これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

冬至柚子事件

2021年12月26日 22時59分10秒 | エッセイ
 12月22日は冬至だった。去年の「冬至柚子事件」を思い出す。
 職場の年長者・下田先生の自宅には柚子の木があるらしく、昨年のその日、10個ほどまとめて黄色い果実を職員室に持ってきた。
「はい。笹木先生にも。お風呂に入れてくださいね」
「まあ、いい香り。ありがとうございます」
「持って帰るのを忘れないでください」
「柚子湯になりませんものね、あはは」



 といいつつ、柑橘系の爽やかな香りを楽しもうと机上に置いておいたら、バッグに入れ忘れてしまった。帰宅して、柚子を置いてきたことに気づいたが、後の祭りである。
「やばい。下田先生に念を押されたのに、机の上に出しっ放し……」
 ひょっとすると、本当はいらなかったのかな、なんて悪い方向に受け取られたら、目も当てられない。
「これはまずい。明日は、下田先生より先に出勤するしかない」
 翌12月23日は4:50にアラームをかけ、寝ぼけまなこで弁当作り、洗濯、ラジオ体操を終えた。日の出より早く、自転車のライトをつけて、6:40には家を出た。歩行者も自動車もほとんどなく、スイスイ進む。職場に着いたのは6:53であった。
「はあはあ、下田先生より先に着いたかしら……」
 しかし、職員室に行くと、下田先生はすでに到着していた。ああ、手遅れだったか……。
「おはようございます。今日は早いですね」
「いえ、まあ、たまには、と思って」
「私は毎朝6:30に到着して、ここの窓から日の出を見るのが楽しみなんです」
「6時半……ですか」
 歯切れの悪い会話をしながら、必死で机の上の柚子を探した。運よく、本棚に隠れていて、下田先生の席からは見えないようだ。よし、セーフだったと思うことにしよう。
「では、私は準備室に移動します」
「はい。またのちほど」
 下田先生がいなくなってから、今度こそ忘れないようにと、柚子をバッグにしまった。その夜は、一日遅れの柚子湯は楽しみ、身も心もポカポカになった。風邪もひかずに一年過ごせたのは、一日遅れの柚子湯の御利益だったりして。

 そして、今年の12月はというと、何の前触れもなく、下田先生がダウンしてしまった。
「腰をひねったみたいです。動けないのでしばらくお休みさせてください」
「あらま~、大変ですね」
 いつも元気な人がいないと、周りも調子が狂う。大丈夫かなと噂をしていたら、冬至の日に「動けるようになったので、明日から出勤します」とのメールが届いた。
 返信は「ご快復おめでとうございます」に続けて、「柚子湯でゆっくり温まってください」とした。同時に、一年前のドタバタ劇を思い出し、一人でニヤニヤしたので怪しかったかもしれない。
「おはようございます。やっと出てこられました」
 12月23日は下田先生が久々に登場し、変わらぬ姿を見せてくれた。
「おはようございます。元気になってよかったですね」
「はい、おかげさまで。そうだ、柚子を持ってきましたよ。一日遅れですが、どうぞ」
 そんなこんなで、私は2年連続で、冬至の翌日に柚子湯に浸かることになった。これで今年も風邪をひかずにすむであろう。
 12月はあわただしい。冬至のあとはクリスマスがやってくる。



 今年のケーキは、クリームもスポンジも軽くて食べやすかった。
 姉からもらった煎餅がキュートで、思わずクスッと笑みがもれる。



 クリスマスのあとは、年賀状と大掃除だ。仕事納めもすぐそこに近づいている。

 今回で、2021年最後の更新とさせていただきます。
 拙いブログですが、本年もお付き合いいただき、ありがとうございました。
 2022年も、どうぞよろしくお願いいたします。


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2021 今年の漢字

2021年12月19日 21時44分56秒 | エッセイ
 2021年の漢字が「金」と知ったとき、ちょっとがっかりした。
 オリンピック開催の年に「またこれかよ」となるのはやめてほしい。
 一方、小池都知事が、今年の漢字を「株」と発表したニュースには大きく頷いた。うまいこと言うなと感心している。株式投資はしないけれど、オミクロン株には引き続き警戒しないといけない。
 では、私にとっての漢字は何だろう。
 いろいろ考えてみたが、どうやら別の漢字の「きん」となりそうだ。
 まずは「筋」。
 5月、スーパーの帰りに、肩から下げた食品の重みで背中を痛めて以来、週に3~4回は筋トレに励んでいる。結果、重い荷物もへっちゃらになった。また、8月からは目の周りのたるみ、頬の引き締めのためにも顔の筋トレを始めた。これからも継続していきたい。
 次に「菌」。
 11月に朝のラジオで、歯周病菌が内臓に入ると大きな病気の原因となる話を聞いた。肺炎や心筋梗塞などを引き起こすこともあるそうなので、口腔ケアをしっかりしなくてはいけない。朝起きたときと夜寝る前に、舌ブラシで舌の掃除をすれば効果的とのことで、チャレンジしてみた。結果、口の中がスッキリして気持ちいいし、体調もバッチリ。ラジオを聴いていてよかった。
 最後に「勤」。
 私が今の職場に異動してきたのは2年前である。当時は仕事の要領がつかめず、ひと月の時間外労働が80時間を超えていた。しかも、休むタイミングがつかめなくて、この歳は1時間たりとも有休を取得していない。7時前に出勤し、20時を回る頃に退勤というのが普通だったおぼえがある。でも、夢中だったから何とかなった。
 ところが、令和2年からコロナ禍が始まると、状況が一変する。臨時休業もあったし、度重なる緊急事態宣言により、仕事量が一気に減った。反面、コロナ対策としての仕事が新たに加わったが、トータルで見ると労働時間は少なくなっている。それでも、ひと月の時間外労働は70時間前後だっただろうか。有休も5日ほど取れたような気がする。
 令和3年は「方程式」のような、効率のよいやり方に気がついた。これまでの経験を基に、月ごとの仕事を予想し準備しておくのだ。万事がスイスイスイ~と円滑に進み、18時台には退勤できるのだから、我ながら驚いてしまう。令和元年のワタシは青かったなと、過去を振り返ったりして。時間外労働は月60時間ちょっとになったが、この調子でいけば50時間台も狙えると思う。
 そんなわけで、今年の漢字は「勤」かな……。



