晴山雨読ときどき映画

“人生は森の中の一日”
山へ登ったり、本を読んだり映画を観るのは知らない世界を旅しているのと同じよ。
       

西の魔女が死んだ

2008年06月24日 | 映画
梨木香歩の原作を途中までで投げ出してしまっているが、映画はもう一度観たいと思わせるとても素晴らしい作だった。
本棚から取り出して再読する必要がある。



シャーリー・マクレーンの娘、サチ・パーカーが演じるおばあちゃん、冒頭で素人っぽいセリフの言い回しに一瞬落胆しかけたのだが、却ってそれが独特な個性となり観終えた後は彼女の温かで芯の強い人柄に引きこまれてしまった。「早寝早起き、食事をきちんととって一日をスタートし何でも自分で決める」という”魔女修行”は魔女のみでなく人が生きるための重要なレッスンだった。孫娘、まいとおばあちゃんの会話は、単なる大人と子供の会話ではなく、充分私達にも通じるテーマである。文部省推薦のような薄っぺらな感動物で終わらせない、現実生活に沿った内容。まいがおばあちゃんに浴びせる質問は私だって同じー、どきどきしながらおばあちゃんの答えを待って最後まで観ていた私だった。ラストの暖かいおばあちゃんの伝言は優しさに溢れていた。しゃくりあげて泣いてしまった私だったが、おばあちゃんのような生き方と去り方ができたら・・・どんなにか素晴らしいだろう。是非大人にも観て欲しい映画だ。
娘を演じたりょうの役柄も魅力的だった。母が亡くなった時、娘まいに別な部屋に遠慮してもらって号泣する彼女の心情は、娘に涙を見せまいとするいじらしさが等身大で私に伝わった。曾祖母、祖母、娘、孫4世代の女達はとても良く似ている。
娘を持てなかったことを久しぶりに残念と思わせる映画だった。
果たして男性はこの映画にどれだけ共感できるのだろうか?

  

一緒に映画を観たさゆりさんとランチし、買い物をする。妹と遠く離れているので私にとってはかけがえのない時間でした。「ありがとうございました、さゆり姫!」

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4 コメント

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なんとしても見るぞ! (つしまやまねこ)
2008-06-24 23:18:31
あ~映画も良いできのようでよかった!
原作を読んで感動し、去年ブックトークの中に取り上げた1冊。
こちらで月1回映画を見る会(「対馬で映画を見ることを広める会」が主催)があってるので、是非そこで取り上げてもらうようリクエストします。
本を読みながら想像していた祖母が、写真で見るとイメージ通りです。娘が「りょう」というのもうなずけます。祖母の家のたたずまいも納得。何としても見るぞ!
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つしまやまねこさんへ (bamboo)
2008-06-25 08:12:00
娘(りょう)が母に「母さんはいつだって強いのよ」と迫るシーンがありました。実はそうではないのよね・・・。彼女も本当は寂しいのだと思わせる心情を、言葉ではなく、カメラが震える手や、床に物を落としたりする描写で捉えてありました。映画や小説だったら見逃さないのに、現実は言葉だけを追いかけてしまっています。感情表現が不器用な母娘だけど、孫となれば余裕が生まれるのでしょうか?自分に照らし合わせながら母を想っている私でした。
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楽しかったな~ (さゆり)
2008-06-25 12:15:37
「西の魔女…」よかったですよね。私もあの後何度も思い出しては「深いよな~」を連発していました。息子達はそんなことよりお土産に頂いた焼き芋に感動しておりました。ありがとうございました。また一緒に遊んでくださ~い!
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さゆり姫 (bamboo)
2008-06-25 22:43:54
種子島の焼き芋が息子さんたちに喜んでもらえて良かった!
次回は長崎街道を歩きましょうね。
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