帰る場所

新しい作品にかからないといけない。けど何も出てこない。
どうしよう。
そんなとき気が付くと僕は絵を描いている。
今作っているのも頭の中で試作・没を繰り返していた。どれもぱっとせず泥沼。
ふと絵を描いた。懐かしい感触だった。
芸大生は頭で考えられないらしい。手が一瞬で答えを描いた。

正確には、頭にたまった没の沼が手から出てきて奇麗な絵を完成させた。

昔、芸大に推薦で受かった時も自分で信じられなかった。
TOMの絵はそんなに上手くない。なのに試験当日、見た事のない勢いで手が動いた。
当時の絵は僕に描けるレベルではありません。
脳の使っていない部分を僕はやっぱり使えてないんだけど、手が使ってるようです。
きっとこの年賀状も、僕はこの先一生同じものが描けないでしょう。

って年賀状かよ！

これ、こういう才能を宣伝美術で発揮してくれよな、自分・・・