新横浜に博多行き最終列車お見送り。
「来てくれたんだ」
及川も洋子ちゃんもいなかった。
「卒業したら九州に就職するよ」
「突っ張らないの。でもありがとう」
握手するのが精一杯だった。
俺には必ず始点に戻ろうとする困った癖がある。
順子を新横浜で送った後
三ツ池公園にいた。
バイクに乗ったままぼっとしていた。
あれこれ考えてきたが万策尽きていた。
スィングトップに及川が置いて行った睡眠薬ビンが入っていた。
『これ全部飲むと死ぬのか』
衝動的に飲んでいた。
『凍え死にか』
しばらくして朦朧としてきた。
『どうでもいいか』
『享年17歳か、終わったな』
不思議と心地よかった。
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