かけ持ちについて考えた

TOMが宣伝美術で活動しているのは主に奈良県。このエリアは宣美さんの数より劇団の方がずっと多く、というか宣美がとても少ないのです。すると一度に複数の公演があると、デザインを掛け持ちすることがあります。
スタッフには掛け持ちは良くあること。が、宣美が特に変わってるなと思うのは別々の団体の製作締め切り（例えばフライヤーを挟む日）がまったく同じになりうることです。役者さんが「いやあー１週間アキで違う舞台踏んじゃったよ」とかってスゴイと思います。がTOMの宣美の場合、デザインを担当したパンフレットの中に他団体で製作したフライヤーが３種類＝４作同時とかなっちゃうわけで（なったことあります）。

大変でしょとか、すごいでしょとかいう話ではなくて。なんか、寂しくないですか？
いくらテイスト変えたって、しょせん同じデザイナーです。味までは変わりません。テイストの違うはずのフライヤーが全部同じ味。これを見て一番がっかりしたのは自分でした。作品によって味をハッキリ変えるのがどれだけ大事か思い知ったものです。掛け持ちを引き受けないことも優しさなのか？と悩んだこともあります。

今は断るのではなく、製作期間をずらしたり新しいテイストでできるだけ差を付けようと思って活動してます。お陰でちょっと引き出しは増えました。でもやっぱり思うことがあります。

テレビが１チャンネルだけだといつか飽きるから・・・同業者、増えて欲しいな。