
今日を逃したらDVD化されていない「フォロー・ミー」はおそらく観れないだろうと、台風で風雨荒れる中映画館へ向かいました。この映画を観た当時、私は19歳で大学生でした。ジョン・バリーの気だるく歌う「follow follow~♪」が流れ始めると、胸キュンになり涙が伝ってきそうになり慌てました。
。「いかん、いかん」私は感傷を振り払い冷徹な映画評論家に徹しようと切り替えます。あれだけ私のハートを射止めたこの映画が、長い歳月を経て年を重ねた私に、果たして感動を与えるのかどうか。何だぁーと思う自分が怖くもあったのです。
冒頭からやられました。この映画の原題はてっきり「FOLLOW ME 」だ思っていたのに、何と原題、米国では「THE PUBLIC EYE」でした。(イギリスでは「Follow Me!」)。ムム、これは何と訳せば良いのか?「世間の目・・」とでも訳すのか。ひたすら英語に耳を傾けていると、探偵を「 Private eye」という言い回しで使っています。帰って色んなサイトを検索した結果、謎が解けました。でも「FOLLOW ME 」が断然良いに決まってます!
※パブリック・アイ(PUBLIC EYE)とは 「私立探偵」の俗称(隠語)。
「プライベート・アイ」 も 同義ではあるが、この語が生まれた英国では、シャーロック
ホームズの時代から「プライベート ・アイ」にのみ 尾行専門家の意味を与えてきた。
ところが、本作では 探偵が 「尾行」という職務を完全に逸脱、放棄してしまっているため、
あえて 「プライベート ・アイ」ではなく「パブリック ・アイ」を タイトルに持ってきてある
ストーリー
英国の上流階級に属し、財産もあり、仕事も申し分のない会計士のチャールズだが、彼には大きな悩みがあった。妻のベリンダ(M.ファロー)が浮気をしているのではないか、という疑惑に苛まれてしまったのだ。チャールズは私立探偵のクリストフォロー(トポル)に妻の素行調査を依頼する。クリストフォローはつかず離れずの距離でベリンダの尾行をはじめた。ささやかな自由と愛情に飢えていたベリンダは、微妙な距離で見えるクリストフォローの優しいまなざしに興味を抱きはじめる……。

ミアファローのフアッションは1970年代のヒッピースタイルで私も好んで着ていました。今になればそのデザインが古めかしく、30数年前のロンドンの風景にぴったりでした。孤独なメリンダの心が切ないほど分かったあの頃、一人が好きな私は自分とべリンダを重ね合わせて観ていました。後をつけてくれるトポルみたいな人が居たらどんなにいいだろうと憧れたものです。2人の間に芽生えたのは恋愛感情では片付けられない、友情めいた物も伴っていたように思えます。自由に生きようとすると孤独を覚悟しなければいけないのに、伴う孤独を怖れてしまう臆病な自分と向き合いながら模索し続けていました。現在もまだ延長線上を歩いている私ですが・・・。一見ひょうきんなトポルもベリンダが持つ孤独を感じていたから彼女の真情が痛いほど分かったのです。
今観終えて、十代後半の私は自分を分かってもらうことだけを求めていたと気付かされました。若さゆえの傲慢だった頃の自分も愛おしいのですが、いい大人の女性となった今、包み込まれることだけを望むのは実に恥かしく愚かしい。
ベリンダに好意を感じながらも、彼女が好きな夫(チャールズ)に秘策を講じたトポルは素敵でした。時を経てもなお、ベリンダ以上にトポルが深く刻まれます。
彼女と接近しすぎず言葉を語らず前になったり後になったりしながら歩きなさい。夫婦間や恋人同士だけでなく人との関係性の作り方もそうなのだと気付かされます。家族や友人、隣人との出会いだってまさに「FOLLOW ME !」なんですよね。
食べ物の名前がついた通りやハンプトンコートの迷路庭園、イルカショーの見学やロミオとジュリエットの映画館などなど、あの頃と同じように声を上げて笑っていました。


冒頭からやられました。この映画の原題はてっきり「FOLLOW ME 」だ思っていたのに、何と原題、米国では「THE PUBLIC EYE」でした。(イギリスでは「Follow Me!」)。ムム、これは何と訳せば良いのか?「世間の目・・」とでも訳すのか。ひたすら英語に耳を傾けていると、探偵を「 Private eye」という言い回しで使っています。帰って色んなサイトを検索した結果、謎が解けました。でも「FOLLOW ME 」が断然良いに決まってます!
