UENOUTAのお絵描きとかブログ

 お絵描きや小説、YouTubeとかの報告とかしていきます。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 1098

2024-05-30 08:08:00 | 日記
「え?」
 
 私は思わずそんな声をだしてしまった。だって……ね。だって……なんでポニ子なの? 確かにポニ子はずっとネナンちゃんの傍にいた。今も……いや今はポニ子はきっとアイが彼女を抱えた時に自分の役割を別の事に移行させたんだろう。だからここには居ないけど――
 
「ぽにぽに!」
「あっいたんだ」
 
 こいつは私のこの専用空間であるコクピット内になぜか入って来れるんだよね。そんなポニ子はなんか偉そう……というか誇らしそう? その寸胴の腰に手をおいて、胸をそってる? みたいに見える。まさに「えっへん」というポーズである。
 きっとネナンちゃんが自分の事を頼りになる……みたいに感じてくれてたらしいのが嬉しいんだろう。だってあんなふうに現れるのなら、G-01でもいいと思うんだ。でもネナンちゃんが思いえがいたのはG-01ではなくてポニ子だった。
 それがきっと自慢気なんだ。
 
「はいはい、よかったねポニ子」
「ぽーにー!」
 
 とりあえずネナンちゃんはその体の周囲にポニ子の鎧を纏う。それによってメタリファーが出してた小さな手たち……それをその体で阻む。
 
「あれが通れないってことは、時空間の力にも対応してる?」
 
 確かにネナンちゃんは私が作り出したアクセサリーの情報を吸い出して時空間の力を得たのはわかってる。けど、あの手はまた別のような? 実際あれにはヤバい感じがしたから、アイも勇者も警戒してる。
 
 時空間の力と一口でいっても、その時空間の中身? というのか何かは色々とバリエーションがあってもおかしくない。時空間事態が複雑だからね。メタリファーならそこら辺を色々とできそうではある。
 まあ今メタリファーを操ってるのは教会だけど……
 
「これ以上、この世界を壊さないで!!」
 
 そう言ってネナンちゃんはまとったポニ子を動かす。その胴体を震わせて手を一斉に弾いた。そしてポヨンポヨンと緊張感がない走り……そのまま突撃して、頭を向けてロケットのように突っ込んだ。
 
 メタリファーはとっさにその手を前に出してクロスする。けどそれでも、ネナンちゃんの突進に大きくメタリファーは押しやられた。どうやら怪獣大決戦が始まったみたいだ。

ある日、超能力が目覚めた件 459P

2024-05-29 23:57:14 | 日記
「あれが、元凶なら!」
 
 そう言ってアンゴラ氏が買ったお菓子を掴む。そして力を込めて、投げる動作をする。それに対して草陰草案が「だめ!」とかいった。
 
 でも遅い。既にアンゴラ氏は投げてた。そして――バチッ!! ――とアンゴラ氏が投げたお菓子は翼を持ってる彼女にぶつかる前に弾けた。実際きっと皆にもそういう風に見えたはずだ。
 
 体に当たる前にバチッとなってた。でも……だ。でも、あの女性には効いたようだ。なぜなら、その瞬間、彼女の体が飛んだからだ。彼女は人形が投げられたみたいに、なんかおかしな感じで彼女は飛んで後ろにいた人を巻き込んで倒れる。
 
「やっ……た?」
 
 アンゴラ氏がそういう。何故か疑問形。彼は明確に彼女を敵として攻撃をしたはずだ。なのに……その反応。実際、このとんでもない状況の原因である彼女がこんなに簡単にやれる――とは思ってなかったんだろう。
 もしかしたらその力をぶつける相手が現れて、そして激しいバトルができる……とか思ってたのかもしれない。
 
「あ、あの人は泣いてたんだよ! それなのにあんな一方的に!」
「殺した訳じゃない。まずは止めるのが先決だ。これ以上被害を増やすわけにはいかないだろう?」
「うぐ……」
 
 アンゴラ氏のその言葉に草陰草案は何もいえなくなる。そしてそのアンゴラ氏の言葉には皆が納得してるらしい。「うんうん」とうなづいてる。やっぱりだけど、大人の男性のアンゴラ氏にただの女子中学生の草陰草案は言い勝つなんてできない。
 
「それにあの女だって正気だったのか? 言葉を交わせる状態だったか? お前の言葉に反応してなかったはずだ」
 
 状況的な証拠を挙げ連ねられて、草陰草案は「ぐぬぬ」としか言えない。
 
「とりあえず彼女の事をちゃんと確かめて……」
 
 そんな風にいって再び彼女をみた草陰草案の言葉が詰まる。いや、正確は違う。彼女が吹っ飛んだ場所を見た――と言ったほうが正しい。けど……
 
「いない!?」
 
 アンゴラ氏がそう言って手の中にガムを掴む。まさか消えるなんて誰も思ってなかった。てかあの女性は存在感はあった。なのにこっちの誰もがその動きに気づいてないなんて……それに……だ。
 
