建築士の裏側

建築士の違法行為等についての注意喚起を記し、特に違法な代願が減っていくことを願います。

生コンの闇 ~JIS認定工場でも発注方法の穴がある~

2024-09-14 09:41:09 | 日記

建築物の構造部(木造や鉄骨造等の基礎、RC造)に使用する生コンはJISの基準に依ることになっています。

しかし、以下のような事が行われている場合があるので要注意です。

①JIS認定工場でない生コン工場に発注。

こちらは土間等の構造部以外は問題ないですが、建築物の構造部に使用するのはNG。

そしてもう一つ穴があるのが、

②JIS認定工場に発注したが、建築物の構造部ではない発注を行って、基礎を打設。

JIS認定工場であれば、建築物の構造部として注文を受けるとJIS基準に従った配合をしないと違法ですが、その他の場合は問題無いため、どうやら工場側も知りながら(建前上は建築物の構造部とは聞いていない)生産してるの場合があると感じます。

設計基準強度(FC)21で建築物の基礎として発注すると、JIS基準に従い+3~6の温度補正が必要になります。そうすると呼び強度が24~27(時期による)となります。

強度が上がると単価も上がるので、発注者側は建築物の基礎ということを伏せて、単に呼び強度21で発注したり、土間用と発注したりする場合があるようです。

※誠実なプロの施工者はやらないと思いますが、基準について無知な発注者や、意図的な業者が行っていると思います。 特に木造住宅やその他4号建築物が温床になっていると思います。

 

 

 

 

 

 


代願でも建築士たるもの便利屋になったら駄目だよ

2024-09-09 09:58:01 | 日記

今年の春に代願で確認申請した木造2階建て住宅が8月末に完了検査を受けました。

その10日ほど前に工事監理者として最終確認を行い、便器や換気扇が取り付けられていない状況でしたが、検査までには間に合うとのことだったので完了検査を申請。

で、完了検査当日に早めに現場入りすると、両方とも台風の影響とのことで間に合わず未施工。

検査が終わり、便器と換気扇は写真提出と引き換えに検査済み証発行になりました。

そして今日、施工者から完了したと電話があり、そこから問題発言

「工事監理者側で写真撮りますか?」

いや、違うでしょ!

検査までに終わるという旨で申請して終わらず、また工事写真は施工者の義務ですから。

ということで、施工者に写真撮るよう指示しました。

代願なので施工者が私からみたらお客になるけど、便利屋になったら駄目ですよ。

 

 


地盤悪いのに地盤補強しないって代願アルアルに巻き込まれた

2024-09-03 23:34:13 | 日記

今年は今のところ創業以来15年で圧倒的な過去最低の売り上げを記録しています。

喉から手が出るほど仕事が欲しいです。な状況でようやく木造住宅の代願の仕事が入ってきたのですが....

建築場所は田んぼの造成地で一見して地盤が悪そうな場所。SWS地盤調査をしたところ予想通り悪く、腐植土も出たので小口径鋼管杭等が必要となりました。

木造住宅なのでその辺の審査はありません。確認申請を依頼してきた施工者は予算的に杭などはやりたくないとのこと。

やりたくない旨迫られて困ったけど、ここは毅然と「確認申請では審査されないけど、私が適切に設計したという前提で確認済みとなり、工事監理者でもあるので施工報告書を頂かないとならなく、地盤補強をやらない場合は私が大きな問題を抱えてしまうので、それは無理ですよ」と回答。

「また、瑕疵担保保険で地盤調査報告書求められて杭等の施工報告書も必要になるのでは?」と。

で、とりあえず地盤補強の見積もりを依頼することになったけど、どうなることやら....

