Hiroshi Mukaide(向出博)Time Traveler

中間選挙の争点が「妊娠中絶」 そんなアメリカを見ていると 「自由と民主主義」のリーダーたる国家なのかと心配になる もし自民党が 「妊娠中絶反対」を打ち出したら 選挙で大敗して 消えてなくなるだろう

 
アメリカのテスラ社CEOで、世界長者番付1位のイーロン・マスク氏の総資産は、27兆円。
 
そのイーロン・マスク氏とトランプ氏は、いずれもアイビーリーグの名門ペンシルバニア大学の卒業生。
 
だから何だと言うかもしれないが、日本人の大好きな学歴でいうと、2人は同窓生。
 
そう見ると、イーロン・マスク氏が、トランプ氏に親近感を持っている可能性は高い。
 
ところが、そんな分析を、学歴の話題が大好きなはずの日本メディアは、決してしない。
 
「アメリカ実力社会信仰」の根強い日本メディアは、アメリカが日本以上の学歴、学校歴社会だとは、なかなか認めたがらない。
 
アメリカは、日本とは比較にならないほど、学歴と学校歴にこだわる社会なのに。
 
だから、学士、修士、博士と、より高い学歴が評価される。
どの大学、大学院を卒業したかで、人生の歩み方が全く変わってしまう社会。
 
バイデン大統領は、デラウェア大学の学士、シラキュース大学ロースクール卒の弁護士。
学歴は高いが、学校歴的には、叩き上げのノンキャリア。
 
一方、トランプ氏は、学歴は学士だが、学校歴は、アイビーリーグの名門ペンシルバニア大学。
いわゆる東部エスタブリッシュメント。
 
バイデン 対 トランプは、真面目な叩き上げ弁護士 対 富裕層出身の鼻持ちならない資産家の戦いでもある。
 
まあ、そんな話は置いておいて、今回のアメリカの中間選挙の話に移ろう。
 
今回の中間選挙を見ていると、アメリカは、本当に「自由と民主主義」の国なのかと思ってしまう。
 
この21世紀に「人工妊娠中絶」が、中間選挙の大きな争点になっている。
本当かと驚いてしまう。
 
とても「自由と民主主義」のリーダーたる国家の選挙とは、思えない。
 
昔、アメリカのニューユーク州に住んでいたが、アメリカは、バリバリのキリスト教国家なんだと驚かされることが多かった。
 
軍事、経済では世界のトップ。
その超近代化したアメリカなのに、エリート層を除く多くの国民は、熱心なキリスト教徒。
かなりのキリスト教国家なのだ。
 
考えてみて欲しい、日本の自民党が「人工妊娠中絶反対」を打ち出したりしたら、選挙で大敗して、たちまち消えてなくなるだろう。
 
ところが、アメリカでは、それがいまだに、選挙の大争点なのだ。
 
そもそも、「人工妊娠中絶反対」を、おかしいと思わない人がいるアメリカ。
理解し難いところだ。
 
そんなアメリカについて、そろそろ立ち止まって考える時が来たのかもしれない。
 
アメリカは、強大な資本主義国家として、この世界から、共産主義や社会主義を駆逐した。
 
そして、今は「アメリカ的自由と民主主義」というイデオロギーで、世界を塗りつぶそうとしている。
 
実は、アメリカは、アメリカ的イデオロギーしか認めない、結構、偏狭で寛容性が無い国。
しかも、戦争と論争が大好き。
 
さすがに、それほど戦争はしないが、世界中から、自分たちと異なる文化や価値観を見つけ出しては、イデオロギー闘争をしかける、かなり厄介な国。
 
考えてみれば日本だって、第二次世界大戦では、アメリカに壊滅させられた。
 
その後、経済でアメリカに迫ったバブル期以降、再び、アメリカに完膚なきまでに叩き潰され、現在の衰退がある。
 
アメリカは、世界1位という自らの立場が危うくなると、結構、恐ろしい国に豹変する。
 
アメリカの法律を強引に域外適用したり、通商法を改正して経済制裁を仕かけたり、西側諸国や国連を使って、対立国を完膚なきまでに叩き潰す。
 
敵に回してはいけない国ナンバーワンは、アメリカだということを、改めて肝に銘じておかないと、また痛い目に遭うかもしれない。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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