社民、崖っぷち 野党共闘に奔走したのに…埋没 参院選で「見返り票」期待できるのか
02月21日 19:29産経新聞
社民、崖っぷち 野党共闘に奔走したのに…埋没 参院選で「見返り票」期待できるのか
社会民主党全国大会の最後にがんばろうと気合いを入れる(左から2人目から)社民党公認候補の増山麗奈氏、社民党の村山富市元首相、吉田忠智党首、福島瑞穂副党首ら=21日午後、東京都千代田区(鴨川一也撮影)
(産経新聞)
社民党大会が21日、2日間の日程を終えて閉幕した。参院選が迫る中、安倍晋三政権の打倒に向けて野党5党幹部が党大会に勢ぞろいするなど社民党が野党共闘の「接着剤」として一定の役割を果たした。しかし肝心の党勢は長期低迷。採択した参院選の闘争方針で「党存亡と政党要件をかけた闘い」と奮起を促したが、衆参議員5人にとどまる党勢挽回の道のりは険しい。
候補者下ろし、共産に詰め寄る
「接着剤の役割は何とか果たしてきたと思う」
吉田忠智党首は「参院選勝利」を掲げた党大会後の記者会見でこう語り、強調してきた野党共闘の「接着剤」としての役割に自信をのぞかせた。
大会初日の20日は民主、共産、維新、生活の野党4党の幹部が集結。吉田氏は共産党トップとして初参加した志位和夫委員長らと手をつなぎ、参院選に向けた共闘路線を演出した。
社民党は、参院選の勝敗のカギを握る1人区の多くで競合する民主、共産両党の候補者一本化調整も、水面下で動いた。病気療養中だった又市征治幹事長の快気祝いの名目で4日に開かれた野党5党幹事長・書記局長の会談で、又市氏が安全保障関連法の廃止法案の共同提出の合意を取りつけると、共産党の山下芳生書記局長に詰め寄った。
「ここまでいけば、候補者を下ろさにゃなりませんわな」
山下氏は即答を避けたが、又市氏は安保関連法反対を旗印にすれば、共産党が1人区の公認候補を取り下げる大義名分になると踏んだ。実際、共産党は19日の野党5党の党首会談で、参院選協力の条件としてきた連立政権「国民連合政府」構想の凍結を表明。野党共闘を優先させるため、1人区の候補の取り下げも示唆した。志位氏は22日に記者会見し、こうした方針を正式に発表する予定だ。
ただ、「接着剤」として奔走する社民党自体は、存続の危機に直面している。所属国会議員は衆院2人、参院3人。夏の参院選で比例代表選出の吉田氏と福島瑞穂前党首の2人が改選を迎える。この2議席を死守できるかどうかの瀬戸際に立っているからだ。
「うちの党は人が良すぎる」
社民党は平成25年の前回参院選で比例の得票率が2%を超え、今夏の参院選の結果、議員数が5人を割っても31年夏までは政党要件を満たす。とはいえ、前回の比例は125万票で、今回、2議席確保に欠かせない「比例250万票以上」のハードルは高い。
又市氏は党大会で、民主党公認候補を社民党が推薦する場合を想定し、比例票底上げのための協力を強く求めた。「『比例にどれだけ見返りをくれるのか』と言わないといけない。うちの党は人が良すぎる。推薦して黙って応援しているだけだ」と苦言を呈した。
最近は「護憲」政党の看板を共産党に奪われ、埋没気味だ。党大会では地方組織からも党存続を危ぶむ声が相次ぎ、吉田氏は「今こそ社民党の出番だ」と気勢を上げたが、参院選の結果次第で解党の危機に直面する可能性がある。
(岡田浩明)
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接着剤の役割しかないのか・・・・・・・・・2年前の党大会の写真もあります
02月21日 19:29産経新聞
社民、崖っぷち 野党共闘に奔走したのに…埋没 参院選で「見返り票」期待できるのか
社会民主党全国大会の最後にがんばろうと気合いを入れる(左から2人目から)社民党公認候補の増山麗奈氏、社民党の村山富市元首相、吉田忠智党首、福島瑞穂副党首ら=21日午後、東京都千代田区(鴨川一也撮影)
(産経新聞)
社民党大会が21日、2日間の日程を終えて閉幕した。参院選が迫る中、安倍晋三政権の打倒に向けて野党5党幹部が党大会に勢ぞろいするなど社民党が野党共闘の「接着剤」として一定の役割を果たした。しかし肝心の党勢は長期低迷。採択した参院選の闘争方針で「党存亡と政党要件をかけた闘い」と奮起を促したが、衆参議員5人にとどまる党勢挽回の道のりは険しい。
候補者下ろし、共産に詰め寄る
「接着剤の役割は何とか果たしてきたと思う」
吉田忠智党首は「参院選勝利」を掲げた党大会後の記者会見でこう語り、強調してきた野党共闘の「接着剤」としての役割に自信をのぞかせた。
大会初日の20日は民主、共産、維新、生活の野党4党の幹部が集結。吉田氏は共産党トップとして初参加した志位和夫委員長らと手をつなぎ、参院選に向けた共闘路線を演出した。
社民党は、参院選の勝敗のカギを握る1人区の多くで競合する民主、共産両党の候補者一本化調整も、水面下で動いた。病気療養中だった又市征治幹事長の快気祝いの名目で4日に開かれた野党5党幹事長・書記局長の会談で、又市氏が安全保障関連法の廃止法案の共同提出の合意を取りつけると、共産党の山下芳生書記局長に詰め寄った。
「ここまでいけば、候補者を下ろさにゃなりませんわな」
山下氏は即答を避けたが、又市氏は安保関連法反対を旗印にすれば、共産党が1人区の公認候補を取り下げる大義名分になると踏んだ。実際、共産党は19日の野党5党の党首会談で、参院選協力の条件としてきた連立政権「国民連合政府」構想の凍結を表明。野党共闘を優先させるため、1人区の候補の取り下げも示唆した。志位氏は22日に記者会見し、こうした方針を正式に発表する予定だ。
ただ、「接着剤」として奔走する社民党自体は、存続の危機に直面している。所属国会議員は衆院2人、参院3人。夏の参院選で比例代表選出の吉田氏と福島瑞穂前党首の2人が改選を迎える。この2議席を死守できるかどうかの瀬戸際に立っているからだ。
「うちの党は人が良すぎる」
社民党は平成25年の前回参院選で比例の得票率が2%を超え、今夏の参院選の結果、議員数が5人を割っても31年夏までは政党要件を満たす。とはいえ、前回の比例は125万票で、今回、2議席確保に欠かせない「比例250万票以上」のハードルは高い。
又市氏は党大会で、民主党公認候補を社民党が推薦する場合を想定し、比例票底上げのための協力を強く求めた。「『比例にどれだけ見返りをくれるのか』と言わないといけない。うちの党は人が良すぎる。推薦して黙って応援しているだけだ」と苦言を呈した。
最近は「護憲」政党の看板を共産党に奪われ、埋没気味だ。党大会では地方組織からも党存続を危ぶむ声が相次ぎ、吉田氏は「今こそ社民党の出番だ」と気勢を上げたが、参院選の結果次第で解党の危機に直面する可能性がある。
(岡田浩明)
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接着剤の役割しかないのか・・・・・・・・・2年前の党大会の写真もあります