韓国の李明博大統領が歴史的にも国際法上も日本固有の領土である島根県の竹島に強行上陸した。韓国大統領の竹島上陸は今回が初めてと言う。韓国政府は「竹島(韓国名 独島)は韓国固有の領土であり訪問になんの問題も無いし、日本政府へ事前連絡する必要も無い」と述べているほか大統領自身が「上陸は3年前から準備していた。日本側の反応は予想していた。」と語り、その背景にはいわゆる従軍慰安婦問題で進展が無いことに関連し「日本は自ら心を決めれば解決できる問題を内政問題に心を奪われ消極的態度を取っており、行動で我々の不満を見せる必要があった。」「国際社会での日本の影響力も以前ほどではない。」とも述べたと言う。
日本が北方領土問題や尖閣諸島問題への対応等で日本という国はゴリ押しすれば退き、泣き寝入りする国であることを学ばれ、普天間問題等で米国からも距離を置かれている現状を見越して、頭からなめきられている状況を浮き彫りにした。そこには領土と言う主権を侵され、不法占拠されようが実効支配されようが何ら反発も抗議もしない国民性を見下しているのである。ロシアのメドベージェフ大統領(当時)の北方領土への訪問や中国漁船衝突事件における中国人船長の超法規的釈放、総理の日韓併合100年にあたっての不必要な謝罪談話、日本大使館前へ慰安婦の銅像を設置されても抗議も出来ない等民主党政権の弱腰外交姿勢を見透かされているのである。
それにしても中国や韓国の一般国民がこれら日本の対応に抗議して日本の国旗を燃やしたり、大使館に石を投げつけたり、先日はオリンピックのサッカー会場において3位決定戦で勝利した韓国選手が「独島は我々の領土だ」と書いたメッセージを掲げてアピールするなど自国の国益のために声を上げているのに対しわが日本では主権が侵されているにも拘らず声ばかりか関心すら持たないのは何故なのだろうか。そればかりか総理官邸へ毎週金曜日に押し掛けて深い考えも無く「原発反対、脱原発・・」のシュプレヒコールを繰り返し、自国の政権へ圧力をかける内向きの行動ばかりが目につくのはどうしてだろうか。
日本は戦後占領下のもとに軍備も持てない骨抜き憲法の制定、象徴天皇等皇室改革、自由平等の名のもとに財閥解体、農地解放、自虐史観に満ちた日教組主導による教育制度の改変、伝統文化の否定、家族制度の解体等強い日本の根源である全ての分野において骨抜きにされてしまったのである。今日の弱腰外交はこれら戦後シンドロームによる日本弱体化によるものであり、そこには愛国心のかけらも見られない日本の姿が東日本の津波の跡と重なって見えるのは私だけだろうか。