 ワーク・ライフ・バランスを重視して働きます!


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昼も夜もガンダムカフェ(夜の部)

2021年12月12日 21時35分40秒 | エッセイ
 ガンダムカフェがなくなる前に秋葉原に行き、レストランエリアでランチ、上野動物園でシャンシャンを見たあと、再び秋葉原に戻ってジオンズダイナーで夕食というプランを考えた。
(「昼も夜もガンダムカフェ(昼の部)」はこちらから)
 ジオンズダイナーは、ジオン公国軍の将校が集まる場所という設定で、体験型の何かがウリらしいが、私は食べることに集中したかった。料理と飲み物を注文し、ようやく店内を見て回る余裕が出る。ちょっとオシャレな雰囲気が心地よい。









 入口にはシャアザク。



 赤が基調の店内には、名画? がたくさん飾られている。















 これはいらないかも……。



 画面の映像はゲームのようだった。



 ここで一番のお目当てはシャアだ。



 横から見るとこんな感じ。



 非常に面白いアイデアと感心した。
 この奥にはお手洗いがあるが、男性はシャア、



 女性はキシリアのシルエットとなっていて、ニヤリと笑ってしまった。



 飲み物は、どれもネーミングに工夫がある。
 シャア・アズナブル 圧倒的な赤。



 あの日の一杯 謀ったなVer.



 ギレン・ザビ 我が道(ノンアル)。



 兵士への労い 赤ビール。



 料理は品数が少なくて、チョイスに苦労した。
 ジオン公国サラダは撮り忘れ。チーズがパリパリに焼けていて、スナック風だった。
 キシリア・ザビ 国家機密を優先させるオムライス。



 階級料理 大佐。



 赤い彗星の追撃。



 こちらも90分の時間制限があり、飲んで食べてしゃべったらお会計の時間になった。
「8品のご注文でしたので、バッチを2つお選びください」
 バッチといっても、ザビ家の絵柄だけ。だったら、一番ルックスのよいガルマと



 一応、女性で、兄たちよりは華のあるキシリアにしょう。



 デギンやギレンもあったが、回転率はどうなのだろう。全部揃えたいと思う人以外に、選ばれないような気がした。
 裏には安全ピンがついていて、本当にバッチだった。



 使うことはないと思うけど……。
 家に帰ってからヨーグルトを食べた。昼も夜も外食するのは滅多にないことだ。
 ガンダムカフェがなくなったら、たまにはバッチを引っ張り出して、特別だったこの日を思い出すことにしよう。
 今まで、どうもありがとう。


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昼も夜もガンダムカフェ(昼の部)

2021年12月05日 21時58分31秒 | エッセイ
 ガンダムカフェが、2022年1月30日をもって閉店するという。
 年に一度ぐらいは秋葉原に行く用事があって、帰りに寄ったものだ。最後に行ったのは、2019年の5月だったと思う。
「よし、なくなる前に、もう一度」
 娘と休みを合わせ、平日に出かけることにした。
 せっかく休みを取ったのだから、レストランエリアでランチをし、上野動物園でシャンシャンを見て、またガンダムカフェに戻り、17時からのジオンズダイナーで夕飯というプランを考えた。なんとも、濃い一日になりそうだ。
 その日、東京は晴れていた。秋葉原・電気街口もポカポカ。日当たりのよい場所に鳩の集団がいて、日向ぼっこをしていた。



 平和だなぁ。
 変わった模様の鳩を発見。



 では、久しぶりに入りましょう。



 クリスマスが近いことを実感する掲示物もあった。



 中は、こんな感じになっている。





 動画の録画や録音は禁止されているが、写真は撮っても構わない。





 メニューは2次元コードから読み込む。



 注文は手を挙げて、スタッフを呼ばねばならない。タッチパネルがあると便利なのだけど……。
 娘が注文したものは、3倍辛い赤い彗星カレー。



 未来を切り拓く者たち(ジンジャーエール)。



 これには、カミーユのコースターがついてきた。



 食後にカフェラテのクワトロと



 MSパフェシャア専用ザク。



 私が注文したのは、三日月専用パイロットランチ。



 といっても、三日月はよくわからない。ドライカレーに惹かれたのだ。
 連邦の”黒い”ヤツ(グリーンアップル&コーラ)。



 MSパフェアッガイ。



 カフェラテのオルガ。



 味には期待していなかったけれど、パフェは美味しかった。
 時間制限があり、入店から60分後にラストオーダー、90分に終了となる。80分ぐらいは粘ったかな?
 外に出たら、鳩がいなくなっていた。
 さて、腹ごなしに上野動物園に行って、たくさん歩いたあとに戻ってこよう。
(夜の部に続く)


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