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音楽大好き男の徒然なる日記

「【2月で生産終了】カセットテープは生き残ったのに、なぜ「MD」は消えてしまったのか?」

2025-02-20 | 音楽
All About 2025年2月18日付記事
「【2月で生産終了】カセットテープは生き残ったのに、なぜ「MD」は消えてしまったのか?」
 https://trilltrill.jp/articles/4017439

ソニーが2025年2月、MD(ミニディスク)の全モデルを生産終了すると発表。
カセットよりも薄くて軽くて音もいいのに、なぜMDは消えてしまったのか?
誕生から今日までのMDの歴史を振り返ります。


ソニーが2025年2月をもってMD(ミニディスク)の全モデルを生産終了すると発表しました。

生産終了になって悲しい、というより「まだ売ってたんだ」と思った人も多いでしょう。
MDそのものを知らない令和キッズもいるかもしれません。

平成を象徴する記録メディア、MD。
その一方で昭和を象徴するメディアであるカセットテープはいまだに生き残り、
年配層だけでなく若年層にも受け入れられて静かなブームになっています。

カセットよりも薄くて軽くて音もいいのに、
なぜMDは消えてしまったのでしょうか。
誕生から今日までの歴史を振り返ります。


◆産みの親はソニー! 理想を形にした「未来のカセット」

実は、MDの産みの親はほかでもないソニー。
カセットテープの国内売上が1988年をピークに下降する状況で、
CDと同じ光ディスクを使った次世代の記録メディアとして開発されたのがMDです。

CDのように高音質で、瞬時に頭出しが可能。
カセットのようにカートリッジで保護されていて、ほこりや振動にも強く、
「ミニディスク」と名乗るだけあってCDやカセットより小型で持ち運びも便利でした。


1992年11月に録音・再生機と録音用MDを発売すると一躍人気となり、
1995年には業界全体のハードウェア国内販売台数が100万台に到達。
2001年には世界市場全体で対応機器が5600万台、
メディアが10億枚を突破。
登場からわずか10年足らずで記憶メディアの定番になりました。


◆終わりの始まりはAppleの「goodbye MD」

しかし、2000年代に入るとそのMDの時代を終わらせる機器が登場しました。
iPodをはじめとするデジタルオーディオプレーヤーです。

2001年10月、初代iPodが発表された際のキャッチコピーは「ポケットに1000曲」。
パソコンで手軽にダウンロードして、MDの何十倍もの楽曲を持ち歩くことができるようになりました。

さらに2004年には「Hello, iPod. Goodbye, MD」と銘打ったキャンペーンを展開。
追い込まれたMDの生産量は徐々に減っていき、
2013年にはソニーが全てのMDプレーヤーの出荷を終了。

2020年に最後のMD機器メーカーだったティアック社が、部品を調達できず販売終了し、
今回、2025年2月にソニーが録音用MDの生産を終了しました。

SNSでは「まだ現役で使ってる」といった投稿も見受けられましたが、
流通する記録メディアとしては過去のものになってしまったと言ってもいいでしょう。


◆カセットテープは残ったのになぜMDは消えたのか?

とはいえ、MDよりも古いカセットテープは生き残っています。
なぜMDだけが消えてしまったのか、
それにはさまざまな理由が挙げられます。

1つ目は、カセットのような「アナログの良さ」がないこと。
音質の悪さが「味があって温かみを感じる」、
スキップができないもどかしさが「飛ばさずにじっくり聞ける」と再評価されている現在、
MDにその良さはありません。
それを改良するために作られたのに、今さら“それが良かった”なんて……!

