「QS世界大学ランキング2025」が発表された。
第1位はアメリカのMIT、日本でも有名なハーバード大学は4位、東京大学は32位、京都大学は50位。
ちなみに、私のアメリカの母校コーネル大学は16位、ニューヨーク大学は43位、日本の母校中央大学は残念ながら番外のようだ。
余談だが、中央大学法学部法律学科の同級生や先輩後輩には、私のようなアメリカのロースクール卒業生が多い。
私と同じクラスで弁護士になった二人も、一人はシカゴ大学、もう一人はハーバード大学のロースクール卒だ。
話を戻そう。
日本の大学、特に私立大学が世界ランキングの上位を目指すためには、大学のM&Aが必要だと思う。
さしずめ中央大学は、法学部が茗荷谷に移転したこの機会に、同じMARCHの名門明治大学との統合を真剣に考えた方がいいかもしれない。
明治も中央も、元はお茶の水で隣同士だった大学。
明治の看板は政経や商学部、中央の看板は法学部、統合するにはもってこいだろう。
さらに、医科大学と薬科大学を統合すればランキングアップは間違いない。
そもそもQS世界大学ランキングは、イギリス人が作ったランキングのせいか、いつものようにトップ10にイギリスの大学が4校も入っている。
これを見ると、あまり当てにならないランキングではないかとガッカリする。
今時イギリスの大学が上位なんて、世界中で、イギリス人以外誰も納得しないだろう。
それでも、いまだに過去の栄光を利用するイギリス人のしたたかさは凄いと思う。
世界大学ランキングは、経済指標などのGDPランキングと違い、製作者のイギリス人の主観でいくらでも加工できるからだ。
それをありがたがる日本、どうも日本は落ちぶれて、過去の栄光にすがるイギリスに似てきた気がする。
ただ、したたかさではまだまだだ。
今思えば若い頃は母校のランクが気になったものだ。
所詮大学ランキングなんて作り手と作り方次第で当てにならないのに。
社会に出れば、学歴だランキングだなんてノンキなことは言っていられない、毎日が競争だからだ。
ただ、それもこれまでの話。
これからの若者は、今までのような人間同志の競争ではなく、AIとの競争になる。
想像するだけでも恐ろしい競争社会になる。そこには人間の居場所なんて無くなるかもしれない。
これまでの人間だけの競争社会では、学歴はそこそこ役に立った。だから学歴ランキングは一つの尺度として意味があったかもしれない。
しかし、世界のトップクラスの天才が何十年もかけて修得する知識やノウハウを、遥かに凌駕するAIが相手の競争では、人間は虫ケラ同然(SF小説「三体」の受け売り)。
おそらく産業革命で労働者が駆逐されたように、来たるAI革命ではインテリが駆逐されるだろう。
まさに「学歴社会の終焉」だ。
いや、それどころか私たち人間が駆逐され「人間社会の終焉」が来るかもしれない。