悪性リンパ腫(癌)になってから色々思うこと

令和元年8月、43歳の時に悪性リンパ腫ステージ4の診断を受け治療、令和2年3月に寛解。
色々思うことを記録します。

癌の生存率と死 私の生き方

2020年03月03日 | 日記
癌の告知を受けた人の多くは死について考えることがあると思います。私も告知を受けた当初はあまり考えませんでしたが、数日たってから色々と考えてしまうようになっていきました。妻と子供2人がいるので、死んだらどうなるのだろうか?という悪いシミュレーションが頭をよぎるようになってきます。

私の悪性リンパ腫という病気は、ステージ4でも助かる確率が高いようで、他の癌のステージ4とは違うという話をよく耳にしていましたが、信じるかどうか?はやはり個人の見解次第というところです。信じろと言われても簡単に信じれるものではなく、心の整理が難しかったのは事実です。

ネットなどで調べると、5年生存率みたいなものが載っていて、私の癌の場合は約50%ということです。この統計が良いのか悪いのかはわかりません。普段から統計の数字をあまり信じない方なので、年齢別とか性別とかいろいろな条件を加味すると統計の数字が変わるのだろうと思っています。40代男性だけをピックアップしたら50%以上の生存率なんじゃないか?というのが自分なりの解釈です。いろいろな要素が絡み合ってなる原因不明の癌なので、40代男性以外にも要素がありますし、統計の数字なんて当てにならない!と思えたことで前向きに治療に向き合えたと思っています。

死ぬか生きるかなんて誰にもわからないことですし、病気以外の事故でも死ぬこともありますし、いつなにが起こってもおかしくないものだということを改めて癌になって認識しました。治療中にも飛行機が墜落して一瞬で何百人の方が亡くなったり、新型コロナウィルスでも多くの方が亡くなっています。

生きている限り死にます。

だれにでも訪れる死を怖がってもしかたがないというのが私の考えですし、死に対する恐怖とか後悔とかはありません。

あと、もし死んでしまったあとに残される家族の事ですが、経済的なことや片親になることや、色々と子供にも妻にも迷惑をかけるなぁと思って、残せるものはないかなぁといろいろとあがいて考えてみましたが、いい考えはありません。迷惑をかけて申し訳ないという思いや、○○してあげれないとか、考えればいろいろとでてきますが、途中で死んだあとの家族のことを考えるのは止めようと思うようになりました。

妻は僕を選んで結婚してくれたわけだし、子供たちも親を選んで生まれてきたと私は思っているので、どんな人生になろうと受け入れて進んでいってくれるだろう!と思うようになりました。家族というグループでくくられていますが、個人にフォーカスすると自分で選んだ道だということです。そう考えれるようになってから、死んだらどうなるのだろうか?という不安もなくなり、自分の病気のことだけに集中できるようになりました。個人によって見解が違うと思いますし、正解も不正解もないと思っています。自分の置かれた環境、状況をどのようにとらえて、行動するのか?は各自違っていて良いと思います。

ただ、自分でコントロールできるとことと、コントロールできないことがあることを認識して、コントロールできることにパワーと時間を使った方が良いと思っています。過去を変えようと思っても変わりません。癌になり始めた頃に戻ってやり直すことはできません。過去はコントロールできません。他人も同じでコントロールできません。家族であっても妻も子供達も他人です。コントロールできません。ならば、コントロールできる自分の事、未来のことに集中して生きた方が良いというのが私の生き方です。


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