モモはシーズー犬で友人夫婦が14年8カ月に亘って家族同然に育てて来た。私が訪れると円らな目で顔を眺めながらしっぽを振って全身で迎えてくれた。3か月程前友人がモモの腹部にしこりを見つけ医師の診察を受けたところ癌(悪性腫瘍)で、しばらくは大丈夫との診断を受けた。友人夫婦は旅行等にも同行させたり定期的なトリミングを行う等可愛がってきたが、亡くなる間際友人の奥さんは膝の上で虚ろな目で亡くなって行くさまを目の当たりにして、まさにペットロス(飼い主に生じる心理的打撃)の心境に陥ったようだ。
いま全国自治体では年間22万匹余りの野犬や飼い主の居ない犬が引き取られ、14万匹余りが殺処分されていると聞く。こうした現状を減らすために「改正動物愛護法(通称)」では動物の飼い主や業者等についてきめ細かい規定が設けられている他マイクロチップ等を使った情報管理も検討されているようだ。こうしたことを考えれば、モモは飼い主に愛され幸せな一生を送ったわけで友人は飼い主としての責任を果たしたと言えるだろう。 う。 ニュース和歌山投稿11月1日掲載