※パブリック・アイ(PUBLIC EYE)とは 「私立探偵」の俗称(隠語)。
「プライベート・アイ」 も 同義ではあるが、この語が生まれた英国では、シャーロック
ホームズの時代から「プライベート ・アイ」にのみ 尾行専門家の意味を与えてきた。
ところが、本作では 探偵が 「尾行」という職務を完全に逸脱、放棄してしまっているため、
あえて 「プライベート ・アイ」ではなく「パブリック ・アイ」を タイトルに持ってきてある
ストーリー
英国の上流階級に属し、財産もあり、仕事も申し分のない会計士のチャールズだが、彼には大きな悩みがあった。妻のベリンダ(M.ファロー)が浮気をしているのではないか、という疑惑に苛まれてしまったのだ。チャールズは私立探偵のクリストフォロー(トポル)に妻の素行調査を依頼する。クリストフォローはつかず離れずの距離でベリンダの尾行をはじめた。ささやかな自由と愛情に飢えていたベリンダは、微妙な距離で見えるクリストフォローの優しいまなざしに興味を抱きはじめる……。

ミアファローのフアッションは1970年代のヒッピースタイルで私も好んで着ていました。今になればそのデザインが古めかしく、30数年前のロンドンの風景にぴったりでした。孤独なメリンダの心が切ないほど分かったあの頃、一人が好きな私は自分とべリンダを重ね合わせて観ていました。後をつけてくれるトポルみたいな人が居たらどんなにいいだろうと憧れたものです。2人の間に芽生えたのは恋愛感情では片付けられない、友情めいた物も伴っていたように思えます。自由に生きようとすると孤独を覚悟しなければいけないのに、伴う孤独を怖れてしまう臆病な自分と向き合いながら模索し続けていました。現在もまだ延長線上を歩いている私ですが・・・。一見ひょうきんなトポルもベリンダが持つ孤独を感じていたから彼女の真情が痛いほど分かったのです。
今観終えて、十代後半の私は自分を分かってもらうことだけを求めていたと気付かされました。若さゆえの傲慢だった頃の自分も愛おしいのですが、いい大人の女性となった今、包み込まれることだけを望むのは実に恥かしく愚かしい。
ベリンダに好意を感じながらも、彼女が好きな夫(チャールズ)に秘策を講じたトポルは素敵でした。時を経てもなお、ベリンダ以上にトポルが深く刻まれます。
彼女と接近しすぎず言葉を語らず前になったり後になったりしながら歩きなさい。夫婦間や恋人同士だけでなく人との関係性の作り方もそうなのだと気付かされます。家族や友人、隣人との出会いだってまさに「FOLLOW ME !」なんですよね。
食べ物の名前がついた通りやハンプトンコートの迷路庭園、イルカショーの見学やロミオとジュリエットの映画館などなど、あの頃と同じように声を上げて笑っていました。
スケールの大きい作品ではありませんが、今もなお心に残る珠玉の作品でした。
帰りに映画館下の喫茶店でトポルが映画の中でおいしそうに食べていたマカロンを注文。
初めて食べたマカロンは”Follow~Follow~”と気だるい音楽を溶かしこむようなかったるい甘さでした
帰りに映画館下の喫茶店でトポルが映画の中でおいしそうに食べていたマカロンを注文。
初めて食べたマカロンは”Follow~Follow~”と気だるい音楽を溶かしこむようなかったるい甘さでした

大好きな作品に久しぶりにめぐり合った喜びが、ひしひしと伝わってくるレビューですね。素敵な再会だったようで、わたしも嬉しいです。
原題についてはわたしも知らなかったので(米・英合作ということも知らなかった)、詳しい解説、勉強になりました。わたしの記事も少し手直ししないと!
トポルのような男性には私も憧れてしまいます。でもbambooさんの仰るように、やはり求めるだけではダメですよね。「FOLLOW ME !」いいタイトルです。
ところで、わたしが前から参加しているブログDEロードショーという企画が今月も開催されます。詳しくは記事をアップしましたので、気が向いたら読んでみて下さい。もしよかったらbambooさんも気軽にご参加くださいね~♪
CGを一切使わなかった頑固な監督の映画作りには、スタッフやキャストも大変だったみたいですね。CGに慣れすぎた人には不満だった感想もありますが、私はその姿勢にむしろ好感を抱きました。
TBありがとうございます!
私はこれで何もしなくて良いのでしょうか?どうしたら良いのか分からないのよ
>それは香川照之が宇治長次郎役をがんばりすぎて黒子に徹していなかったからでは?
