北カリフォルニアのお父さん

家族5人 - 北カリフォルニアに暮らす。

長男 高校サッカー (The End)

2016年03月07日 | サッカー
サッカー関連の投稿です。

本日は、長男について。少し長めです。

現在、現地校で高校Senior の長男。高校のサッカーは、大学の準備もあり、昨年、
Junior で終わりのはずでした。3ヶ月の短いシーズンに組まれる試合は全て平日
であり、結局、私は一試合も観戦することが出来ないまま終了。長男がサッカーを
始めたのは確か7歳の頃。次男、三男ほどの熱の入れようではありませんでしたが、
これで終わりかと思うと少し寂しくもありました。

「が」、長男、昨年の秋に勝手に高校のサッカーチームにサインアップ。この冬は
再び高校のピッチを走り回っていました。「おい、おい、おい」です。この時期、
Early Admission で大学から入学許可の連絡を受けるSenior もぼちぼち出てきます。
我が息子はと言いますと、いくつか願書を出していますが、まだどこも決まってい
ません。チーム内のSenior達 は、既に進路が決まっている優秀な子が殆どです。
肩身がせまいのは、家内と私だけで、本人、気にする様子は全くナシ。取りあえず、
今度こそ最後ということで、リーグ戦18試合のうち、先月、最後の3試合を無理して
観戦してきました。

通常、高校の一般のスポーツのシーズンは、各年度ごとに3ヶ月程度。日本の高校
スポーツのように3年間べったり通して全てを捧げる「熱血」といったイメージは
あまりありません。重なってしまうスポーツも勿論ありますが、生徒が複数の
スポーツに携わることが出来るよう、秋、冬、春と、上手にシーズンが組まれて
います。息子が通う高校ではサッカーは、冬のスポーツ。12月から2月の間で、バス
ケットボールと重なっていました。現在、既に野球と陸上競技、競泳のシーズンと
なり、多くの高校生が春のスポーツの練習を開始しています。

また、高校は「Freshman」、「Sophomore」、「Junior」、「Senior」と4年制と
なりますが、さすがに体のサイズが違う4学年を競技で一緒にする訳にはいかず、
Freshmanを一つとし、Sophomore を「Junior Varsity」(通称「JV」)、そして
Junior とSeniorをくっつけた「Varsity」の3グループに分け、それぞれのグループ
でシーズンを消化していきます。但し、他の学区もそうだと思うのですが、サッカー
はFreshman とSophomore をくっつけて「JV」としています。一方、どのスポーツも
学外のクラブチームで活躍してきた生徒は、学年、体のサイズに関係なく、
Freshman 、Sophomore からいきなりVarsity といった例はよくあることです。

クラブチームで何年もサッカーをしてきた次男は、現在Freshman。高校サッカー
シーズン開始前にどこかで聞きつけたコーチからお声がかかり、長男と共にVarsity
との話もあったようです。生憎、次男が昨年夏から所属するUSA Development
Academy League の規則で、高校サッカーも含め、他のリーグに属することが禁じ
られており、次男は、一切かかわりをもちませんでした。

さて、長男のポジションはフォワード。足は速い方だと思います。但し、次男、
三男のように長年クラブチームでサッカーをしてきたわけではなく、毎年、リクリ
エーション色が濃い秋のAYSOと高校サッカーを中心に携わってきました。チームの
中では技術的に目立つ存在ではありません。それでも本人は、シーズンに関係なく
一人コツコツ練習し、最後のシーズンでも何回かスコアを決めたようです。

2月の最後の試合は、ホームゲームで天気は雨。どちらのチームもボールのコント
ロールにかなり苦労していました。高校のサッカーのピッチは、通常アメリカン
フットボールのフィールドと兼用となり、多くの学校は人工芝です。予算の関係
でしょうか、息子の通う高校は、この辺りでは珍しく自然芝。雨はきつかったです。

