自らの労働条件は自らの手で! 教え子を再び戦場に送るな!日教組・東京教組と共に闘おう!
NEWS 江戸川区教組
2023/11/01 No.2307 江戸川区教職員組合(江戸川区中央3-7-11-102江戸川区平和運動センター)
10.21東京教組教研 地域における教育改革とPTA
(民主的な学校づくり)分科会にて江戸川区教組として
“管理職のパワハラ問題へのとりくみ”を発表
―以下、“管理職のパワハラ問題へのとりくみ”に関する発表と意見交換の概略ですー
◆管理職によるパワハラ問題は後を絶たない。
江戸川区教組は、一昨年度から昨年度までの2年間、A校・管理職のパワーハラスメントに対して総力をあげて取り組んできた。
訴えてきた当事者は数名。
当事者の訴えを聞いたところ、繰り返し提案文書の訂正をさせる、度重なる叱責、
過労死ラインをはるかに超える100時間超えの時間外勤務を何ヶ月も強いられること等が分かった。
◆当区教組執行委員会は、当事者を支えながら、区教委交渉を重ね、
校長への指導(職の解任)やA校への人員配置など様々な改善を実現した。
少人数ながら組合があったからこそ実現できたことであったと自負している。
書記長は、連日のように区教委担当に電話を入れ、「組合員を護る1」の気迫に満ちあふれていた。
委員長をはじめ執行委員のメンバーは、心身ともに潰れそうになっていた当事者をメールでのやりとりや分代、
区教委交渉での話し合いで支えてきた。
組合員のいのちと生活を守るために、全力を尽くして取り組む過程で、A校から組合加入も実現した。
以上、2年間にわたり取り組んできた管理職によるパワハラ問題について、皆さんの参考になればと思い報告する。
経過報告、取り組みの振り返りは省略。
◆パワハラ問題をどうとらえるか?
ICT教育の推進、ギガスクール構想で一人一台のタブレット端末の使用、小学校英語の必修化等々、仕事量はふくれあがる一方。
病休等による欠員が出ても補充できず校内でやりくり。
朝早くから夜遅くまで仕事をせざるをえない。
休憩時間もない。
どんなに長時間働いても休日出勤をしても、給特法で超勤手当は支給されない。
過酷さを増す学校現場で過労死寸前になりながらも教職員は懸命に働いている。
こんな中、管理職はなぜパワハラに走るのだろうか?
最近は、管理職のみならず、主幹や主任などの同僚によるパワハラも急増している。
女性部権利アンケートや青年部アンケートでも管理職や同僚のパワハラに苦しむ訴えが区教組にいくつも寄せられている。
職場における「パワーハラスメント」とは、①優越的な関係を背景とした言動であって、②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、
③雇用する労働者の就業環境が害されるものと定義されている。
【(労働施策総合推進法第30条の2)東京産業労働局資料】
◆A校校長は、例えば当事者の計画案に対して具体的な改善策を示さずに、ただ「ダメだ。自分で考えろ」と何度も突き返した。
「ご指導下さい」とお願いしても、「自分の仕事は自分で考えろ!」と突き放した。
また、別の当事者も、計画案の書き直しを何度も命じられたが、結局最初の案に戻ってしまうことも。
「権力」に威をかりてのパワハラで、校長は多くの教職員を心身ともに追いつめたのだ。
◆何故、こうしたことが横行しているのか。
2003年、都教委は全国にさきがけて「主幹制度」を導入した。
2007年には、「統括校長」「主任教諭・主任養護教諭」の設置を強行し、2009年からは主任教諭を導入した。
教職員組織は、「統括校長→校長→副校長→主幹教諭・指導教諭→主任教諭→教諭」といったピラミッド型の組織へとつくりかえられ、
教職員はトップダウンで下されてくる指示、命令に意見を言うこともできずに、従うことを強いられている。
組合員のいない職場では顕著にその影響が表われている。
◆2000年度から都教委は教育職員の人事考課制度を導入し、2001年度からは処遇に反映されることに。
2014年には地公法の改悪で「人事評価制度」が義務づけられ、「任用、給与、分限、その他人事管理の基礎として活用する」とされた。
教職員の昇給や手当、異動など生活や権利にかかわることも、人事考課に基づく校長の業績評価如何なのである。
校長に評価されたい主幹や主任が「成果」をもとめて、同僚の教職員にパワハラ的な言動をとることがあるのではないだろうか。
そもそも、校長自身が教育委員会から業績評価されている。
校長が学校(自身)の評価を気にすれば、パワハラは必然的に起きる。
自分を高く評価されたいために、「他校に先行し、目立つことを打ち出せ」と校長は、教職員に強要しているのだ。
校長の目標は、政府・文科省の学習指導要領の実施であり、産業界が求めているICTを基盤とした「令和の日本型学校教育」の推進である。
