社労士みょうみょうのちょこっとセミナー

社会保険労務士の仕事を通して思ったことや考えたことを書いています。また制度や法律について、自分なりの解釈でお伝えします。

年金の歴史・その前に

2014-02-15 05:33:10 | 公的年金制度
日本の年金の歴史が意外と浅いというのは

知られているようで実はあまり知られていないのかもしれません。

年金がもらえない無年金のお年寄りや

それ月額ですか?ってくらい少ない年金しかもらっていない

お年寄りがいます。

そんな人たちはきちんと保険料を納めず、日々の快楽のために

お金を使っていたのでしょうか?

違いますよね。

日本の年金制度の歴史が浅く、制度に不備もあり

制度をわかりやすく教える努力がされなかったからです。

今のような免除規定もなく、生活が苦しくて

保険料が支払えなかった人も多いはずです。

そんな人たちは今現在生活保護に頼らざるを得ません。

なのに、一部の不正受給問題のため

受給要件が厳しくなり、生活保護が受けづらくなっています。

……話を年金の歴史に戻さねば

現在の年金制度は、昭和61年(1986年)にできたものです。

けっこう新参者です。

「新制度」といわれるもので、ほらよく2階建ての建物にたとえて

説明される、あれです。

1階部分が基礎年金で~2階部分が厚生年金や共済年金で~

3階部分が基金とかで~ってやつです。

「新制度」っていうくらいですから、古いやつもあるわけで

「旧制度」といわれています。

「旧制度」では2階建ての建物じゃなかったんです。

平屋の「国民年金」ってやつと、同じく平屋の「厚生年金」ってやつが

全く関係なく、独立して生活しておりました。

ちなみに旧制度時代「厚生年金」には、雇用されている人が入り、

「国民年金」には自営業の人や働いていない人が入っていました。

今サラリーマンの妻(サラリーウーマンの夫でもいいんですよ!)は

要件を満たせば国民年金の第3号となり、保険料を支払わなくても

「支払ったもの」とみなされます。これほんとよー。

ひょっとして知らない人いるかもしれないんで、念のため…

でも旧制度時代はそんなもんありませんでした。

サラリーマンの妻は入っても入らなくてもどっちでもよかったんです。

入った人は年金もらえて、入らなかった人は年金もらえない

これ当たり前のようですが、先ほどの「第3号」を考えると

「当たり前」ではないですね。

旧制度のいいかげんさをあげつらっているときりがないので

一旦終ります。

次回は歴史をぐ~んとさかのぼってみたいと思います。


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