泣いてるだけだ。けど、草陰草案の力の外に出てしまうと、それだけじゃすまない。おかしくなる。
 
「だめえええええ!」
 
 そんなのは嫌だと草陰草案は思った。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 1100

2024-06-02 20:08:19 | 日記
「ネナンちゃん!」
 
 ネナンちゃんは痛みに耐えられなくなったのか、ふいにその声を止めた。そしてそれと共に、ネナンちゃんはがくんとうなだれてしまった。それと同時に、大きなポニ子も止まる。どうやら痛みで意識が飛んだみたいだ。
 このままじゃまずいと、勇者とアイが飛び出す。私はネナンちゃんの状態を確かめることにした。さっきの時空間の攻撃……それを解析するためにも大切だと思ったんだ。
 私……というかG-01なら時空間の攻撃にも対応できる……と思ってたけど、いまのはもしかしたら例外かもしれない。だからまずは情報を得る事が大切だろうってね。それにネナンちゃんが無事かどうかも確かめる必要がある。
 まあデカいポニ子事態は維持されてるし、死んでるわけじゃないとは思う。ただネナンちゃんはまだまだ幼い。だからこそ、許容量を超えた痛みに脳が意識を手放したんだろう。
 でも疑問はそこじゃないんだよね。どういうことかというと……
 
「ネナンちゃんの体には傷が見えない」
 
 それである。痛みが走ったとなったら普通はどこかに傷ができたって思うじゃん。けど違う。ネナンちゃんは無傷だ。けど、気絶してしまった。それだけの痛みを加えられたということだ。外傷じゃないのなら、内傷だろうか? けど……実際すでにG-01で調べてるが、体の内側にもネナンちゃんに傷はない。時空間をずらして、内臓だけを刻む……とか言うことが出来てもおかしくなんてないが、そうじゃないらしい。
 
 まあそんな事をされたら口から血を吐いて死にそうではある。でもネナンちゃんきれいなままだからね。一体何を負ってネナンちゃんが気絶したのか……それがわからないのはなんか不気味だ。
 
 とりあえずネナンちゃんは無事みたいだが……ネナンちゃんの外装になってる大型のポニ子のせいで回復することができない。いや、回復する傷なんて無いだけど……でも安心のためにもって思うじゃん。どうしよう……と思ってるとコクピット内にいるポニ子(本物)が胸を這ってその旨を手でトントンしてる。
 
「ぽーに!」
 
 なんか任せろ? って言ってるみたいだ。私が返答する前にポニ子は床に染みるようにして消えていった。そして次に現れたのはネナンちゃんの上……もっと正確に言えば、ネナンちゃんを覆ってる大型のポニ子の上に本物のポニ子が現れた。そして直ぐに、その大型のポニ子に本物が染みるようにしてまた消えた。

ある日、超能力が目覚めた件 460P

2024-06-01 20:00:25 | 日記
「ちょっ!? 男性は見ちゃダメです!!」
 
 草陰草案はバサァ――と飛んでるその存在、悪魔の様な女性の方を見てハッとしてそういった。さらには――
 
「カメラもダメ! 映さないで!」
 
 ――この場で見てるだけの人達なら、まだ信頼できる知り合いである。けど、今この放送は配信されてる。つまりは彼女の裸は全世界に配信されてる。それを草陰草案は危惧した。同じ女性だからかもしれない。
 
 一応悪魔の女性はそこまで裸感はない。なにせその体には色がついてるからだ。脚には赤い模様が太ももまで、そして腕は全体に独特な模様が広がってて、それは胸の前面からわき腹の方に回って、そして下腹部の所までのびて肌色部分は案外すくない。
 けどよく見ると実際何もきてない事に気づくだろう。画面越しでどこまで見えるかはわからない。けど東海道馬脚たちはちゃんと機材にも投資していいカメラを配信に使ってる。それこそ4Kとかで配信してたりする。
 そうなるとはっきりと見えてる可能性はある。しかも彼女は飛んでるわけで、草陰草案たちは見上げてる形である。何も履いてない彼女の大切な部分……それがもろに出てるのは疑いようがない事実。
 