これらがトップダウンで否応なく教職員に下される。
学校のパワハラは、管理職個人の問題ではない。
管理職が、政府・文科省の教育政策や施策を推し進めるために、教職員への労務管理を強化する際に発生する問題として考えられる。
◆まとめ
パワハラ問題はどこの職場でもおこり得る。
この報告も氷山の一角ではないだろうか。
東京の職場は、ピラミッド型の管理体制や人事考課制度によって、教職員は個々バラバラに分断され、協働が破壊されている。
トップダウンで下ろされる命令や指示に、多くの教職員は意見が言えず、悩みながらも仕事をしているのではないだろうか。
教職員の分断は、パワハラの温床となる。
管理職の理不尽なパワハラを許さず、はねかえすためには、教職員の協力・職場の団結をつくりだすことが不可欠だ。
このとりくみで当事者同士支え合い、協力し合って、校長のパワハラに抗することができた。
そして、「教職員の協力・職場の団結をつくりだしたのは、教職員組合の力である!」と、区教組執行委員会は強く実感している。
これからも学校現場の訴えに耳を傾け、区教組はパワハラ問題について組合員とともにとりくんでいく。

◎意見交換
参加された若い教員から、「まるで僕と同じです。僕にパワハラをした校長かと思ったほどです。指導が上手くいかず叱責、
他の教員の協力はなかったです」といった相談が出されました。
それに対して、「若い教員が1年目から『指導ができない。仕事ができない』と叱責されるのはおかしい。
出来るようになるには6年位はかかる。だからこそ周りの教員が一緒に取り組むという協力・協同が大切。
今はそれがないのでは~」といった意見が出されました。
その通りだと周りからも同様の意見が出されました。
また、パワハラで受けた心身の不調はその後も続き、トラウマになることもあるという話も出ました。
当事者の中には現在も苦しんでいる人がおり、パワハラ問題の根の深さに胸が痛みました。
10.26 異動に関する区教委交渉を行いました!
異動に関する区教委交渉を行い、異動希望者(組合員)の思いをまとめ、区教委へ伝えました。
できるだけ希望が通るよう、今後も必要な時は、区教委と連絡を取ったり交渉を行ったりしていきます。
<当面の予定>
○11月分会代表者会 日時:11月10日(金) 18時~20時 場所:タワーホール船堀405号室
○12月分会代表者会 日時:12月 1日(金) 18時~20時 場所:タワーホール船堀305号室
生活と権利を守るためにみんなで力を合わせましょう!
江戸川区教職員組合加入届
江戸川区教職員組合 執行委員長 様
私は江戸川区教職員組合に加入いたします。
( )学校分会 氏名( ) 印
NEWS 江戸川区教組
2023/11/01 No.2307 江戸川区教職員組合(江戸川区中央3-7-11-102江戸川区平和運動センター)
10.21東京教組教研 地域における教育改革とPTA
(民主的な学校づくり)分科会にて江戸川区教組として
“管理職のパワハラ問題へのとりくみ”を発表
―以下、“管理職のパワハラ問題へのとりくみ”に関する発表と意見交換の概略ですー
◆管理職によるパワハラ問題は後を絶たない。
江戸川区教組は、一昨年度から昨年度までの2年間、A校・管理職のパワーハラスメントに対して総力をあげて取り組んできた。
訴えてきた当事者は数名。
当事者の訴えを聞いたところ、繰り返し提案文書の訂正をさせる、度重なる叱責、
過労死ラインをはるかに超える100時間超えの時間外勤務を何ヶ月も強いられること等が分かった。
◆当区教組執行委員会は、当事者を支えながら、区教委交渉を重ね、
校長への指導(職の解任)やA校への人員配置など様々な改善を実現した。
少人数ながら組合があったからこそ実現できたことであったと自負している。
書記長は、連日のように区教委担当に電話を入れ、「組合員を護る1」の気迫に満ちあふれていた。
委員長をはじめ執行委員のメンバーは、心身ともに潰れそうになっていた当事者をメールでのやりとりや分代、
区教委交渉での話し合いで支えてきた。
組合員のいのちと生活を守るために、全力を尽くして取り組む過程で、A校から組合加入も実現した。
以上、2年間にわたり取り組んできた管理職によるパワハラ問題について、皆さんの参考になればと思い報告する。
経過報告、取り組みの振り返りは省略。
◆パワハラ問題をどうとらえるか?
ICT教育の推進、ギガスクール構想で一人一台のタブレット端末の使用、小学校英語の必修化等々、仕事量はふくれあがる一方。
病休等による欠員が出ても補充できず校内でやりくり。
朝早くから夜遅くまで仕事をせざるをえない。
休憩時間もない。
どんなに長時間働いても休日出勤をしても、給特法で超勤手当は支給されない。
過酷さを増す学校現場で過労死寸前になりながらも教職員は懸命に働いている。
こんな中、管理職はなぜパワハラに走るのだろうか?