「東海道殿はあれをカメラに収めてたのでは?」
「そのはずなんですけど……」
 
 猩々坊主の言葉に申し訳無さそうに東海道馬脚が応える。カメラ担当の東海道馬脚はずっとあの女にカメラを向けてた。気づかないわけはない。てかコメントを見ると、ちょっと前から――
 
「消えた!?」
「おい! ヤバいぞ!」
「気づいて! 危ないよ!!」
 
 ――というコメントが大量に流れてた。一体どこに? 草陰草案たちはキョロキョロとと周囲を見回す。そのときだ。
 
 バサァァ
 
 という音とともに影が落ちる。駅の構内だが、そこそこ天井は高いこの建物。そこにあの女はいた。その翼を広げた女が両手を頬に当てて、血の涙を流す両目を草陰草案たちにむけていた。

ある日、超能力が目覚めた件 458P

2024-05-29 00:00:12 | 日記
「なんで……私は……」
 
 そんな風に小さな声が聞こえたような気がした。
 
「え? なに?」
 
 草陰草案は目の前の女の言葉を僅かながら聞こえたような気がした。パトカーのサイレンとか、悲鳴や怒号……あとはよくわからない声が鳴り響くなか、なぜか草陰草案にはその声がきこえた。
 
「ねえ! なんでこんな事をするの!?」
「どうした? 何を言ってる??」
「大丈夫ですか草案氏!」
「いきなりどうしたのだ?」
「え? 聞こえてないの?」
 
 草陰草案は驚いてる。どうやらその女の声……それは草陰草案以外には聞こえてないらしい。もしかしたら力が関係してる? と草陰草案は思った。
 
「おい、あれってもしかしたら……」
「え? おいまずいぞ! カメラに映すな!!」
「ぐふふふ……おっほ!」
 
 なにかに気づいたチャド氏と大川左之助。そしていきなり変な笑い声を出したミカン氏に草陰草案は「うわキモ」――と心の中て思った。だってその笑い声……そしてその表情がね……女子中学生が直視するには醜悪すぎた。
 端的に言うといやらしかったのだ。ミカン氏はその鼻の下を伸ばして自身のスマホを取り出して写真を撮ってる。確かにあのコスプレはなかなかの完成度で、まるであの羽根なんて本物みたいだ。
 それにあの体にぴっちりとくっついてる服? は恥ずかしくないのだろうか? と草陰草案は思う。草陰草案はまだ女子中学生である。これからに希望があるし、若さがあるから、肌は何もしなくてもピチピチだし、張りも透明感もある。それに草陰草案は太ってなんかないし、スタイルはいいほうだ。
 けどだからって人前であれだけ肌を晒すことができるか? って言ったら否だ。流石にあんなピッチリ過ぎる服なんてきたくない。
 
「服? だよね?」
「気づきましたか草案氏。あれはどうやら、服ではなさそうですぞ。言うなればボディペイントのようなものでしょう」
「え? まって……それってつまりはあの人は……」
 
 混乱する草陰草案。けどミカン氏は興奮したように鼻息荒くこういった。
 
「そう! つまりはあのお方は今スッポンポン――ということですぞ!!」
 
 そんな興奮しまくってる彼に草陰草案は更に引いた。そして同時に、確かに裸でこんなところまで来てしまったら彼女くらい絶望してもおかしくない……とも思った。
 
(いや、普通は全裸で外になんか出ないけど。まさか彼女も?)
 
 そんな疑問が新たに生まれる。チャド氏は彼女が元凶といった。そして草陰草案もそのおかしな力が彼女から立ち上ってるのを確認できる。だから彼女が元凶なのは間違いない。
 でもだからって彼女までもおかしくなっていない……なんていえるだろうか? まずは確かめ方がいいのかもしれない……と草陰草案は思った。
 まあけど、スッポンポンの彼女は草陰草案の言葉には何の反応もしてくれない。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 1097

2024-05-28 23:53:56 | 日記
 ネナンちゃんは宣言した。明確な怒り。そして彼女は両手を組んでこういった。
 
「お願いします。私が特別だというのなら、力を貸してください。私の大切な人たちを守るために」
「つっ!? ネナン!」
 
 手を伸ばすアイ。いきなり彼女はネナンちゃんから発せられる……とは違うかもしれないが、彼女から溢れ出てきた力によって弾き飛ばされた。けどその手を伸ばしてどうにかもう一度……としてるようだ。
 
