かけがえのない人生を主体的に生きる ”持ちカードを増やし、カードを切る!”
SPT(トランプ)メソッド
はじめに
主体性を高めるセルフ・エンパワーメント研修
1993年「主体性を高める」ことを目的として開発されたセルフ・エンパワーメントプログラムは、一般向けの公開講座として神戸で定期的に開催してきた。当初は自己理解の方法として各人の中にあるサブ・パーソナリティ(パーソナリティの多面的側面)を20枚の画用紙に描画していた。 1995年には、日本の社会人のサブ・パーソナリティを調査し、翌年にカード化したSP(サブ・パーソナリティ)トランプを開発しそれ以降、セルフ・エンパワーメント研修のツールとしてこのSPトランプを使用してきた。セルフ・エンパワーメント研修はその後、バブルの崩壊、企業のリストラ、中高年の早期退職など社会が混沌とした社会の中で、個人がかけがえのない人生をいかに主体的に生きていくかを考えるための研修として展開し続けてきた。
セルフ・エンパワーメントの教材として開発したSPトランプは使い勝手もいいこともあって現在では子どもから大人、そして自己理解から他者理解、他者対応、自己成長のプログラムの教材として幅広く活用されている。現在では企業研修で20万人、子ども、生徒、学生、教諭、子育てママなども含めると受講者は30万人(推定)以上になる。
SPTメソッドの執筆にあたっては1.SPトランプの理論背景、2.実証データ、3.SPトランプの使用方法、4.受講生の反応・評価の視点でまとめた。
SPトランプは開発にあたってはイタリアのロベルト・アサジョーリの統合心理学とアメリカのソーシャル・スタイル理論を背景として開発した。しかしSPトランプの活用については2つの理論のみならずヨーロッパやアメリカの心理学、東洋の哲学も参考にした。実証データについては過去の数多くの受講生のデータ、2015年に約1,000名の受講生のデータそして外国人のデータも紹介した。SPトランプ活用方法については従来行ってきた方法と現在の日本人が抱えるPersonal Solution & Development(個人の抱える問題解決と自己成長)に寄与するための活用分野や使用方法も紹介した。また受講生の反応や評価ついても子どもから大人までの参加者からどのような評価(反応、結果)がなされたかについても紹介した。
SP(サブ・パーソナリティ)トランプとは
私たちは、面倒くさがり屋、まじめ、心配屋、ガンバリ屋、人見知りといった、さまざまな人格的な部分を持っている。抑圧して気づくこともない部分もあれば、大きくなりすぎて自分そのもののように思い込んでいる部分もある。パーソナリティを形成するさまざまな部分を、イタリアの精神科医であったロベルト・アサジオリは「サブ・パーソナリティ」と名付けた。SP(サブ・パーソナリティ)トランプとは、1995年に500名の社会人に一人20枚のSPを記述してもらい、多くの人が持っていると思われるSPを52選んでトランプ仕立てにしたものである。それぞれのSPにニックネームをつけビジュアル化し、トランプ同様、ハート、ダイヤ、クラブ、スペードのいずれかのマークと数字を配している。マークについては、1960年代アメリカのイリノイ大学のデービットW.メリルとロジャーH.リードが提唱した二つの行動次元と4つの行動パターンからなるソーシャル・スタイルをベースとした。その後行動次元に背景にある欲求を関連付けたドナルド・シエパードの研究がベースになっている。なお、数字については、日本の社会通念上弱みとされるものから順に数字の低いものを当てはめた。なおSPトランプは当時エンパワーメントカウンセリング研究所代表の角本ナナ子と共同で企画、開発したものである。
SPトランプ一覧表 ©YAO教育コンサルタント
|
ハート |
ダイヤ |
クラブ |
スペード |
1 |
気分屋 |
いじけ屋さん |
内気さん |
責めたがり |
2 |
飽き性さん |
迷子さん |
小心者 |
冷やや家 |
3 |
面倒くさがり屋 |
のぼせ屋さん |
ナーバスさん |
切れ屋さん |
4 |
わがままさん |
恥ずかしがり屋 |
言い訳さん |
損得屋 |
5 |
アバウトさん |
キョロキョロさん |
心配屋さん |
白黒さん |
6 |
お調子者 |
さみしがり屋 |
プライドさん |
自信家 |
7 |
しきりたがり屋 |
同調さん |
がまんさん |
だんどり屋 |
8 |
おおらかさん |
のんびりさん |
努力家 |
堂々さん |
9 |
ほがらかさん |
お人好し |
慎重さん |
勝気さん |
10 |
ハッピーさん |
思いやりさん |
冷静さん |
ガンバリ屋 |
11 |
チヤレンジャー |
人情家 |
几帳面さん |
信念さん |
12 |
情熱家 |
誠実さん |
まじめさん |
一徹さん |
13 |
社交家 |
友好家 |
理論家 |
実践家 |
かけがえのない人生を主体的に生きる ”カードを増やし、カードを切る!”
かけがえのない人生、このうえなく大切な人生を主体的に生きて行くためにSPトランプメソッドでは次の3つが大切であると考えています。
1、自分の心の中にあるSPを知る(持ち札を知る)
2、持ち札であるカードを切る(自分の意志でSPを行動化する、または行動化しない)
3、持ち札を増やす(意志を育て、意図実現のための持ち札を育てる)
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