2つ目は、CDのようにミュージシャンがリリースする「再生専用MD」が定着しなかったこと。
MD登場以降、ソニー・ミュージックエンタテインメント所属のアーティストを中心に新譜がMDでも発売され、
2001年までに1000タイトル以上がリリースされました。

しかし、MDは録音する際に音源を圧縮するので、音質はCDの方が上。
また「CD→MD」に比べて「MD→MD」は手軽にダビングができません。
あくまで「次世代のカセット」として開発されたMDは、CDの代わりになれませんでした。

前述の通り、MDにはカセットのような「アナログの良さ」はありませんが、
ダウンロードやストリーミングにはない「モノの良さ」はあります。
現在、新譜をカセットでリリースするアーティストたちの選択肢にMDが残っていたら、
令和のMDファンを獲得するチャンスだったはずですが、それも難しいでしょう。

そして3つ目は、世界で流通しなかったこと。
MDのマーケットはほぼ日本のみで、海外ではヨーロッパの一部で使われていた程度でした。
カセットのように世界的に流通していれば、
海外のインフルエンサーが「今こそMDがエモい!」とリバイバルに火をつける、
なんて未来もあったのかもしれません。

カセットに逆転され、CDになりきれず、日本だけで終わったMD。
とても残念ですが、これからは骨董品として愛でるしかないようです。
青春をありがとう、MD……!
現役で使っている人は、プレミアが付く前に予備を買っておくといいかもしれませんね。

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この記事の筆者:石川 カズキ
1984年沖縄県生まれ。
筑波大学人間学類卒業後、会社員を経て芸人・作家・コピーライターに。
エレキコミック・ラーメンズを輩出した芸能事務所トゥインクル・コーポレーション所属。
第60回宣伝会議賞コピーゴールド受賞、
LOFT公式YouTubeチャンネル「コントするイシカワくん」シリーズのコント台本・出演、
KNBラジオCMコンテスト2020・2023協賛社賞受賞など。

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しかし最大の問題は、発明者たるソニーがすべての録音再生機器を放棄してしまった事ではないのか。

それから「MDでしかできない事」もたくさんある事を知っていただきたい。

1.「頭出しの利便性で演劇界では最も信頼おけるメディア」
演劇の裏方を経験した者として言いますが、
カセットテープを使っていた時は頭出しには時間がかかるし、
テープの交換ではガサゴソと音が出るためスタッフの前に座ったお客のアンケートから
「スタッフの物音がうるさい」と苦言を書かれてしまいました。
その点、MDはその点を見事解消してくれ、
気が利く劇場ではMDデッキが2台常備されていました。

2「HDプレイヤーは故障とともに音源がすべて消える、MDソフトなら別機器で再生できる」
自分がiPodを含むHDプレイヤーを現在持たない原因はここです。
(一応暇つぶし対応でスマホに音楽アプリは入れてますが)

3.「液晶画面では誤操作を起こしやすい」
スマホで文字を打つ人ならわかるはずです。
パソコンでの文字打ちならすぐ過ちを把握できて直せても
スマホは慌ただしい場所や時間で操作する人も多く
打ち間違えてあとで訂正のメッセージを打つ人が多いです。
演劇でHDプレイヤーが未だメイン機種にならない要因もここにあります。

4.「カセットテープは再生機種の不良でテープが本体に巻き付いて再生不能に陥る」
いくらカセットテープが人気復活したとしても、
ではカーオーディオやウォークマン(ポータブルプレーヤー)がカセット復活したかと言えば
「それは話が別」でしょう。
理由はそこです。
何よりカセットテープの種類はいちばんチープな「ノーマルポジション」に限定され
音質面でいちばん優れたメタルテープの復活なくては
やっぱり「昔のメディア」止まりなんです。

5.「CDだってコピーは音が劣化している」
自分がCDコピーした時の話です。
PCで音をHDにコピーした時はいちばん高音質の「WAVファイル」を使い
そこからCD-Rにダビングしますが、
その時点でもう音質はCDの原音を保ってはいません。

6.「SDカードは機種間で互換性がない」


だから自分は今後もCDを売却した後でのメインメディアとしてMDを使用し続けていきますし、
願わくばティアックさんには「TASCAM」ブランドを含めて製造再会をよろしくお願いいたします。
なにせ「生みの親より育ての親」のほうが愛されますから。

何より悪質なのがソニーの方針であり、
今後はBlu-rayの生ディスクの製造も辞めたそうです。
「生みの親」のくせになんて無責任な!
そう言うのならSACD(スーパーオディオCD)のプレイヤーもソフトも
すべて製造終了すればいいんだ!!

SACDとBlu-rayディスクを再生できるデッキ、
どちらが普及してるかはもう歴然としてますね?


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