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音楽大好き男の徒然なる日記

<北海道新聞社説>札幌市招致撤退 五輪に頼らぬ都市像を

2023-12-12 | 日記
北海道新聞 2023年12月2日付社説
「札幌市招致撤退 五輪に頼らぬ都市像を」
 https://www.hokkaido-np.co.jp/article/947986/


国際オリンピック委員会(IOC)は2030年冬季五輪をフランスで、
2034年を米ソルトレークシティーで開催することを内定した。
2038年大会はスイスと優先的に協議を進めるという。
 
これを受け、札幌市の秋元克広市長は招致活動から撤退する考えを示した。
招致を続けるなら2042年大会を目指すことになる。
今から19年後の社会状況など誰も見通せない。
当然の判断である。
 
五輪を起爆剤に都市再開発を進める市の構想は頓挫した。
五輪頼みから脱却する必要がある。
 
200万人に近い市民が住む札幌は人口減少の局面に入り、
高齢化が進む。
持続可能なまちの将来像を描かなければならない。
 
まずなすべきことは招致の検証だ。

市は税金を充てる490億円以上の経済効果を強調したが、
市民はさらなる負担増を懸念した。
 
東京五輪を巡る一連の不祥事発覚後も、
前向きな開催の大義や理念を示せなかった。
市民の支持や理解が得られないまま、
招致断念に至ったのは当然の帰結だった。
 
約10年の招致活動で多くの人員が割かれ、予算支出は多岐にわたった。
詳細を示してもらいたい。

 
選手村とする予定だった市営住宅月寒団地の建て替えなど、
五輪を前提としたまちづくりの再検討は急務だ。
インフラ更新の是非を含め計画を一から議論すべきだ。
 
札幌中心部に乗り入れるバス路線が縮小された交通アクセスや、
医療や除雪、教育など、
暮らしに身近な施策の充実を求める市民が多いことも忘れてはならない。

 
市と二人三脚で招致を進めてきた経済界は、北海道新幹線の札幌延伸に伴う駅前再開発などで建設需要が高まり、
人手不足の課題に直面している。
 
建設が遅れ、開催費が膨らむ大阪万博を見ても、
大規模イベントで成長を求めるのは時代遅れだ。

 
IOCが2038年大会でスイスを優先としたのは、
温暖化で開催都市が限られる危機感からだろう。
 
商業主義が強まる大会のあり方が問われる。
開催国に財政保証を求める手法や、自身の独善的な体質に疑念を持たれていることも
IOCは認識しなければならない。

 
1972年に五輪を開催した札幌は国際的に一定の知名度がある。
子どもたちへの冬のスポーツ振興を地道に続けてほしい。

 
秋元市長の3期目任期は2027年5月までだ。
再び招致に乗り出すとしても次期市政以降となろう。
その場合は住民投票で市民の意向を確認すべきである。

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読売新聞オンライン&ヤフージャパンニュース 2023年12月10日付記事
「安倍派の裏金疑惑、新たに橋本聖子・元五輪相ら4人側が
 1000万円超を還流か…「事実関係を確認」」
 https://news.yahoo.co.jp/articles/e12404a97362ead5a6e635298273f4d88dcf09a7



やはり東京五輪には癒着や利権にまみれていたのです。

1972冬季五輪に向けて建設された札幌のインフラは
今、疲弊して取り替え時にきているのです。

正直、次の五輪どころではないし、
背後の北海道全体の過疎化のほうが重要な問題ですし、
整備新幹線の開業を10年以上遅らせてでも
貴重なインフラたる在来線を整備し直す必要があるんです。

これで良かったのです。

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