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昨夜、台所のゴミを外へ出しに行くと偶然蝉の羽化に出くわした。
殻の背中が割れて上半身を出し、少しづつ身体をそらせ下半身を出していきます。この時点になるまでどれだけの時間を要したのだろう。後で調べるとすべて完了するまで2時間ぐらいかかるらしい。
小さな羽根を折り畳んだ間抜けな天使風、滑稽にも見えるけれど、本人はいたって真剣。一見微動だにしていないようだけど、少しだけぴくぴく震えているようにも見える。
乳白色の身体にエメラルドグリーンがかった透明の翅は神秘的。彫刻のようにじっと動かない。
体が乾くまでは飛べない、殻から抜け出て1時間以上、一生のうちで一番無防備な時間を耐えなければならない蝉。鳥、クモ、スズメハチ、人間などの天敵に襲われないよう最後まで気が抜けないはず。天敵が活動を開始する朝までに飛翔できるようじっと耐える。
朝には抜け殻だけが残っていたので無事に飛び立てたのでしょう!
エメラルドグリーンの翅や 羽化の蝉乾くを待ちて夜明けを翔ける