鼻にくる辛さは苦手だが、
唐辛子の口がヒリヒリする辛さは好きだ。
たまに寄っている中華料理屋で、
たまには違うメニューにしようと思い、
麻婆豆腐を注文した。
店員さん(モノホンの中国人)に、
辛さを尋ねられたので、迷うことなく
3辛にした。
すると、店長さんは私に
「…😳‼️大丈夫デスカ⁉️」と
聞いてきた。
私は、一瞬ひるんで、2辛に変更しかけたが、
“辛さがナンボのモンじゃい!”と思い直し、
意志を曲げることなく3辛にした。
ほどなくして、麻婆豆腐がきた。
あぁ…。もう、香りからして
甘みのない麻婆豆腐だ。
花椒塩の香りが、惜しげもなく
辛さを猛アピールしている…。
負けるかもしれない。
でも、
座して死を待つタイプではない。
「靖国で会おう。」
私は見えない戦友にそう言った。
そして、一口食べてみた。
あかんあかん、こりゃあかん。
早速あかん、ほんま無理。
それでも、私は
“いや、本当に辛いと、耳の中が
痒くなる。そこまで達していないから、
美味しい辛さである証”と無理に
言い聞かせ、騙し騙し食べた。
ダメだ、どうしても手が止まる。
降参と言ってしまえば笑い話にできるのに、
元来の負けず嫌いが邪魔をして、素直に言えない。
“こんなところで意地を見せて、何になる”
…ハッ!
そうだった!
私は、ふと今年の抱負である
“ 無駄骨折りそうなことはせず、
なるべく省エネな年にしよう”
を思い出した。
正直、これ以上食べると、
腹痛に見舞われると思った。
私は、前に座る夫に
「こりゃ〜辛い!!この私でも辛いと
思った。降参や!」と負けを認めた。
(そもそもだね、誰とも勝負してないんだよ)
唇がビッリビリに痺れるんやもん。
並の辛さやおまへんよ。
西遊記のいかりや長介みたいな
唇になった気分や。
いやはや。
ほんと、痩せ我慢してまで
完食するのもどうかと思うね。
と、言いつつ、一応豆腐だけは
食べたんだけど、
帰宅した今はポンポン痛い。
ではでは、またね!