シーズン最終試合の対戦相手は長年のライバル校。前半は、両チーム共に得点は
なく、ハーフタイムを迎えました。そして後半開始直後、相手チームがディフェ
ンスの隙をつき貴重な1点。その後です。サイドラインから見ていると選手1名
倒れたまま立ち上がりません。カメラの望遠レンズで見てギョッとしました。
長男でした。幸い骨には異常はなく筋肉を軽く傷めただけとのこと。専属トレー
ナーの方から松葉杖までも用意していただき2日で完治しました。

実は長男は、3年前の同じ頃、Freshman としてJVの試合に出場し、相手チームの
ディフェンダーからフルスピードで太ももに膝蹴りをくらい大怪我をした経験が
あります。「Compartment Syndrome(コンパートメント症候群)」と呼ばれる
もので、入院1週間、手術4回といった大そうな怪我でした。治療が遅れると
足の切断に至るといった恐ろしいもので、手術前の太もものサイズは2倍。痛みも
相当なものだったようです。但し、本人、入院生活は120%エンジョイしました。
病室では、病院から貸し出されるiPad をフル活用し、自分専用のテレビで映画
鑑賞。筋肉の圧力を開放する為に大きく切り開いた患部を縫合したグロテスクな
傷跡は、iPhoneで写真におさめてその日のうちにFacebookで友人達に見せびらかす、
食事はメニューから好みのデザートも選んで内線電話で自分でオーダー。「勘弁
せーっ」です。

後から分かりましたが、かかった総医療費は、「・・・。」 思わず桁を数えて
心臓発作を起こすところでした。(自分も病院にかつぎこまれるなどシャレになり
ませんが。)確かに救急病棟での診断、応急処置、複数の専門科での診断、レント
ゲン、MRI、手術、治療、入院、セラピー、退院後のチェックアップと続き、その
都度、お医者さん、看護師、セラピストと代わる代わる登場。私の頭の中の請求書
のメーターはチャリン、チャリンと音をたてて回り続けてはいました。悪名高い
アメリカの医療費です。幸い、勤め先の医療保険が殆どをカバーしてくれました。

本人の体はどうなったかと言いますと、車椅子で車輪をスライドさせるドリフト
急停車をマスターした後、数週間で松葉杖。1ヶ月後には普通に歩いていました。
そして3ヶ月後にはサッカーボールを蹴って軽いドリブル。喜ぶべきではあり
ますが。

雨の中、倒れている長男を見た時、勿論、本人の安否が一番ではありましたが、
3年前が頭の中をよぎりました。良かったです。本人は無事。大きな怪我で
始まった長男の高校サッカー、軽い怪我で幕を閉じました。「The End」 親子
共々忘れることはないと思います。

先日、高校のオーディトリアムで開かれた、春のスポーツの父兄対象のオリエン
テーションに出席してきました。長男、今度は陸上競技です・・・。その一方、
家内と私は、大学のスカラーシップのリサーチ、申請、ワークショップ参加、
カウンセラーへの相談。来年の今頃、長男はどこの学校に行っているかも分からず、
取りあえず、親の務めをはたします。



久しぶりにアーカイブを開きました。2006年のフォルダーから。長男のAYSO時代です。
私もこの頃に一眼レフとズームレンズを始めました。


2007年秋のAYSO。


2008年。一年だけクラブチームに入りました。


中学生になってからのAYSOです。


ロン毛の頃。


2012年秋のAYSO。


同じく。チームがブロック内で上位に入りました。決勝進出はならず。


2013年の冬。高校サッカーのデビューです。JVのチーム。


同年のJVの試合。この一ヶ月後に大怪我をしました。


病室です。完全にリラックス。一応、縫合した患部は痛かったそうですが。


そして今年の試合。息子の身長は171cm。Varsityともなると周りの選手はゴツくなり
ます。


ヘダー。高校サッカーでは、頭部の怪我も多くなります。


雨の中の最終試合。有終の美は飾ることが出来ませんでした。


10年以上続いた長男のサッカーも一旦ピリオドです。


誕生日に友人(女性?)からプレゼントされたワールドカップ公式ボール。