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「鉄路存廃、コロナで停滞~JR維持困難路線公表4年」北海道新聞2020年11月19日記事

2020-11-21 | 鉄道
今回お届けする記事も、予断を許さない内容だ。

北海道新聞 2020年11月19日付記事
「鉄路存廃、コロナで停滞 JR維持困難路線公表4年 8区間で負担協議進まず」
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/483105?rct=n_jrhokkaido


JR北海道が「単独では維持困難」とする10路線13区間を発表してから、11月18日で4年を迎えた。

廃止・バス転換を求めた5区間のうち3区間の廃止は決定したが、
地元負担を前提に存続を目指す8区間では、年120億円の赤字負担に関する枠組みの議論は宙に浮いたままだ。
JRと沿線住民は連携して鉄道利用を推進してきたが、今年2月以降はコロナ禍で乗客が激減。
8区間の鉄路廃止の火種がくすぶり続けている。



「利用客はいつもの6割。 このままで鉄路が維持できるのか…」。
11月1日、JRと進める「アクションプラン(行動計画)」の一環で、
石北線の車内販売を手伝っていた石北沿線ふるさとネットワークの長南進一代表は、客がまばらな車内を心配そうに見渡した。

石北線(新旭川~網走間)は赤字の一部を地元が負担する前提で存続を目指す8区間のうちの一つ。
同ネットワークは北見市から車内販売の業務を委託されているが、コロナ禍で2~7月は中止に。
8月から再開したが乗客は戻らず、予定していたイベント列車などの取り組みもできなかった。


JRはコロナ禍の影響で年間400億円の減収を想定している。
10月には、経費削減のため来春のダイヤ改正で、石北線の特急「大雪」(網走~旭川)の全てを、
利用状況が少ないと予想される場合などに運休の可能性もある臨時列車に変更する方針を示した。

長南さんは
「4年前の発表は衝撃だったが、危機感を持つきっかけになった。
共同での取り組みなどを通じJRへの信頼も生まれていたので、臨時列車化を決める前に相談してほしかった」

と言う。


釧網線(東釧路~網走間)でもコロナ前、観光列車や2次交通の実証実験などに熱心に取り組んできた。
イベント列車の運行などを手伝ってきたMOTレール倶楽部(網走)の石黒明会長は
「住民にとってJRは単なる移動手段だったが、利用促進などを行ってきた結果、地域振興に生かせると気付いた。
それだけにコロナが路線維持にどう影響するかが心配だ」
 と話す。


8区間の赤字は年間計120億円以上にのぼるが、
このうち道と沿線自治体が2019、2020年度に負担したのは、
8区間の利用促進費として支出した各年2億円、計4億円のみだ。

JRの島田修社長は11月11日の記者会見で
「負担額だけに限らず、将来に向けて持続可能な形で維持する仕組みを国、地域、JRで構築していくことが必要だ」
と強調した。
しかし、JRは中長期の経営見通しで自社の赤字負担額を3分の1程度に減らすことを想定するなど、
残り80億円は国と道、沿線自治体で補填(ほてん)してもらいたいのが本音だ。


ただ、鈴木直道知事は道議会などで「利用促進以外の地域の負担は受け入れられない」とし、
道と沿線自治体で年2億円以上の負担はしないと明言。
国も8区間の支援については「地元自治体と同水準」との方針を崩していない。


国、道、JRの考えはすれ違ったままで、
JRが巨額の赤字を負担し続けているうちに、コロナ禍による打撃が加わり経営体力は大きく消耗。
赤字負担の協議に進展は見通せず、
JR社内では「優先順位をつける必要がある。すべての路線は助けられない」 との声も出始めている。


■バス転換求める5区間 3区間は廃止に
JRが「単独では維持困難」とする10路線13区間のうち、
廃止・バス転換を求める5区間については石勝線(夕張~新夕張間)が2019年4月、
札沼線(北海道医療大学~新十津川間)は今年5月に廃止された。
日高線(鵡川~様似間)は2021年4月に廃止となることが決まっている。

10月にJRを交えた協議がスタートした留萌線(深川~留萌間)は沿線自治体が一部区間の存続を目指すが、
JRは「存続の場合は地元負担」との考えを崩さず、協議は難航しそうだ。
根室線(富良野~新得間)は協議入りのめども立っていない。


■「経営実態 地域と共有を」
~JR北海道の第三者委員会委員を務める石井吉春・北大公共政策大学院客員教授の話

コロナ禍で赤字が膨らむ中、売り上げが以前の水準に戻るのには数年かかる。
最大のポイントはスピード感であり、時間をかけるほどに問題が深刻さを増すことは明らかだ。
1、2年先送りすれば、経営が悪化するJRの手元資金が回らなくなる可能性すらある。

その認識を地域と共有できていないのではないか。
存続を目指す8区間に関する議論が進まないなど結果が出ていない以上、
JRのこの4年間の取り組みは評価できない。
(文章執筆:徳永仁、堀田昭一)

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企業の赤字解消をしなければならないJR北海道の気持ちはわかる。
だったら、なぜもっと沿線利用者や自治体に向き合わない?
国(国土交通省)への押しが足りないのではないか?


だからこそ、電話料金のユニバーサル料金制度のような、
道路特定財源のような、
国内すべての鉄道利用者収入から被災した路線の修復、赤字在来線の維持保守、
大都市路線の「開かずの踏切」解消・立体化を目的とした「基金設立」が必要だと私は思います。
・初回運賃の1路線から1499円までは10円、
 1500~1599までは15円、 以下5円単位の「1%」で計算
・特急&グリーン席料金も同様に1000円以上から10円単位の「1%」で計算
・定期券も1000円以上から10円単位の「1%」で計算
・現在無料の「JR議員パス」も20,000円の有料化に
対象外:子供料金1000円未満の普通運賃

あと、何度でも言うが
個人的には留萌線と日高線はもうやむを得ないと思うが、
絶対に切り捨ててはならないのが「富良野~新得間」の根室線だ。
海の向こうの大国から日本を守るためには、
「名寄~稚内間」「釧路~根室間」は防衛装備の配置のためにも防衛費で路盤の強化と保守を行って
「稚内~根室防衛ネットワーク」を形作る必然性があると思います。

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