悪性リンパ腫(癌)になってから色々思うこと

令和元年8月、43歳の時に悪性リンパ腫ステージ4の診断を受け治療、令和2年3月に寛解。
色々思うことを記録します。

一番怖かったのは、未知の世界

2020年03月04日 | 日記
2019年の9月末に抗癌剤治療を選んで入院しました。一回目の入院は経過観察もあり21日間しました。

悪性リンパ腫のステージ4といっても、自覚症状が目立ってありませんでした。元気なので、自分でもステージ4の癌だという自覚がありません。元気なのになんで治療しないといけないのか?という思いが根底にありました。

抗癌剤の副作用に関しては、色々とネットに体験談が書いてあったので知識はつくのですが、どれぐらいしんどいのか?辛いのか?というのは、文字ではくみ取ることができません。脱毛とかはイメージできるのですが、辛い経験の共有が難しく、未知の世界でした。

抗癌剤の怖さは、身体に及ぼす影響も多くありますが、一番はメンタルにきました。

未知の世界、しかも希望に満ちた世界ではなく、苦しい辛い未知の世界です。未知の世界へ飛び込む恐怖、これが一番の怖さでした。この怖さを克服するには、未知の世界をプラスに捉え、楽しみというか自分の未来に役立てるしかないなぁと、考えるようにしていきました。

私の場合ですが、治った姿を想像することではなく、経験値を高めたい、やったことがないなら経験してみよう!という好奇心で未知の恐怖のスタートをきりました。もともと、新規開拓が好きだったり好奇心が旺盛だったからかもしれません。逆に、治ったらしたいことが特になく、モチベーションに繋がりませんでした。

病気になる前から自分に関する願望があまりありませんでした。他人の幸せや困っている人に向けるパワーはあるのですが、自分に向けるとパワーがでないのも、今までの経験上解っていました。

パワーがでるタイミングって、人それぞれだと思います。自分の好きなモノを買う為に頑張れる人もいるし、そうでない人もいる。お金持ちになりたい人もいるだろうし、美味しいラーメンを求めてどこまでも行く人もいる。そして、それは時と場合、状況によって、ころころ変わるものだと思っています。

何をしている時に自分が一番楽しくて、しかもパワーや能力を発揮できるのか?を把握しておくは大切なことだと思っています。病気に勝つには、治ったら何をしたのか?をイメージするといいよ!というアドバイスも頂きましたが、私の場合、イメージしてもすぐに消えてどこかにいってしまいます。すぐに消える原因は解っています。私がイメージすることは、少し頑張れば実現できてしまうこと。頑張ればできるしなぁ・・・と、頭をよぎった瞬間に消えていきます。それに対して、自分の枠から出た他人がイメージすることを実現する方がよっぽど難しいくパワーや根気が必要です。それをお手伝いしている時の方が、私はパワーが発揮できることを解っていました。

抗癌剤は毒だ、放射能だと思ったら、受け入れられない。いやいや食べると不味い!のと同じです。実際は、抗癌剤に触れると被ばくするし、毒の要素もあります。いろいろマイナスの要素がありますが、その抗癌剤を自分の身体に入れたらどうなるのか?癌は本当に無くなるのか?という好奇心で治療を受け入れることにしました。

病気に打ち勝つメンタルは人それぞだと思います。完治するモチベーションで頑張る人もいますが、私は好奇心をモチベーションに抗癌剤治療を始めることにしました。


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