確かに長次郎が主役のようになってましたよね。極限状態での撮影だったようなので、みんなを引っ張っていこうと頑張りすぎっちゃったんでしょうか?
TBの方法は、gooブログを使った事がないので自信はありませんが・・・
1.この記事の編集画面を開く。
2.トラックバックを送りたい相手の記事を開き、トラックバックURLをコピー。
3.編集画面のトラックバックURLの欄に貼り付け、記事を保存。
という感じだと思います。
gooブログのトラックバック練習場というのもあるみたいですよ~。
初マイTBでした!
これ、全く知らなかったのですが、
あらすじを読んで面白そう! と思いました。
そしてこの作品の中に、これからの人生に役立ちそうなことがたくさん描かれていましたね。
年齢を重ねてきた人なら、うなずける部分があると思います。
傑作でした。
単なる私立探偵ではないよというトポルの主張なんでしょうが、「Follow Me!」のほうがやはり、しっくりくるタイトルですね。
映画を観るまで、謎なタイトルだなと思っていましたが。
72年は11歳で小学6年生でした。
近所のお姉さんたちが、こういうファッションをお召しになっていました☆
bambooさんは、あのお姉さんたちと同じくらいなのですよね~♪
>孤独なメリンダの心が切ないほど分かったあの頃、一人が好きな私は・・・中略・・・居たらどんなにいいだろうと憧れたものです。
この映画のこの雰囲気・シュチュエーションは、他の映画にはないモノだと思います。
>2人の間に芽生えたのは恋愛感情では片付けられない、友情めいた物も伴っていたように思えます。
恋愛ではなかったと思いますが・・・。
彼女の方は少し好きになっていたのでしょうけど、夫をないがしろにしてまでではなかったし、探偵さんはあぁいうヒトですから(爆)。
>自由に生きようとすると孤独を覚悟しなければいけないのに・・・中略・・・孤独を感じていたから彼女の真情が痛いほど分かったのです。
素敵なお姉さまだったのですね!
私もリアルタイムで見たかったです☆
>今観終えて、十代後半の私は自分を分かってもらうことだけを求めていたと・・・中略・・・いい大人の女性となった今、包み込まれることだけを望むのは実に恥かしく愚かしい。
生意気を言わせて頂ければ、女性として、人間として、成長なさって素晴らしい事だと思います。
>食べ物の名前がついた通りやハンプトンコートの迷路庭園、イルカショーの見学やロミオとジュリエットの映画館などなど、あの頃と同じように声を上げて笑っていました。
キャロル・リードは映画の作りが上手ですものね~♪
午前十時の映画祭に選ばれて、DVDも発売になって、bambooさんも私も再見出来て、こうしてお話出来て、本当に良かったですね~!!!
そうなんですよ(*^_^*)。
それにしても、miriさんは良く小学生で観られましたね。早熟だったのかしら?それとも周囲に映画好きの大人が存在したのかしら?
まあ、楽しい映画ではありましたが、その頃に書かれたレビューも拝見しました。
あんなふうに記録していたら、後から見る楽しみがありますね。
私の場合、日記はつけていましたが、本や映画の感想はよほどでない限り残してはいません。
>恋愛ではなかったと思いますが・・・。
そうですね、恋愛感情と表現したのは安易だったかも。もっとそれ以上の崇高な気持ちで、人との触れ合いというか、シンパシーを感じる者どうしが分かり合えるものだったと思います。
>それとも周囲に映画好きの大人が存在したのかしら?
>まあ、楽しい映画ではありましたが、その頃に書かれたレビューも拝見しました。
ごめんなさい、書き方が悪くて・・・。
72年の封切り公開時、私は小学生でしたが、
この映画の初見は84年、20歳も過ぎて、OLをやっていたのですよ~!
宜しくお願いいたします☆
あちらに戻り、こちらに戻ったりしながらブログを拝見したものだからこんがらがってしまいました。情けないです。
>この映画の初見は84年、20歳も過ぎて、OLをやっていたのですよ~!
ほっと致しました
年末になると慌しくて嫌ですね。気が焦るだけで特別何かやるわけではないのですが、ゆっくり本を読んだり(といいながら読んでる)、映画を観れないのが苦痛です。
昨日はPCがおかしくなって、サポートセンターに指示してもらいながら、3時間ぐらい時間を取られてしまい、大幅に予定が遅れてしまいました
今日は巻き返しをはかるつもりですよ。