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音楽大好き男の徒然なる日記

『甦れ!東北の鉄路2023 ~岐路に立つローカル線~』(BSフジ 3/12放送)を観ました

2023-03-18 | 鉄道
『甦れ!東北の鉄路2023 ~岐路に立つローカル線~』
  BSフジ3/12(日)を観ました



東日本大震災で被災した鉄路を見つめ続けてきた「甦れ!東北の鉄路」シリーズ。

鉄路はその地域で暮らす人々の重要なインフラ(社会資本)であり、
特に交通弱者である高齢者や高校生にとっては、
なくてはならない移動手段であることを伝え続けてきた。


JR山田線のように鉄路を廃止しBRT(バス高速輸送システム)に転換しようとしたJRに対し、
岩手県や沿線自治体は拒否し続け、
紆余曲折しながら至った結論はJRで復旧するが、復旧後は三陸鉄道に譲渡するというもの。

県や沿線自治体の経済的負担は増えるが、
鉄路が無くなれば交流人口が減少し、
やがて町は衰退していく危機感があった。

かつて三陸鉄道の社長だった望月氏は
「鉄路が消えて栄えた町はない」と語っていた
が、
東日本大震災で鉄路が消えた町がある。

大船渡線の陸前高田市と気仙沼線の南三陸町だ。
この路線は大船渡市や気仙沼市にとっても仙台方面へ結ぶ重要な鉄路であった。

被災した町は復興へと進んでいるが、
鉄路が消えた町は、いま。


一方で、復旧を果たした鉄路がある。
福島県の山岳を走る只見線だ。

只見線は東日本大震災から4か月後、
新潟福島の豪雨で鉄路は各所で寸断された。
福島県や沿線自治体はJRに対し早期復旧を願ったが、
JR東日本からBRT(バス)への転換を迫られた。

福島県は大きな決断を下した。
復旧費は県が負担し、
被災した区間は復旧後、「上下分離方式」にする。
つまり線路から下は自治体が持ち、
JRは列車の運行だけをするというものだった。


住民の暮らしを守り、県外の観光客を受け入れるインフラを整備しないと
奥会津の将来はないと判断した。
2022年10月1日、
11年4か月ぶりに只見線が全線開通し、奥会津の山々に再び警笛がこだました。


「ローカル線は地域再生に生かせるのだ」と語るのは、
えちごトキめき鉄道(新潟県)の鳥塚社長だ。


いすみ鉄道(千葉県)の再建にかかわり、
実践したのは県外から人を呼び込む列車を走らせることだった。
えちごトキめき鉄道には大きな観光都市がない。
あるのは大自然、都会に住む人には魅力ある沿線風景だ。
そこに観光列車が走り懐かしいSLもある。
沿線の町と「トキ鉄」の距離感が近くなり、
いまや鉄路がシンボルになっている。
それは三陸鉄道も只見線も同様だ。

ローカル鉄道は地域への愛着を育んでいる。
効率や採算性を過度に追求するあまり、
廃線の道を選ぶなら郷土愛がないがしろになっていくのでは……。

東北の鉄路は、それを私たちに伝えている。


  番組ページ https://www.bsfuji.tv/tohokunotetsuro2023/pub/index.html
  BSフジ https://www.bsfuji.tv


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ほんとうに良い番組でした。
自分もこの趣旨に賛同しています。


JR三江線が消えたあとの沿線は予想通りに
今、過疎に悩んでいる。

また、えちごトキめき鉄道(新潟県)の鳥塚社長はこうも話していました。
「今の状況は、JRに頼りきり、
自分たちの鉄道に無関心であり続けてきた結果だ」と
辛辣に指摘する。

自分もその指摘に賛同します。



自分は、かつて国鉄の時代から「ワイド周遊券」片手に道内の鉄道を旅をして
旅先で多くの人と触れ合うことができた。

今、「悲惨」を文字にしたような風景を目にして
言葉を失ってしまった。

旭川駅はたしかに綺麗になったけど
街並みに人影が乏しく
釧路駅の老朽化と駅周辺の人影のなさに
言葉を失った。

かつて天北線のあった浜頓別町も
かつて名寄本線があった紋別市にも
人影などみじんもなかった。

鉄道駅から暖かい食べ物を取れる店やキオスクが消え
コンビニさえない過疎地の駅周辺には観光客もいない。
道の駅こそ増えたかもしれないが
クルマや免許のない客にはその恩恵はない。

地方の人は、本当にそんな光景を望んだのか?


思えば、少なくともバブルが崩壊した頃には
多くの人は気づいた筈だ。
鉄道がなくなった町や観光地には
好き好んでバスなんかでリピートする客なんていない、と。

只見線や三陸鉄道に乗りにくるインバウンド(外国人観光客)はいても
廃止転換バスで来るインバウンドなんていない
それが現実だ。


国鉄改革の頃から街づくりそのものが「駅前から郊外型の大型商業施設へ」に切り替わり
大型店舗やバイパス建設は一気に進んだ。
その結果、全国的に駅前広場や商店街は
都内23区や大型店舗のない一部地域を除いて人影が消えていった。

やはり、それは決して正しかったとは言えないのではないか・・・?

人は必ず老いて、クルマを運転できなくなる。

その時、買い物はどうする?
その時、鉄道もバスもない地域でどう住み続ける?

今「ローカル線なんていらない」と言ってる奴も
マイカーやバイクに乗れなくなって
都会に出る鉄道や生活の足がなくなった時
きっと後悔する。


ドライバー不足の物流業のためにも
短時間で手軽に移動したい観光客・ビジネス客のためにも
旭川~帯広間、酒田~山形間、三次~福山間などは
線路路盤を時速100km走行可能に強化して
「貨客混載ライナー」を新設・普及して鉄道を再生させる
そんな方針が求められる

そして、国土防衛や、戦車など防衛装備の大量かつ短時間移動のためにも
稚内~旭川~富良野~帯広~根室には「標準軌と併用の三線軌条化・防衛省の夜間優先使用」も
検討されても良いかと思います

(ちょうどこのエリアからオホーツク寄りが、北方領土から道東に向けたミサイルの射程範囲に含まれます)

ぜひ、再放送して欲しい番組です。


2023年3月18日付訪問者数:154名様
2023年3月19日付訪問者数:149名様
2023年3月22日付訪問者数:109名様
お付き合いいただき、ありがとうございました。

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