できれば穏便に済ませたいので、瑕疵担保保険会社でその辺しっかりやってくれる事を願います。

もし、その辺がザルで通ってしまうなら、確認申請は提出したので、取り下げするか、着工してしまったら行政に報告するしかないかな。

今お金に困っているけど、地盤補強しないで通すなんてことは絶対やらないぞと。

 

 

 

 

 


断った、鉄骨造2階建ての代願

2024-08-28 15:06:51 | 日記

近年、令和3年の出来事です。

高齢で廃業した昔から確認申請を依頼して頂いた木造専門の工務店から、仲間の業者を紹介頂きました。私は安くやってくれるからと紹介されたようです。

業務内容は、

鉄骨造2階建ての農業用倉庫、約250㎡の確認申請~完了検査まで。平面図、立面図等はできており、鉄骨工場が作成した鉄骨図面も参考にと。

意匠図面を見てみると....私の知っている設計事務所....

ということで、その設計事務所に電話して状況を確認しました。

数か月前に今回私に見積もり依頼のあった業者からの依頼で提出された簡単なプラン図面をCAD図で書いて、確認申請~完了検査までの見積もりを提出したところ、無しのツブテ。

確認申請~完了検査を安くやる設計事務所を探し回っているようで、知人を介して私に見積もり依頼ということ。

私の方は高く見積もりを出すからということで、知り合いの設計事務所の金額を聞いたら、ビックリな安い値段!!!

鉄骨造2階建て250㎡、簡単な農業用倉庫だけど、構造設計事務所に外注して、完了検査と申請手数料も込みで90万円!!!

その設計事務所は、工事監理者と確認申請に名義を書いても、一度も現場に行かず(現場を見ても不勉強でわからない代願専門)完了検査の時だけ立ち合いと言っていました。

更に構造設計費は構造設計事務所の値段そのままで、自分がチェックしたり、打ち合わせしたりする経費も入れてなく、構造設計事務所に意匠図わたして出てきた構造図は見てもわからいのでノーチェックでそのまま確認申請し、審査では納まり等はみないので、現場が始まって問題があれば、施工者のやりいいように適当にやって完了検査という流れ。

私だったら、構造設計との協議・チェックと施工者であるクライアントとの擦り合わせ、そして工事監理費、諸経費で60万円は追加します。現場が始まって施工者から構造と納まり等の問題点を指摘されたら構造設計者と協議して対応します。

見積もりを出そうかと思ったけど、問題のありそうな業者なので、お断りしました。

この仕事、もし私が受けたとしたら、工事監理でまず基礎の配筋で問題が出ると推測。元請けは安く施工するのに基準を知らない基礎業者に基礎を施工させて、主筋の柱内定着や継手可能位置が反映されていなく、ごたごたになってかなり面倒な事になると思われます。独立か布基礎だとしたら、基礎の底版は土枠ってこともあるかもしれませんね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


断った木造住宅の代願2

2024-08-23 10:27:44 | 日記

前回とほぼ同時期の平成22年頃になります。

代願を昔から頼んでくれる木造専門の工務店が自社設計施工の激減で不動産業者の下請けを行うことになり、不動産業者が委託していた設計事務所が辞めたとのことで当方に声がかかりました。

業務内容は、

建築主との打ち合わせ・プラン作成、敷地・役所調査、確認申請図書+フラット35図書作成、申請~済み証の受け取り、工事監理、完了検査申請・立ち合い。

一式で30万円/棟(税抜き)。

月に数棟あるとのことですが、安すぎ。建築主と打ち合わせてプランを決定していくなんて、プラン決定まで結構人工がかかり、打ち合わせは夜や休日の可能性も高いでしょう。

当方を紹介した昔からのつきあいのある工務店には申し訳なかったけど、即断りました。

その後、当方を紹介した知り合いの工務店は何棟か施工したとのことですが、次第に不動産業者からの支払いが滞り、最終的に会社を潰してトンズラされて数千万円の負債を負ってしまいました...

恐らく、私に声のかかる前の設計事務所、私が断った後の設計事務所もお金が貰えなかったと思われます。