無題
転々と避難所から避難所へ
何度も何度も繰り返し
ようやく、辿り着いた仮設住宅
四畳半一間の不自由に囲まれた、
異様な空間。
眠れない夜がつづく
苛立ちと絶望が交差する席に見えない不安
「もう、だめだ!頭が変になりそうだ!」
きのうそういっていた人が
フラフラ今日も歩いている
こんな事をこの先
何年繰り返せばいいのだろう
「頑張れ!」と言われても、
「立ち上がれ!」と言われても
「前を向け!」と言われても
どこに向かって進めばいいのだろう。
折角、震災の中を生き延びたというのに
自らの命を絶つ人が後を断たない。
そういうボクも紙一重の毎日、
そんなボクの折れそうな心を
支えてくれたのはあなたです。
日本中のあなたのはげましや支援のおかげで
辛うじてここにいます。
たすけてくれて「ありがとう!」
助けてくれる人が居るから
「すごい!」
そのやさしさがうれしい、
心強い。その感謝の気持ちを伝えるために
精一杯の強がりと
精一杯の笑顔で
「がんばります!」
「負けません!」と
差し伸べてくれたあなたの手を握りかえします。
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12篇の詩を紹介しました。
作者は南相馬市鹿島区寺内塚合寺内塚合第二仮設自治会長の藤島昌治さんです。
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