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音楽大好き男の徒然なる日記

杏が加川良の『教訓Ⅰ』の弾き語り動画をアップ!(LITERA 4月15日付記事)

2020-04-15 | 音楽
『英霊をたたえるのは、英霊にならなかった(戦争で死なずにすんだ)人々。
 その中には前途ある若者を「英霊にした(戦争で死なせた)」人たちも含まれている。』

   Kazuya Miki さんのコメント。
   私たちは、そんな”英霊を作った人々”を讃える政党が
   日本を動かしている恐怖を忘れてはいけない。


これは快挙的な記事です。

LITERA 2020年4月15日付記事より
「 杏が加川良の『教訓Ⅰ』の弾き語り動画をアップ!
“国のために命を捨てる”バカバカしさを歌う反戦歌に込めた思いとは」
https://lite-ra.com/2020/04/post-5373_2.html


女優の杏が、コロナ危機で、彼女の意識の高さを改めて認識した。
きょう、所属事務所のYouTube公式チャンネルに、あの加川良の『教訓Ⅰ』を弾き語りする自身の画像をアップしたのだ。

周知のように、『教訓Ⅰ』はアメリカのベトナム戦争をめぐって日本でも反戦運動が高まっていた1970年、
熱狂的な支持を集めたフォークシンガー・加川良が発表した反戦歌。
しかも、その歌詞はシンプルに反戦を叫ぶのでなく、「国のために命を捧げる」という物語を相対化し、
そのくだらなさを暴く、鋭くて本質的で、かつユーモラスなものだ。
 
たとえば、始まりはこうだ。

〈命はひとつ 人生は一回
だから 命を すてないようにネ
あわてると つい フラフラと
御国のためなどと言われるとネ
青くなって しりごみなさい
にげなさい かくれなさい〉


このあとも、
〈御国は 俺達死んだとて ずっと後まで 残りますヨネ 失礼しましたで 終わるだけ〉と国家の欺瞞を暴き、
〈命を捨てて 男になれと 言われた時には ふるえましょうヨネ〉
〈死んで神様と 言われるよりも 生きてバカだと いわれましょうヨネ〉と、
わたしたちは怯えて逃げていいんだということを繰り返し訴えかける。 

『教訓Ⅰ』がつくられた時代から50年が経過したが、この歌のメッセージはまったく古くなっていない。
それどころか、国のために国民が血を流すことを強要する安倍政権下の
いまの日本でこそ求められる歌だといっていいだろう。


加川良は『教訓1』を「集団的自衛権」「福島第1原発」にも当てはまる、と
実際、生前の加川自身が2014年11月16日の西日本新聞に掲載されたインタビューでこのように語っている。

「当然、歌ってますよ。 新曲ですよ。 
歌うたんびに新曲だと思えるんです。
今は「集団的自衛権」というタイトルで歌ってます(笑)。
歌詞は何も変えてません。 
「福島第1原発」というタイトルでもこのまま(当てはまるわけ)ですし」

    ↑
そして、この加川の言葉どおり、コロナ禍の日本で今度は、
杏が『教訓1』を「コロナの歌」として復活させたわけだ。

杏は「自分のことを守ることが、外に出ざるを得ない人を守ることになる。
利己と利他が循環するように、一人ひとりが今、できることを」とメッセージを添えていたが、
この歌をチョイスしたというのは、
“国を信用するな”
“国のために命を粗末にするな” というメッセージも込められていたと考えるべきだろう。


しかも、杏の意識の高さを認識させられることがもうひとつある。

元歌では 
〈命を捨てて男になれと言われた時〉 というくだりのあと、
〈そうよ あたしゃ 女で結構 女のくさったので かまいませんよ〉と続くのだが、
杏はその部分を
〈腰抜け、へたれ、ひ弱でけっこう  どうぞなんとでも こう呼びなさいよ〉 と歌っていたことだ。
きちんとジェンダーの問題にも配慮して、より普遍性のある自分なりの歌詞に変換していたのだ。

反発や炎上を恐れて政治的な言葉を口にできない芸能人が多いなかで
(星野源は自分の動画を安倍首相に悪用されても批判しなかった)、
あえて『教訓Ⅰ』を歌った杏の勇気に敬意を評したいし、この動画が多くの人に拡散されることを強く願いたい。


(文章執筆:本田コッペ 氏)

さすが、さすが渡辺謙 さんのご子息。
では、お送りいたします。

杏『教訓1』cover



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