「歴史の回想」

人生は旅・歴史は時間の旅。川村一彦。

『修験道の神仏』アマゾン電子書籍紹介。

2019-07-02 06:06:41 | 温故知新
『修験道の神仏』アマゾン電子書籍紹介。
仏教伝来以来、日本古来の古神道との仏教の目立った争いは無かった。当初、官寺としての仏教による鎮護国家の色彩が強かったので、神仏の競うことはなかった。
 そんな中で人里離れた山岳に神秘的支配に求める人々に古神道の神々と、仏教の密教的諸仏が融合して、独自な神仏習合の「修験道」が誕生していった。
その代表的山岳信仰の先駆者こそ「役小角」で近畿地方から九州から、四国、中国と方から東北地方まで影響され伝播されていった。九州は善正、白山は泰澄、日光は勝道、東北は能登が未開の峰々を切り開き聖地・霊地の聖域を広めていった。近畿地方の役行者を心棒する修験者は真言系と天台系に凌ぎを削り、大峰山から熊野三山まで朝野の別なく、神仏習合の権現として崇敬されていった。伊勢神宮、出雲大社、大神神社に仏教では禅宗系、日蓮宗系、浄土宗系以外は神仏混在で諸国に広まって行った。ところが、明治の神仏分離令以降、廃仏運動で分離され、仏教は被害を受けて衰退していった。中でも修験道は往時に比べて、各地に細々伝承されて行っている状態である。改めて、修験道の歩んだ歴史を振り返って見たのである。