「う、写さないってそれは……」
 
 そんな風に東海道馬脚はいう。撮影全般を担当してる彼である。この状況を事実のままに伝えたいという思いがあるのかもしれない。なにせ人が自分自身に生えてる羽で宙に飛んでる。
 
 そこにはCGなんてのはない。本当ならこれは映画とかでしか見られない光景。でも……それが目の前で起きてるんだ。
 
「なんで……どうして……なんで……どうして……」
 
 そんな事を彼女をずっとブツブツといってる。さっきアンゴラ氏による攻撃を受けたはずだけど、そのダメージは見られない。
 
「なんで……私は……私は……やってない……やってないの……」
 
 違う言葉を紡ぎだす彼女。とっても悲しそうな彼女。それを見てると、草陰草案はどこか心が痛む。
 
「なにが……なにがあったの?」
「うおおおおおおおおおおおおおん!」
「くうううううううう!!」
「つっおおおおおおおおおお!」
「ええ? 何!? どうしたの!?」
 
 いきなり周囲の男達が泣き出した。それも大の大人が普通に見せないように泣くというわけじゃなく、もうワンワンである。大人とは思えないくらいにないてる。
 そのいきなりの事に草陰草案はまさか……と思った。
 
(まさかこれって……)
 
 彼女のせい?

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 1099

2024-06-01 19:55:08 | 日記
「ポーーーニーーーーー!!」
 
 そんな声を出して、ネナンちゃんが纏うポニ子がその腕を伸ばして振るう。それに対してメタリファーも応戦する。髪の毛を駆使して、その手を伸ばす。なにかその力が収束してる感じがあったけど……
 
 ドガアアアアン!!
 
 と巨大ポニ子の腕が全てを薙ぎ払って再びメタリファーを吹き飛ばす。メタリファーはその場でクルクルとキリモミ状態になった。そこにさらにネナンちゃんは追撃をする。今度は上から腕をふるってクルクルとしてるメタリファーを砂に叩きつける。すると砂にぶつかってバウンドするメタリファー。
 なんでそこでバウンドするんだ? とおもうが、なんかなってるんだから仕方ない。まるでドラムを叩くかのように、リズムを刻んで跳ね返ってきたメタリファーを更に叩く。そして叩く。
 それを何度も何度もネナンちゃんは繰り返してた。すごい、今のネナンちゃんには時空間の攻撃も効かないから、メタリファーは打つ手がないようだ。まあメタリファーというよりも中の教会の奴らが……だけどね。
 このまま押し切れるか? そんな事を思ってると、ネナンちゃんが操る超巨大なポニ子の腕が砂に埋まって砂柱を大きく上げた。さっきまでネナンちゃんにドラミングをされてたメタリファーの姿が消えた。
 その力で時空をずらして攻撃を回避したみたいだ。そしてメタリファーはその顔の目と口を光らせた。それによって全ての時空間なのか……その空間に存在するネナンちゃんが現れる。
 時空間がズレてるせいで、たくさんのネナンちゃんと超巨大なポニ子は動けなくなってる。そこにメタリファーは髪の毛で全ての次元のネナンちゃんへとその髪を差し込んでいった。ネナンちゃんは動くことはない。狭間に挟まってるからだ。
 ネナンちゃんなら時空間の力に対抗できると思ってたけど、もしかしたら今までのちからの使い方とは違ったのもしれない。
 なにせあれは今まではメタリファー自身が別空間の自分を取り出して攻撃をなかった事にしてた。けど今、たくさんの時空間の全てにネナンちゃんは攻撃を食らってる……これってどうなるのか? 
 
 時空間の狭間を広げるのはそんなに維持できないのか、直ぐにもとにもどる。けどもとに戻ったらネナンちゃんの悲鳴が轟いた。
 
「あぁ……ああああああああああああああああ!!」
 
 メタリファーはあれを使って傷をなかった事にしてた。けど、メタリファーが攻撃に使うとなれば、絶対必中で逃れることができない攻撃になってるのかもしれない。