社労士みょうみょうのちょこっとセミナー

社会保険労務士の仕事を通して思ったことや考えたことを書いています。また制度や法律について、自分なりの解釈でお伝えします。

雇用助成金はいつ始まった?

2014-04-10 16:45:56 | 助成金
雇用保険には

失業給付や雇用継続給付

教育訓練給付など、まとめて失業等給付といいますが

これらの他に

雇用保険二事業といって

「雇用安定事業」と「能力開発事業」

というものがあります

雇用助成金はこの二つの事業で行っています

雇用保険は事業主と労働者の両方が保険料を
支払っていますが、厚生年金保険や健康保険とは違い

労使折半(きっちり半分づつ)ではありません

事業主がちょっと多めに払っています

その分が助成金の原資となっているのです

雇用保険はその昔

1947年(昭和22年)にできた当時は

失業保険という名前でした

その名前のとおり、失業したときに

当座の生活費を支給してくれる公的な保険でした

もちろん今も失業給付は制度の中心です

雇用保険という名前に変わったのは

1974年(昭和49年)です

高度経済成長期を経て、安定期に入り
1973年(昭和48年)にはオイルショックが起き
倒産する会社が相次いだのです

トイレットペーパーの買い占めが起きたことは
社会科の時間にでも聞いたことがあるかもしれません

失業保険が雇用保険という名前に変わり
給付内容も、失業だけではなく、求職活動(職探し)や
スキルや能力アップにつながる活動、雇用を維持するためなど
いろんなものに支給されるようになりました

このときにできたのが、三事業といわれるものでした

1雇用安定事業
2能力開発事業
3雇用福祉事業(内容は知らないのですが、2007年に廃止されました)

1の雇用安定というのは、経営が苦しくても解雇(首切り)しないで、
 国からお金をもらって、雇用を維持するもので
 雇用調整助成金と言います
 当時はもっぱらこれが中心だったそうです

2の能力開発というのは、教育訓練のことです
 今はこっちの助成金も多いです

雇用調整助成金に関しては、当時も今も批判は強いです

もちろん経営者サイドからの批判です

労働者にしてみれば、仕事がないからって解雇されたんじゃ
生活できない、なんとかしてくれ、ですが
経営者にしてみれば、仕事がなければ労働者はいらない
お金を補助してもらってまで、労働者を雇用し続ける意味は?
となるのです


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