 アイはドライなやつだと思ってたけど、ネナンちゃんのことは可愛がってたからね。母性でも生まれたか? 私はそんなアイをとりあえず回収する。
 
『やめなさい。邪魔になるわよ』
「これは覚醒……ですか?」
『そうね。ネナンちゃんが明確に望んだ。だからこそ、この世界はそれに、応えようとしてる』
 
 私はアイの言葉にそう返す。これまでネナンちゃんは理由もわからず、そして言われたからその力を使ってたに過ぎない。けど彼女は今、自分自身でその力を使おうとしてる。そして望む力はメタリファーにも負けない程に……それこそこの世界を守れるだけの力をネナンちゃんは今、求めてる。
 
 ならばそれに応えるには世界は半端な力を彼女に与えるなんてできない。世界でたった一人……特別な存在であるサンクチュアリであるネナンちゃんが明確な意思を持ってその力を求めてるのだ。
 ならば世界は応える。応えようとする。彼女へと多大なる力が満ちていく。それをまずいと思ったんだろう。メタリファーが出した小さな手たち。それがアズバインバカラやジャルバジャルから引いてネナンちゃんへと向かう。私もアイも勇者もそれをとりあえず迎撃する。
 後ろから来るのはネナンちゃんも困るだろうから、アズバインバカラとかから引き返してきたのは私達が受け持った。
 
 とりあえずアイと勇者にもG-01が解析した結果を共有してそれにも対応できるようにした。そんな中、ネナンちゃんは正面の手を真正面から受け止めてた。彼女の力が、あの無数の小さな手の侵攻を抑えてる。
 そして次第に彼女の力が安定してくる。溢れ出てきてた力が形を保っていき、流れ出す分をネナンちゃんの周囲にとどまらせてる。そしてネナンちゃんを包み込み……それはついにその姿を表した。
 
『ぷぅぅぅぅにぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!』
 
 そんな大きな咆哮と共にネナンちゃんを包み込むその力の姿……それは明らかに『プニ子』の見た目をしてた。

ある日、超能力が目覚めた件 457P

2024-05-27 20:34:52 | 日記
 草陰草案たちは駅の改札を通る。その先にも既にたくさんの人……というかほぼ全ての人がもう影響を受けておかしくなってると言ってもいい。駅員さんもなんか改札を見張るための場所で透明な板をペロペロとしてた。
 絶対に汚いだろう。普段なら絶対にしないだろうこと。けどもしかしたら皆に見られながらペロペロしたいという欲求がその人にはあったのかもしれない。
 そんな人をよそ目に、解説のパカパカと開く所でたくさんの人がおかしな事をやってたからそれをアンゴラ氏の石でどけて中へ……そしてそこでようやくだ。ようやくチャド氏がいった。
 
「ここだ!」
 
 確かに彼のダウジングの棒は大きく開ききってる。改札を通ると、いくつかのお店が左右にあって、そして上りと下りの方面へと下る階段がある。けどどうやら階段には降りれてないみたいだ。なんかバリケード? みたいなのがくんである。察した人がそれをやったのかもしれない。
 けどそこにもおかしくなった人が押し寄せてるからそのうち破られるだろう。
 
「元凶はどれだ?」
 
 そういうアンゴラ氏……けどそこに朝日倉三が指を指す。
 
「あれ……はコスプレか?」
 
 その指の先には確かにそう思えるような人がいた。形のいいおしりを惜しげもなく晒す女性の姿。その背には黒い羽とそして尻尾がある。朝日倉三がコスプレと言うのも仕方ない。
 この変な力に当てられて彼女もあんな格好を? と朝日倉三は見つけたとき思っただろう。けどおかしい……とも思った。
 
「あれだけ目立つのに……」
 
 そんな風につぶやく。その背中の羽はなかなかに大きい。折りたたまれてるとはいえ、その羽の関節部分は明らかにその女性の頭よりもその3つ分位い高い。広げたらかなりの大きさになるだろう。
 女性事態は平均的な身長だろう。160とかそのくらいだと思われる。けどその羽根で目立ってるのに……朝日倉三どころか、その姿を認識するまでそのおかしさに誰も気づいてなかった。
 
「あの人……です」
 
 草陰草案が少しだけ声を引きつられてそういった。そしてその体は小刻みに震えてる。
 
「アンゴラさんは何も感じないんですか?」
「俺は……」
「あの人から濃い力を私は感じる」
 
 どうやら草陰草案は相手の力を正確に感じ取れるらしい。そしてこの騒動の原因を特定した彼らは臨戦態勢を取った。