子供の頃のクリスマスは、サンタさんとトナカイと言うより、西洋が降臨したような不思議な日だった。
特に思い出深いのは、ヘンテコな形の薄い紙の帽子、銀紙の長靴からはお菓子がハミ出て、絞った白い網で巾着のようになっていた。点いたり消えたりするクリスマス電球と、やはり紙でできていたモコモコのモール。ツリーのてっぺんの銀紙の星にはツリーにさす筒が付いていたけど、うまく刺さらなかった。
三角のクラッカー、脱脂綿の雪。
丸いケーキとツリーの記憶はなぜだか薄い
サンタさんは本当はいないけどプレゼントを持ってくるキャラクターとしての著名人だった
うちの店は年賀状のついでみたいな扱いで、クリスマスカードを売っていた。
横長で銀の粉が絵の効果としてマブされていて、それはそれは子供心に美しかった
クリスマスカードが一番の思い出かもしれない