最近は、管理職のみならず、主幹や主任などの同僚によるパワハラも急増している。
女性部権利アンケートや青年部アンケートでも管理職や同僚のパワハラに苦しむ訴えが区教組にいくつも寄せられている。
職場における「パワーハラスメント」とは、①優越的な関係を背景とした言動であって、②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、
③雇用する労働者の就業環境が害されるものと定義されている。
【(労働施策総合推進法第30条の2)東京産業労働局資料】
◆A校校長は、例えば当事者の計画案に対して具体的な改善策を示さずに、ただ「ダメだ。自分で考えろ」と何度も突き返した。
「ご指導下さい」とお願いしても、「自分の仕事は自分で考えろ!」と突き放した。
また、別の当事者も、計画案の書き直しを何度も命じられたが、結局最初の案に戻ってしまうことも。
「権力」に威をかりてのパワハラで、校長は多くの教職員を心身ともに追いつめたのだ。
◆何故、こうしたことが横行しているのか。
2003年、都教委は全国にさきがけて「主幹制度」を導入した。
2007年には、「統括校長」「主任教諭・主任養護教諭」の設置を強行し、2009年からは主任教諭を導入した。
教職員組織は、「統括校長→校長→副校長→主幹教諭・指導教諭→主任教諭→教諭」といったピラミッド型の組織へとつくりかえられ、
教職員はトップダウンで下されてくる指示、命令に意見を言うこともできずに、従うことを強いられている。
組合員のいない職場では顕著にその影響が表われている。
◆2000年度から都教委は教育職員の人事考課制度を導入し、2001年度からは処遇に反映されることに。
2014年には地公法の改悪で「人事評価制度」が義務づけられ、「任用、給与、分限、その他人事管理の基礎として活用する」とされた。
教職員の昇給や手当、異動など生活や権利にかかわることも、人事考課に基づく校長の業績評価如何なのである。
校長に評価されたい主幹や主任が「成果」をもとめて、同僚の教職員にパワハラ的な言動をとることがあるのではないだろうか。
そもそも、校長自身が教育委員会から業績評価されている。
校長が学校(自身)の評価を気にすれば、パワハラは必然的に起きる。
自分を高く評価されたいために、「他校に先行し、目立つことを打ち出せ」と校長は、教職員に強要しているのだ。
校長の目標は、政府・文科省の学習指導要領の実施であり、産業界が求めているICTを基盤とした「令和の日本型学校教育」の推進である。
これらがトップダウンで否応なく教職員に下される。
学校のパワハラは、管理職個人の問題ではない。
管理職が、政府・文科省の教育政策や施策を推し進めるために、教職員への労務管理を強化する際に発生する問題として考えられる。
◆まとめ
パワハラ問題はどこの職場でもおこり得る。
この報告も氷山の一角ではないだろうか。
東京の職場は、ピラミッド型の管理体制や人事考課制度によって、教職員は個々バラバラに分断され、協働が破壊されている。
トップダウンで下ろされる命令や指示に、多くの教職員は意見が言えず、悩みながらも仕事をしているのではないだろうか。
教職員の分断は、パワハラの温床となる。
管理職の理不尽なパワハラを許さず、はねかえすためには、教職員の協力・職場の団結をつくりだすことが不可欠だ。
このとりくみで当事者同士支え合い、協力し合って、校長のパワハラに抗することができた。
そして、「教職員の協力・職場の団結をつくりだしたのは、教職員組合の力である!」と、区教組執行委員会は強く実感している。
これからも学校現場の訴えに耳を傾け、区教組はパワハラ問題について組合員とともにとりくんでいく。

◎意見交換
参加された若い教員から、「まるで僕と同じです。僕にパワハラをした校長かと思ったほどです。指導が上手くいかず叱責、
他の教員の協力はなかったです」といった相談が出されました。
それに対して、「若い教員が1年目から『指導ができない。仕事ができない』と叱責されるのはおかしい。
出来るようになるには6年位はかかる。だからこそ周りの教員が一緒に取り組むという協力・協同が大切。
今はそれがないのでは~」といった意見が出されました。
その通りだと周りからも同様の意見が出されました。
また、パワハラで受けた心身の不調はその後も続き、トラウマになることもあるという話も出ました。
当事者の中には現在も苦しんでいる人がおり、パワハラ問題の根の深さに胸が痛みました。
10.26 異動に関する区教委交渉を行いました!
異動に関する区教委交渉を行い、異動希望者(組合員)の思いをまとめ、区教委へ伝えました。
できるだけ希望が通るよう、今後も必要な時は、区教委と連絡を取ったり交渉を行ったりしていきます。
<当面の予定>
○11月分会代表者会 日時:11月10日(金) 18時~20時 場所:タワーホール船堀405号室
○12月分会代表者会 日時:12月 1日(金) 18時~20時 場所:タワーホール船堀305号室
生活と権利を守るためにみんなで力を合わせましょう!
江戸川区教職員組合加入届
江戸川区教職員組合 執行委員長 様
私は江戸川区教職員組合に加入いたします。
( )学校分会 氏名( ) 印