大きな会社になればなるほど、無駄と非効率だらけ。そんな、信じられない話をしよう。
大会社では、人事異動のたびに何億円もかけて引っ越しやオフィスの模様替えをする。
そんな人事異動を定期的に行うのだから呆れるばかり。
だいたい、社員を、ころころ異動させていたら、いつまでたっても素人ばかりで、戦力にならないのに、どうしてそんなことをいつまでも続けるのだろう。
専門性を嫌う日本の大会社らしい馬鹿げた制度だ。
大銀行のシステムトラブルだって、この当たりが原因かもしれない。
大会社は、株主総会にもなぜか大金を使う。
経営者と株主との間で、丁々発止の、建設的な議論が行なわれるならまだいいが、形骸化した株主総会ばかり。そんなものリモートでもいいくらいだろう。
若い優秀なサラリーマンにとって身につまされる話をしよう。
一流大学を出て一流会社の社員になっても、机と椅子という狭いスペースで、何十年もの会社人生を送るだけ。
それどころか、デジタル化が進んだ最近はリモートも増え、オフィスから個人のスペースが奪われているくらいだ。
これまでも、課長や部長に昇進しても、数メートル動いて両袖机になるくらいだったから、あまり変わらないかもしれない。
ただ役員だけは別格、特に大会社は凄い。
広い個室に、秘書や社有車まで付く。交際費だって、最近は絞られてきたと言っても、社員から見れば桁違い。
驚くべきは、役員報酬。業績連動の最大の恩恵を享受しているのは役員だろう。
役員報酬は、社員の部長の倍以上。1億円以上の報酬を、受け取る役員数は、全国で、500人を超えている。
こうした役員報酬を、無駄だなんて言ってはいけないのだろうが、羨ましい限り。
会社にとってこうした費用は、生産性なんて度外視の「聖域」とは言うものの、資本主義を勝ち抜くための必要経費と言うには高すぎるだろう。
しかし、誰も文句を言わない理解不能。
ついでに若い優秀なサラリーマンにとってガッカリする話をしよう。
大会社は安泰過ぎるせいで、能力主義が全く機能しない世界だということを知って欲しい。
最近、少しは変わってきたかもしれないが、これまでは麻雀とゴルフと酒が出世の秘訣だった。一流大学を出て頭が良くてもカタブツは絶対に出世できないとんでもない世界。
映画やドラマで描かれるエリートは、間違いなく出世しないキャラクターばかり、役員やトップになるのは世渡りがうまい政治家みたいなキャラクターだ。
とにかく、この国では真面目で我慢強い国民性のおかげで、為政者と富裕層は好き勝手し放題、だから格差は拡大するばかり。
為政者や経営者や富裕層にとって、日本は、平和で安全で物価が安い、天国のような国なのかもしれない。