スケジュール帳のコーナーで立ち竦んだ
今年の夏までは君との予定が書かれてたけど
それも新しくしてしまえば君の名前なんてもうなくなってしまうんだ。
君と海に行ったから僕は海月を可愛いと思えた。
君が林檎が好きだって言ったから僕は赤色が好きだったし、
君がオリオン座が好きだって言ったから僕は腕に3つ並んだ黒子を愛しく思えた。
世界を君で埋めてしまっていたから、
君がいない世界をどうやって生きればいいかなんて分からなかった。
記念日の日のハコに書かれた君の名前をなぞって愛しく思った日はもう過去のことで
今は悲しみをなぞるだけ。
君がいなくなってからの予定は空白だけ。
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