朝日新聞の9月11日の社長の謝罪会見に国民の多くは腹立たしい思いとやりきれなさを感じたのではないだろうか。「チェック機能が甘かった。」「(命令違反が有ったとの)記者の思い込みが有った。」「訂正が遅きに失した。」「裏付けが不十分だった。」「検証の動きが遅くなった。」「謙虚で有るべきだった。」等と言い訳がましい弁解を繰り返す中で「特集記事の内容には自信を持っている。」とか「強制連行はなかったが、相手をさせられたと言う強制性はあったと思う。」「慰安婦問題をこれからも女性の人権、尊厳の問題として明確に元来の主張を続けていくことにいささかも変わりはない。」と居丈高に主張、依然として問題のすり替えに終始する姿勢が目に付いた。朝日新聞読者と東京電力にお詫びすると言う狭い視野ではなく、広く国際社会に対し我国及び日本人の国益や尊厳が損なわれた事に思いを至すことに欠けているのではないだろうか。第三者委員会を立ち上げて過去の経緯、国際社会に与えた影響等の検証を明言しているが、これらの人選についても朝日の意向を忖度するような人選にならないことを願っている。
ラムサール条約(水鳥と湿地に関する国際条約)に登録されている沿岸海域やこの度日本ジオパーク(貴重な地質や地形の認定地域)に認定された南紀熊野地域等豊かな自然に囲まれた和歌山県には四季折々の風景とともに国指定の史蹟、徳川御三家の居城和歌山城と多くの遺構を残す城下町、世界遺産「紀伊山系の霊場と参詣道」、万葉の昔を想起させる和歌の浦等奥深い歴史と伝統文化があります。しかしながら日々の生活の中で私達はこうした先達の遺産をどの程度認識し学び伝えて来たでしょうか。これら貴重な資産や資源を後世に伝え、全国に発信して行くために観光立県としての和歌山が見直されつつあります。これまで多くの歴史遺産が目先の利益や思慮浅い合理化の名のもとに破壊され、立て札だけが残る遺構跡を見るにつけ、私達大人は後世の子供たちにせめて歴史や伝統文化について伝え残す責任があるのではないでしょうか。過日この欄でボランティア活動の授業必修を訴えていた少年が居られましたが、この素晴らしい資源を持つ和歌山に生まれ育ったことに誇りを持ち、郷土を愛し他人とのかかわりを大切にする心を育てるためにも、子供達はもちろん地域に集う皆様方にも、郷土の歴史を学ぶ体験学習を奨励することを義務付けては如何でしょうか。