湘南空手道連盟OB会

111 自殺

数日後 

新横浜に博多行き最終列車お見送り。

「来てくれたんだ」

及川も洋子ちゃんもいなかった。

「卒業したら九州に就職するよ」

「突っ張らないの。でもありがとう」

握手するのが精一杯だった。


俺には必ず始点に戻ろうとする困った癖がある。

順子を新横浜で送った後

三ツ池公園にいた。

バイクに乗ったままぼっとしていた。

あれこれ考えてきたが万策尽きていた。

スィングトップに及川が置いて行った睡眠薬ビンが入っていた。

『これ全部飲むと死ぬのか』

衝動的に飲んでいた。

『凍え死にか』

しばらくして朦朧としてきた。

『どうでもいいか』

『享年17歳か、終わったな』

不思議と心地よかった。
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