3262.~作文指導~
「知的障害・発達障害をもつ生徒さんの 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)
・・・明るく、楽しく、さわやかに・・・
~今日のElephasブログ:「読み手の”独り言“」(9月21日)~
おはようございます。国分寺教室の青野です。
夏期講習での作文や小論文の指導について:
生徒さん達に共通しているのが、文章のテーマや話の流れを決め、骨組みを作る準備段階では、講師の質問に応じる形で詳しく話をすることができるのに、いざ書くとなると用紙が埋まらないという点でした。
すっきりした文章は魅力的ですが、それにしても説明不足にならないように書くことが大切です。
でも、これを理解するのは、なかなか難しいことでした。「その場にいなかった人には、もう少し説明してあげたほうが分かりやすいよ」とか「せっかくだから、その時の気持ちも書いてみたら」などと言ってみても、「うーん・・・」と鈍い反応。「読み手を意識して文を書きましょう」という、よく使われるアドバイスも、そのままでは伝わりにくい様子でした。
そこで、書きあがった作文を読み返す際に、講師が「読み手」の「心の声」を一つ一つ声に出しながら読んでみることにしました。
「はんごうすいさん」の話では、「はんごうすいさん、って難しいって聞くけど、火をつけるのは大変じゃなかったのかな」とか「メニューは何だったんだろう」など。続く部分に答えとなることが書いてあってもなくても、一文ごとに「独り言」的なコメントを入れ、書いてある場合は、「あー、やっぱり大変だったのね。そうだよねー」などと言ながら読んでいきます。
そして、読み終わったところで、「あー、面白かった!様子がよく分かって、楽しい作文だった!」と感想を言う、という流れです。
書き手と読み手は別の人間であること、文章が書き手と読み手の対話であるということを実感してもらいたい、というこちらの意図は伝わったでしょうか。
すぐには難しいかもしれませんが、生徒さん達が書く文章が、少しずつ長く、詳しいものになってきたことに手ごたえを感じた夏でした。
◇ワンポイント・メッセージ◇
読み手の”独り言“、発想自体が楽しいですね。生徒さんにしてみれば、「もっと詳しく書いて」と言われるより、はるかにリアルに楽しく次の文が浮かんできそうです。作文はそもそも、自問自答。まずは、講師の声でより生き生きと出来事を再体験できると、作文にもリアリティが増しますね。